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歴史遺産コース 中川 聡子

伊勢神宮の式年遷宮は、持統天皇即位四年(690)に第一回が行われ、最も近い平成二十五年(2013)で六十二回目になります。千三百年以上にわたって回数を重ね、現在に至っていることは驚異的ですが、中世の戦国時代に百二十年余り中絶した歴史があります。この時に遷宮の復興を果たしたのが、慶光院三代清順と四代周養の尼僧です。式年遷宮の復興は、清順・周養の勇気と行動力が発端となって、後奈良・正親町天皇の綸旨を奉じ、織田信長と豊臣秀吉の庇護を受けて成し遂げられた壮大な事業です。
 本稿は、慶光院家に伝来した『慶光院文書』を題材として、清順・周養の事蹟を明らかにするとともに、復興の際に皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の間に起こった先後論争について言及した論考です。神宮の歴史にそれほど興味がなかったにもかかわらず、現存する慶光院の建物への興味から神宮史に取り組むことになりました。慶光院と神宮との関りを調べて考察していく過程は驚きの連続でした。


慶光院文書を中心とした慶光院上人(清順・周養)の事蹟ー伊勢神宮式年遷宮復興と先後論争についてー

三重県

中川 聡子

歴史遺産コース

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