アートプロデュースコース

【特別講義レポート】6/18開催 ゲスト:岸井大輔氏

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 6月18日は、劇作家の岸井大輔さんをお招きして、特別講義を行いました。

 

 中学生のころからものすごい量の舞台をみてきたという岸井さんは、20代の初めごろ、他の芸術に比べて演劇の定義が曖昧で、世界が狭いという問題に直面したといいます。創作の傍ら、考え抜いた末に行きついた一つの結論は、演劇とは「集団」であるということでした。

 

 人の集まるところに演劇ができるのだとしたら、現代でいうその場所とはどこでしょうか。一昔前の劇場や神社仏閣が担っていたその場を、新しく生み出してしまうような作品を岸井さんは数多く創作しています。日常を周るツアー型の作品や、場所そのものを作品にしたりという、劇場という枠組みを取っ払った岸井さんの演劇作品に、学生たちもとても興味を示していました。

 

 また岸井さんは、創作と並行してその地域特有の美意識の調査もされているということで、大阪の「ボケ・ツッコミ・いちびり」文化や、東京の「粋な縁の下の力持ち」文化の話はとても盛り上がっていました。

 

 人が集まることろに生まれる演劇はもちろんのこと、アートを支えるのは人であり・さらに言えば人の美意識なのだという話を聞き、ますますアートプロデュースの果たす役割の重要さに身が引き締まる思いがしました。

 

 80分の授業時間が短く感じられるほど、充実した内容の講義でした。話し足りない何人かの学生は、講義の後、岸井さんと一緒に打ち上げに参加したようです。そこでは、きっとさらに面白いお話がたくさん聞けたのではないでしょうか。

 

 

 

●以下学生レポートからの抜粋●

 

■岸井さんの話を聞いて、確かに演劇には自由さがないなと思った。昔よりはもしかしたらいろんなことをする人がいるのかもしれませんが、外でやること自体まだ珍しいと思われているのも本当にそうだなぁと思いました。集団があるから演劇ができていくっていう考えは私にはなかった。というか、考えたこともなかったのでなるほど!って思ったし面白かった。(1回生)

 

■地域によって美の感じ方が違うというような内容の話を聞いて、芸術はその時の人や場所によって変化していくんだなと改めて感じました。今まで、芸術が人や場所などで変化するなんて意味が分からなかったけれど、ACOPや美術史の授業を受けてきて、この2日間でやっと理解できるようになってきました。岸井さんは日本各地を周っていらっしゃるということなので、話を聞いてそのことがより伝わりました。芸術は地域や人と結びついて成り立っているというのは面白いなと思いました。(1回生)

 

■アートプロデュース自体がアートの縁の下ってイメージだったのですが、“縁の下の力持ち”の話を聞くと、アートプロデュースをする人の中に、縁の下の力持ちとなれる人が求められているのかなと思いました。(3回生)

 

 

 

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