大学院

[報告]京都造形芸術大学大学院 サマーキャンプTOKYO 2019 ~後編~

▼大庭先生のリポート、後編です!

 

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<8月29日>

 

最終日。午前中は、準備、午後1時から最終プレゼンテーションを行います。

 

いよいよ、吉野氏をお招きして、3日間の成果を見せる最終プレゼンテーションが始まります。

今年は、シークレットゲストとしてS.O.C Satoko Oe Contempporary のオーナー大柄聡子さんにも参加していただきました。

 

例年、ほとんどの参加者が、ほぼ、徹夜で準備をしてきます。

プレゼンの順番は、くじ引きで決まります。

 

 

最終プレゼンテーションの様子です。

皆、真剣に発表を聞いている様子です。かなりの緊張感があります。

 

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昨日の中間発表からうって変り、各自のプレゼンテーションの質が飛躍的に上がっています。

これには、毎年驚かされます。

 

目標が明確にあることから、普段、大学で行われる研究発表とは比べ物にならないリアリティがあります。

 

↓↓↓吉野さん、大柄さんが参加者に質問している様子です。

 

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コレクターと、ギャラリーオーナーからの視点で真剣に質問がされています。

作品のコンセプトや質、メディア等、個展を開催することにあたっての具体的な質問がされていました。

 

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さて、いよいよ、最終審査です。

グランプリ、準グランプリの決定は吉野さんが行います。

公平を期するために私たちは口出ししません。

 

吉野さん、大柄さん、誰にするか、すごく悩んでいる様子です。

今年は例年に比べて、ペインティングを扱う参加者が多く、審議は難航しました。

 

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さて、いよいよ、グランプリ、準グランプリの発表です。

参加者一同、一番緊張する場面です。

皆の緊張感がこちらにも伝わってきます。

 

 

吉野さんからグランプリの発表をしていただきます。

果たして、今年のグランプリ、個展開催の栄冠を獲得するのは?

 

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グランプリは、「名古屋芸術大学大学院の下家杏樹さん」に決定しました!!

周りから拍手と歓声が上がりました。

発表直後の下家さんです。

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グランプリを獲得した、下家さんは、漫画やアニメに強い関心があり、普段から描きためたドローイングをコラージュ・再構築した絵画作品を作っています。特異な形の取り方や、4次元空間に飛ばされるような、特異な絵画空間を作っていました。今回のプランでは、展示空間にウォールペインティングをした上にタブローを展示するという企画を出しました。独創的な絵画作品はどれも完成度が高く、プレゼンテーションもわかりやすく、秀逸でした。

下家さんおめでとうございます!!!

 

 

 

次は、準グランプリの発表です。

 

今年は全体的にレベルが高く、甲乙つけがたいとして、急遽、

新たな賞として、「グランプリ、次点」が設けられることになりました。グランプリ次点に選ばれるのは?

 

 

京都造形芸術大学大学院美術工芸領域油画分野修士2年の東慎也さんが選ばれました!

 

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発表された直後の東さんです。

サプライズ賞の発表に驚きを隠せない様子です。

 

東さんの作品は、社会の問題や、自身の身の回りに起こる出来事を、自分の視点、架空の物語を介入させた絵画作品を制作しています。何よりコンセプトと表現が合致しており、作品の完成度の高さが高く評価されました。

 

今年は、グランプリ、グランプリ次点と、この2名が選出され、来年CAPSULEギャラリーでは、「下家さん、東さん」の2人展を開催することになりました!

2人展をすることで、どのような化学反応が起こるか楽しみです。

 

 

 

次に、準グランプリの発表です。

SUNDAYでの個展開催を獲得するのは?

 

 

京都造形芸術大学大学院美術工芸領域油画分野修士2年の岡田佑里奈さんに決定いたしました!

また、拍手とともに、歓声が上がります。

 

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発表直後の岡田さんです。

岡田さんは、彼女が気になる身の回りの人々や、風景を独自な視点で、モノクロ写真で制作しています。また、これらの写真を、特殊な技法でクラックさせた絵画を制作しています。明快な説明と、展示プラン、作品のクオリティーが高く評価されました。特に、CAPSULEギャラリーでの展示プランと合わせて、SUNDAYでの展示プランを出したことが、このような結果に繋がりました。

岡田さんおめでとうございます!

 

 

 

また、大柄さんからは、気になる作品として、愛知県立芸術大学大学院の川角大和さんや、武蔵野美術大学大学院、森野大地さんについても名前が上がりました。

 

 

皆さんハードな3日間、本当にお疲れさまでした!!

賞を獲得できた学生も、獲得できなかった学生も、達成感と疲れからいい表情をしています。

 

吉野さんからの総評の中で、「あくまでも、この賞というものは、私自身の興味から来ているもので、絶対的な順番ではないです」ということも話されたように、誰かが評価する「賞」は絶対評価ではありません。

 

吉野さんのおっしゃる通り、この企画は、本気にアーティストを目指す者同士、展覧会が開催できるかもしれないという、緊張感の中で、同世代の交流や、実践的なプレゼンテーションのあり方や、作品について話すことに意義があります。

 

この企画をきっかけに同世代の学閥を超えた学生間同士、さらなる交流を深めてほしいと思います。

また、この世代が将来の日本の美術界を牽引するアーティストになることを切に願います!

 

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