- 2021年12月23日
- ニュース
【在学生活動紹介】4回生 _ 廃棄タイルから産業を考える
こんにちは!
空間演出デザイン学科です!
年内授業も残すこと本日と明日の2日!
学内では代議員企画によるクリスマスツリーやイベント準備を目にします。
寒い日々が続きますが、学生たちはあいかわらず制作に追われて頑張っていますよ🎄
さて、今回は4回生の卒業制作の一環で行われたイベント情報を聞きつけましたので、事後にはなりますが紹介したいと思います!★
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「つくること、つかうこと」
―― タイル産業から考える「製品」のカタチ
主催:空間デザインコース
柏元京 (かしもと みやこ) _ 清教学園高等学校卒
2021年12月13日(月)〜12月19日(日)
タイルギャラリー京都
皆さん、タイルギャラリー京都という場所をご存知でしたか?
京都駅から徒歩5分ほどの場所にある、タイルに関するギャラリーになります。
窯元がつくる、多彩なタイルを手に取り、遊ぶように組み合わせてその素材感や、職人の技術に触れながら建築のヒントやタイルの魅力を発見できる体験型ギャラリーです
(タイルギャラリー京都HPより)
「タイル」と聞けば、皆さんはどんなものを想像しますか?
古いおうちの外壁、昔からある喫茶店、銭湯など意外と街にはタイルが使われている場面を見ることができます。
銭湯といえば、ファッションデザインコースの酒井先生も参画されている”京都伝統文化イノベーション研究センター”、通称「T5」でも銭湯とタイルについて研究されていました。
▼T5サイトの「銭湯とタイル」より拝借しました
他にも京都の伝統文化にまつわるコラムや情報が満載。
酒井先生のコメントも興味深くおすすめです!
▷▷ T5「 銭湯とタイル 」
そんなタイルですが、世界に目を向けるともっといろんな施設や場所でも使用されています。
インターネットでタイルを検索してみると、モザイクタイルやスペインタイルなど、デザインや形もさまざまなタイルを見ることができます!
話は戻り、柏元さんはそんなタイルから、日本の産業について見つめ直すプロジェクトを卒業制作の研究テーマとして活動しています。
“ 2019年の秋、タイル工場に見学にった時に廃棄タイルの山を見てそれにショックを受けました。
そこから廃棄タイルをどのように捉えるのか、どう付き合っていくのかを考察し、実験を行うプロジェクトに取り組んでいます。 ”
▼卒制審査での柏元さん
私たち消費者が、お店で目にしている”商品”や”製品”は、販売するための定められた規格に合ったもの、
すなわち合格したものだけが実際に消費者の手へ渡る権利をゲットしています。
最近は食品などでは、”エコ商品“・”ワケあり“などと銘打ち、見た目が少し悪いだけの商品も販売されるようにはなっていますが、タイルなどの組み合わせて使う製品はそうはいかないのか、廃棄されるタイルが多いことを目の当たりにしたそうです。
“ この廃棄タイル問題についてはタイル産業に属する企業も、アウトレットとして販売したり、粉砕して原料として再利用したりと熱心に取り組んでいます。
そこで、今回私が提案するのは消費者の立場から廃棄タイル問題にアプローチする活動です。
具体的には、消費者が単なる享受者でいるのではなく、自らモノを作り出すという選択肢を持つ存在となることを目指します。
これにより、JISなどの規格の使用場面を再考すること、廃棄タイルの流通への復帰を促します。 ”
▼タイルギャラリー京都での展示風景
▼柏元さん
“ 実地活動としては、身近な場所で地面を掘り、得た土から粘土を精製し、タイルをつくり、自ら施工するという実験と、その一連の流れを体験できるワークショップを行いました。
この活動は直接的に廃棄物を減らすことはできませんが、消費者のモノに対する意識を変え、社会の意識を変えていくソーシャルアクションであるといえます。 “
今回のタイルギャラリー京都での展示の他にも、大阪のゲストハウスにて手作りタイル体験のワークショップを開催した柏元さん。
▼ワークショップのフライヤー
今回の手づくりタイルは、Guest House Bed & Bicycle の庭の土から粘土を精製し、その粘土でタイルやその仲間を作って、元々土があった場所である庭に施工します。
土をほってできた穴は池になり、その周りを今回作るタイル等で装飾していきます。
多くの人が訪れるゲストハウスの庭を手づくりタイルで彩るワークショップです。
▼ワークショップの様子
自分たちで作ったタイルを使用して、自分たちの身の回りを彩っていくなんて、想像するだけでもワクワクしますよね。
他の4回生でも自ら生活雑貨やアイテム、家具を作り出し、既製品や売り物に頼り過ぎないなどを提案している学生がいますが、自分でつくりだす・つくりだせる、ということを知ったり体験するだけでも、いつもの生活の見方に変化が生まれると思います。
そんな小さなきっかけ作りかもしれませんが、社会に対する大きなアクションの一つですよね。
“ この活動は直接的に廃棄物を減らすことはできませんが、消費者のモノに対する意識を変え、社会の意識を変えていくソーシャルアクションであるといえます。
今回私はタイルを主な題材として扱いましたが、その他の「製品」においても同じことが言えます。
産業として取り組む大きなサイクルと、このような個人ベースで取り組む小さなサイクルが両輪で回っていくことで、「製品」のあり方について能動的に考えることができる社会に進むことができると考えています。 “
▼最終審査での制作物や展示物
今後のイベント情報もいただきました!
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つちと生きる
2022年1月22日(土)、23日(日)
11:00〜18:00
場所:さろん淳平2階 レンタルスペース
詳細▶︎▶︎ https://fb.me/e/1gKDUifb5
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柏元さんの作品も含め、今年度の卒業展もご期待ください!!!!
2021年度 京都芸術大学 卒業展
2022年2月5日(土)〜13日(日)
12日(土)、13日(日)はオープンキャンパスも同時開催★
今年度も事前予約制でのご来場となります。
入場申し込みフォームなどは大学公式サイトにて開示されます。
情報解禁になり次第、ブログでもお知らせしますね!
4回生たちの卒制作品、お楽しみに!!!
///// 今回のブログ内容の引用元 /////
まち座 | 今日の建築・都市・まちづくり 「つくること、つかうこと」―― タイル産業から考える「製品」のカタチ
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