こども芸術学科

1日体験入学[植木鉢に未来を描き育てる]

 6月14日(日)の体験授業型オープンキャンパス「植木鉢に未来を描き育てる」を、行いました。参加してくれた皆さん有り難うございました。とても未来を感じる作品に出会うことが出来ました。

 まず、この授業タイトルの「植木鉢に未来を描き育てる」を見た方は、一体何だろう?と思ったことでしょう。デッサン、デ ザインなどとは異なることが、課題タイトルにメッセージとして込められています。この授業は、アカデミックな美術を学ぶだけでなく、身近な植物の小さな世界や生命の大切さを介し、また美術である造形表現を合わせた他にはない授業であり、こどもを軸に未来と総ての世界や関係をつないで行く、こども芸術学科の一 つの在り方を示しています。

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 ここが体験授業の会場で、至誠館の4階・S41室です。こども芸術学科では主に、地心館と言う自然と一体化したすばらしい場所が、工房・アトリエ・教室として使用し、至誠館の4階では特別授業などで使用しています。

 

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 内容は、いらなくなり捨てられる鉢と、布、紙、紐、枝、葉、絵具、ペンなど様々な素材に触れながら自身と自然との未来を投影し、自由に絵や造形を鉢に施し、世界で一つだけのオリジナルの鉢作品に生まれ変わらせます。また、出来た鉢作品を持ち帰り、土を入れて花種を植えて育て、家の方や友人と鉢作品を介し自然と芸術に関して対話するところまでが今回の授業になります。(京都の園芸店で、いらなくなり捨てられる鉢をいただきました。土と花の種はこちらで用意しました。)

 授業中の参加いただいた皆さんは、自身の素直な表現と生まれてくる芽から植物を創造して、のびのびかつ集中力を持って制作してくれました。制作後の作品は、皆異なる良さがあり、各自の制作の思いや考えも違っていることが、またとても素晴らしかったですね。いつもですが、純粋な皆さんの姿勢や作品から多くをこちらも学ばせていただきました。

 今回鉢植えを介し、自然と芸術そしてこどもや小さな生命をテーマとしていましたが、この鉢植えと芸術を介したプロジェクトは様々なところで現在展開中です。その中の一つを、この機会に紹介します。その名も「しあわせの黄色い鉢アートプロジェクト」です。

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 この黄色い鉢植えは、秋田県大館市の長木小学校の全校児童が黄色く塗り、しあわせの黄色い鉢に生まれ変わらせたものです。この、しあわせの黄色い鉢は、村山が2008年に東京都墨田区の5つの児童館に働きかけて協力していただきはじまりました。だれもが、活力のある色彩の黄色と緑の癒しが合わさったこの黄色い鉢植えを見ると、しあわせな気持ちになるオリジナルの鉢植えとしています。この写真は、東日本大震災で被災した宮城県石巻小学校の全校児童に、長木小学校で育てているとても希少な日本原種のえぞたんぽぽの苗を一人一鉢プレゼントする復興支援活動の時のものです。メッセージも書いて心のこもったものになり、また同じ東北に自生しているえぞたんぽぽを介しこども達の交流と、小さな芽から育つ植物と共に未来に向けて成長していけたらと言う願いもあるものでした。(2012年10月)

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 こちらも、しあわせの黄色い鉢のプロジェクトの一つで、宮城県岩沼市の里の杜・仮設住宅に住む被災者の方々に花を植えてプレゼントした時のものです、大変喜んでくれました。常に身近に自然があった環境から、仮設住宅と言う無機的な場所にて生活をしなくてはなない被災者の方々は想像よりかなり切実でした。(2014年8月)

 今回の体験授業で、植木鉢と芸術を介し自然と人間との関係を考える切っ掛けになったと思います。また芸術の可能性もですね。自然と人に寄り添うこと、そしてこどもに寄り添うことの中で学びを得て、考え、皆さんと共に未来をかたちつくって行けたらと思います。

(村山修二郎:教員)

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7/12(日)は体験授業型オープンキャンパスです! こども芸術学科の7月の授業は、「絵本のちから、読み手のちから」です!

午前と午後の2回、同じ内容で開催します。他学科・コースに興味がある人も安心して受講して下さい。

「こ学ってどんな学科なの?」「制作も出来るの?」「わたし子ども好きなんですが。」「まだ志望コースが定まりません..」など、経験がなくても大丈夫です。夏期コミュニケーション入学の対策にもおすすめです。

ぜひ、お申込の上、お越しください! 未来のこども芸術を一緒に考える皆さんに お会いできるのを楽しみにしています。 詳しくはこちらから↓

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc06-14_07-12/

 

 

 

 

 

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