プロダクトデザインコース

ソーシャルデザインカンファレンス 2013

mainムラタ・チアキ 〔京都造形芸術大学教授(大学院SDI所長)、株式会社ハーズ実験デザイン研究所/METAPHYS代表取締役〕が実行委員長をつとめる、ソーシャルデザインカンファレンス2013が昨年に引き続き開催されます.   ソーシャルデザインカンファレンス2013のテーマ 伊勢神宮にて天武天皇の時代から連綿と続く式年遷宮。 社殿を作り変え装束や神宝もすべて新調され御神体は新宮へ遷されます。 2013年はその第62回目の遷宮が執り行われる年です。 朽ちることのない石造りではなく、時間の経過とともに朽ちる萱の屋根に素木(しらき)づくりの社殿。 私たちの先祖はそれを20年に1度すべて作り変え再生することで、永遠に変わらぬ荘厳さを1300年のながきにわたり維持してきました。 そして、その再生のために社殿や装束、宝物作りの技術が伝承され、社殿に使われる森林や萱が保護維持管理されてきました。 この智慧こそ、日本の国づくりのソーシャルデザインの原点といえるかもしれません。 そして20年ごとに新宮が再生されるこの式年遷宮の年は、日本全体が若返って、私たちが永遠の発展を祈るときでもあります。 振り返ってみると第61回が執り行われた1993年は、1990年のバブルの崩壊を経てやっと社会が落ち着き始めた時期。 その前の第60回の1973年は、1971年のニクソンショック(金融危機)後の混乱の中でオイルショック(エネルギー危機)に見舞われた年でした。 更にさかのぼった第59回目の1953年は、戦後の混乱から立ち直って朝鮮動乱特需が終焉したタイミングです。 それは高度経済成長の前夜にもあたりました。 経済復興あるいは経済成長とそれに続くバブル、不況というサイクルの最終局面、次のサイクルの前夜のタイミングに式年遷宮は重なっているようです。 であるならば、3.11後の混乱から少し落ち着きをみせはじめ第62回の式年遷宮にあたる2013年とは、20年後すなわち次の遷宮までにどのような社会を作るか、私たち一人一人が考え準備しそして行動に移す絶好のタイミングかもしれません。   プログラム概要 2013年のソーシャル デザイン カンファレンスは、“2033年の日本を描くグランドデザイン”と題して、「20年後の日本はかくあるべき」と各界の第一線で御活躍の有識者、総勢30人をお招きして、東京と大阪で合計5回の開催をいたします。 カンファレンス毎に、5人のパネリストによる現在の社会への取り組みと、ディスカション、その後、モデレーターと共にディスカッションをもとに導き出された提言が発表されます。 「かくあるべき2033年の日本」を描き、そこからバックキャスティングすることで、どのような指針、施策が必要か、ハードルとなるものは何か、どうすれば、これが打開できるかなど、パネリストによるさまざまな画期的提言が期待できます。 

<273274275276277>