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和の伝統文化コース 西山 廣子

「麦稈真田紐」に興味を持ったのは
介護職に就いていた頃、80~90代の利用者が厚紙や色紙で
美しい組み紐を器用に組んで(編んで)いる様子を見て感動したからだ。
それは明治~昭和にかけて岡山県備中で活況した
麦稈真田製造業が残した遺産といえるものだった。

麦藁帽子の材料となる麦の茎(稈)を組んでリボン状にした麦稈真田紐は
当時、日本の輸出品の一つで岡山県は全国一の産出量を誇った。
しかしこの産業は70余年で衰退し、
県立博物館や郷土資料館にわずかに展示されるだけである。
近代産業が残した組紐の歴史と可能性を探るべく卒論のテーマとした。

先ず主産地の文化振興課や郷土資料館、歴史観を訪ね、
県史、市史、町史から産業の実態、生産工程、労働を実感、検証することから始めた。
出会った学芸員や、地域起こし隊員、古老の話から更なる史資料を求め、
ネットを駆使することも上達した。
世界で一つの「私の論文」に取り組む作業は充実し、幸せなことだと感じた。

当初、不安で幼稚だった論述もテーマの方向性が決まり、
指導教員の丁寧なアドバイスにより次第に整っていった。
今後は自らの卒業研究に自信を持ち、引き続きこのテーマを追求してゆきたい。


近代産業「麦稈真田製造業」が残したもの
-岡山県備中地方での生産と流通-

岡山県

西山 廣子

和の伝統文化コース

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