- 2017年2月26日
- イベント
マンガ学科卒業展2016 優秀作品紹介Vol.2
おはようございます。
副手の黒田です。
昨日に引き続き今日も優秀作品を紹介していきたいと思います。
当然のことながらどの作品も力作ぞろい、展示もユニークなものが多いので
是非足を運んで実際に目で見てください。
Vol.1はこちらから見ることができます
奨励賞 増田 菜々美
『SELECT』
作者による作品コメント
2つの作品に登場するそれぞれの主人公が、夢や希望に向かって奮闘していく姿を描きました。どちらも全く異なる世界を舞台にしています。この作品を読んで、主人公がどのような選択をしていくのか楽しんでもらえたら嬉しいです。
教員コメント
異世界を描くファンタジーは、テーマの取り方と構成によって力量の差が出るもの。緻密な計算とリアリティに裏打ちされていなければ、それは単なる独りよがり…作者の自己満足の世界でしかないのである。
本作はテーマを「最良の選択」とし、誰にでも一度や二度はある人生の岐路、分水嶺を取り上げ、その幻想世界にキャラクターの心情を丁寧に組み入れることにより、作品世界を単なる空想とは違う、リアリティを持った厚みのある人間ドラマに仕立て上げている。加えて謎を含んだストーリー運びは上質なミステリーを思い起こさせ、意外性を持ったラストに驚くとともに爽快感を持って読み終えることが出来る作品である。
奨励賞 三島 春菜
『卒業制作』
作者による作品コメント
“普通”じゃない人たちも、普通の人たちと同じように考え、悩み、葛藤する。この作品を読んで、少しでも心や感情を動かすことができれば幸いです。
教員コメント
マンガとは自由な発想で作者も読者も楽しむものである。
本作品は現実にはありえない荒唐無稽な世界観を、まず作者自身が楽しみ、高い創作意欲を持って制作にあたったことで、そのありえない世界の物語が現実に起こりうるのでは、と錯覚させてくれる。そして、その魅力は作者の分身であるキャラクターが発するまっすぐで生き生きとした科白、行動、心情をとことん突き詰めて描くことでより増幅され、読者も違和感なく自然に…そして楽しく作品世界に引き込まれる。これは“楽しむ”というマンガ本来が持つ魅力の引き出しに成功した秀作である。
奨励賞 吉元 愛紀子
『沖縄とニライカナイの魔法使い』
作者による作品コメント
沖縄県の文化や歴史、自然をストーリーマンガでわかりやすく紹介します。主人公、与那国姫月は沖縄生まれ、本土育ちの魔法使いです。沖縄のことをあまり知らず、帰郷を機に地元の住民や精霊、神々、自然と触れ合いながら沖縄について学んでいきます。
教員コメント
「沖縄LOVE」を謳い続け、追い続けた作者の4年間の汗の結晶である。
ライフワークとなった沖縄研究は日々進化し成長をし続け、すでに故郷・沖縄のいくつかの企業との提携が生まれている。実はこの作品の校了後、本作品改訂版及び新製品紹介版が次々と生まれて来ていて作者の才能がビックバン状態にある事が伺える。
学部卒業後は院進学が決まっており、益々の研鑽に期待するものである。
卒業展は本日も18時までやっております。
足を運んで心を動かされてください!