舞台芸術学科

舞台音響家の堂岡俊弘さんの夏期集中授業ご報告。

こんにちは!

学園祭も無事に終わり、後期が始まるのを待つばかりです。

 

先々週になりますが、舞台音響家の堂岡俊弘さんの夏期集中授業がありました。

授業はスピーカーから音を出す、ということから始まり、

デジタル卓が使えるようになるところまでを6日間で学びます。
もちろんその中には、スピーカーの吊り方やパソコンを使った編集のやり方、

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堂岡先生です。

音についての知識、公演までの流れについても含まれていて、とても内容の濃い授業でした。

堂岡先生の授業では、授業の最初に“今日の仕込み”が発表されてそれにしたがって仕込みをして、

授業の最後にバラしをします。
仕込みやバラしに限らず何度もやってなれることがまずは大事、と言うことで、

毎回必ず仕込んでバラすのです。
いわゆる1000本ノック!
最初は時間がかかっていた仕込みも後半になってくると

目に見えてみんなスピードアップしていて成長を感じることができました。

また、この堂岡先生の授業ではコラボレーションがとても多く、

別の視点から見た音響を知ることもできました。
河村能楽堂にお邪魔して河村先生から能についてのお話を聞いたり、

実際に舞台の上に立たせていただいたり、

能楽堂ミステリーツアーと称して普段は見ることができないところまで案内していただき、

とても貴重な体験ができました。

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右が博重先生。

小坂部先生の生音講座では

まだデジタル機器が発達していなかった頃実際に使っていた道具を使って

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右が小坂部先生。笛を使って赤ちゃんの鳴き声を再現しています。
長年の経験がものをいうのです。

波の音や赤ちゃんの泣き声を出してみたり、それを録音して加工する、ということをしました。
生音、実はとっても難しくて奥が深い。
波の音ひとつとっても、ただならすだけだと小豆が転がっている音にしか聞こえないのです。
どんな場所でどんな時になっている波なのかのイメージをしっかりもって

それを表現することがコツなのだとか。
それも、舞台袖や美術に隠れてならすのである程度の音量が必要なのです。

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波の音は思ったよりも難しい

また、マキノ先生に来ていただいての対談や、

マキノ先生の授業にお邪魔して実際に稽古場での音出しも体験させていただきました。
きっかけにあわせて音を出す、指一本でできる作業ですが、

一瞬でもずれてしまうとその音は全く違う意味を持ってしまう。
そんな緊張感を肌で感じ、体験することができました。

右がマキノノゾミ先生

右がマキノノゾミ先生

この授業を通して音響の知識だけではなく、音響に限らず、

スタッフとして大切なことも教えていただきました。
稽古場は試す場所です。
そこで出た提案はできる方法を考えて、まずはやってみること。
そのためにも沢山のストックを持っておくことが大切だと教えていただきました。
スタッフとしての対応力、その場を待たせないためのスピード、

先を読むことがしっかりとできるスタッフになれるように学んでいこうと思える授業でした!

堂岡先生、マキノ先生、河村先生、小坂部先生、ありがとうございました!

舞台芸術 2回生 浅川璃奈

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