2018年9月
2018年9月27日 イベント
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
9月15日(土)、16日(日)に秋の一大イベントである大瓜生祭が開催されました!
あわせてオープンキャンパス・3回生による学生作品展も開催され、たくさんの方にご来場いただきました。
イベント目白押しの9月15日(土)に歴史好きの高校生や受験生を対象とした第2回歴史研究クラブが開催されました!
第2回目となる今回は、「学生たちに聞く!-歴史研究の醍醐味-」と題して、
歴史遺産学科の3年生が授業で行った研究成果を展示する学生作品展見学を行ないました。
まず初めに、仲先生より「歴史研究とはなにか」についての講義を受けます。
「歴史遺産」とはどのようなものなのか、具体例を挙げながら整理していきます。
また、実際に先生方が行なっている研究活動、大学での学生の学びなどについてお話を聞き、
歴史遺産学科での学びの基盤となるお話を聞いた後に、展示会場に向かいます!
学生作品展では、3回生が前期(4月~8月)に取り組んだ「歴史遺産学演習Ⅰ」での授業の成果を展示しました。
大きく「歴史文化領域」と「文化財保存修復領域」に分かれ、そこからさらに5つのクラスに分かれて取り組みました。
「歴史文化領域」では、京都のお寺の古文書や什宝の調査結果についての展示や、
左京区の和中庵(旧藤井彦四郎邸)での考古学的発掘調査の結果を模型を用いて発表しました。
古文書調査についての展示
和中庵(旧藤井彦四郎邸)での考古学的発掘調査についての展示
こちらは測量に使用する「レベル」という高低差や水平を見るための道具です。
覗いた先には「スタッフ」という標尺があり、標尺の目盛で高低差を確認します。
実際に覗いてみて、どのように見えるのか体験しました。
「文化財保存修復領域」では、3つのクラスに分かれて取り組んだ成果を展示発表しました。
俵屋宗達の「風神雷神図」を古代の仏像などの制作技法である乾漆技法を使って3D化した作品展示
奈良県立民俗博物館所蔵の民具の修復
絵画の色見本帳の分析と修復
古文書料紙である「奉書紙」の科学的分析や手漉きによる復元
学生による展示解説では、どのように研究を進めていったのか、自分達が取り組んできたこと等について
詳しくお話してくれました。
修復体験コーナーでは、民具に生じた虫食い穴を想定し、樹脂で埋めた表面を彩色する「補彩」の体験をしました。
実物に近づくように絵の具を混ぜて色をつくり、補彩します。
同じ色味をつくることは難しく、木目に合わせてぼかしたり、
色合いの違いを表現することにみなさん苦戦しながらも、作業に没頭していました。
実際の文化財修理では、実物と色を完璧に合わせて補彩するのではなく、
修理した箇所がきちんと分かるように補彩をすることが重要とのお話も聞きました。
そして、オープンキャンパススタッフとしても活躍している3回生の服部さんによる、
歴史遺産学科オリジナルの学内ツアーです!
学科研究室、春秋座を巡り、1回生が取り組んだ「京造ねぶた」の見どころやなかなか気付かない
細かい工夫についてお話してくれました。
そして歴史遺産学科の実験室を見学しました。
こちらは主に文化財保存修復領域の学生が使用することが多いですが、歴史遺産学科の学生は
誰でも使用することができます。
服部さんの「やりたいことはやろうと思えば何でも挑戦できます!」という言葉や、
活き活きとした表情でお話してくれる姿が印象的でした。
みなさん、熱心にお話を聞いたり、ワークショップに取り組んでいただけて嬉しく思います。
今回の歴史研究クラブが、歴史遺産学科での学びを知る機会となりましたら幸いです。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
そして、次回の歴史研究クラブは10月13日(土)に開催されます!
第3回目となる次回は「平等院とお茶のまち宇治を探検」と題して、
平等院の仏像や庭園の調査、修理に携わった歴史遺産学科の先生方と一緒に実際に訪れて、
平等院鳳凰堂の謎と不思議を読み解きましょう。また、伝統の宇治茶も味わい、歴史の香りを感じてみませんか?
昨年の歴史研究クラブでのフィールドワークの様子はこちらをご覧ください!
2017年度 歴史研究クラブ「京の暮らしの知恵を探ろう-京町家を訪ねる-」
まだ人数に余裕がありますので、フィールドワークに興味があるという方、平等院を訪れてみたいなという方、
ぜひご応募ください。予約方法などの詳細は下記をご確認ください。
みなさまのご応募、お待ちいたしております!
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【第3回 歴史研究クラブ】
平等院とお茶のまち宇治を探検-フィールドで読み解け!-
日時:10月13日(土) 13:00~16:00
集合場所:JR宇治駅 改札口(現地集合)
集合時間:13:00
解散場所:見学場所にて解散(最寄り駅は京阪宇治駅またはJR宇治駅)
対象:高校生・受験生
参加費:無料
持参物:筆記具・ノート
お申し込みはこちらから !
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2018年9月13日 ニュース
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
9月に入り次第に涼しくなり、過ごしやすい気温になってきましたね。
学内では、京造ねぶたや大瓜生山祭、学生作品展の準備も佳境を迎えており、賑わいをみせています。
さて、9月9日(日)に歴史遺産学科主催の「文化財漆芸品を観察する」と題した研究会が行われました。
今回はその研究会についてご紹介いたします。
ご担当は歴史遺産学科教授の岡田文男先生です。
この研究会では、岡田先生がこれまで携わってこられた日本をはじめ海外の漆工品の材質や技法調査の調査写真をもとに、関連分野の専門家の方々をお招きし、材質や技法について検討します。
第1回目となる今回は、「縄文時代の漆工品調査」についてです。
縄文時代の漆工品調査という大きなテーマから、
「縄文時代に生漆を精製するクロメは行われていたのか?」「漆の色の変遷について」など
様々なテーマについて、出土遺物の調査写真を通して考えます。
専門家の方々からもご意見をいただきます。
扱っているものは漆と共通していても、専門とされている分野がそれぞれ違うので違った視点からの
意見交換が行われており、議論は白熱していました。
まとめでは、これまでの様々な意見や見解から、新たな発見や次回への課題についてのお話がありました。
明らかになっていないことに対して、疑問点をひとつずつ解消していくための術や可能性を緻密に考え、
実際に行動に移していく。研究において、そのような大切な姿勢を学びました。
「歴史を考えていくうえで全てに繋がりがあり、テーマ関係なく話が行き来することもある」
という先生の言葉が印象的で、次回以降も楽しみです。
遠いところ、お越しくださったみなさま、ありがとうございました!
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9月15日(土)・16日(日) 秋のオープンキャンパス
大瓜生山祭・学生作品展も同時開催のイベント盛りだくさんです!
会場内では秋期コミュニケーション入学のエントリーもできます。
学生作品展では歴史遺産学科の3年生が授業で行った研究成果を展示します。
歴史遺産学科学生作品展の会場は人間館4階 NA401教室です。
ご家族やお友達などお誘い合わせの上、皆さま是非お越しください!
秋のオープンキャンパスの詳しい情報はこちら
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【歴史遺産学科イベント】
第2回 歴史研究クラブ
学生たちに聞く!-歴史研究の醍醐味-
9/15(土)、9/16(日)の学園祭と同時開催される学生作品展の見学、ワークショップを体験します。学生たちによる展示解説、歴史文化に触れるワークショップから、一足早く大学での学びを体験してみませんか?
日時:9月15日(土) 13:00~16:00
集合場所:京都造形芸術大学 人間館(NA)4階 歴史遺産学科自習室
集合時間:12:45 ※当日はスタッフが待機していますので、全員で実施場所へ移動します。
解散場所:大学にて解散します。
対象:高校生・受験生
参加費:無料
持参物:筆記具・ノート
お申し込みはこちらから
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京都芸術大学は、今アジアで最もエネルギーを持って動き続ける大学であるという自負があります。
通学部13学科23コース、通信教育部4学科14コース、大学院、認可保育園こども芸術大学。
世界に類を見ない3歳から93歳までが学ぶこの大学は、それぞれが溢れる才能を抱えた“プロダクション”のようなものです。
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