歴史遺産コース 小野 幸恵
愛知県大府(おおぶ)市には、農民13人が51日間かけて白山・立山・富士山を巡拝した記録『三山道中記』があります。三禅定は江戸時代後期に広がった山岳信仰で、特に尾張国知多郡は盛んな地域でした。三禅定に関する歴史資料のほとんどは知多半島に集中し、300年以上も続いた信仰でしたが、現在ではすっかり廃れ、地方史の記録にも人々の記憶にもほとんど残されていません。
三禅定では立山信仰が最も重要となります。卒業研究では、立山信仰研究者による三禅定に関する研究成果を、知多半島側の資料や地方史から検証しました。そこから知多郡と立山芦峅寺衆徒との関係性を明らかにし、半島の人々にとって三禅定は何だったのか、なぜ完全に廃れてしまったのかについて考察しました。
文献を読むだけではなく、これまで学んできたことを活かすべくフィールドワークも行い、新たに発見した石造物の採拓・聞き取り調査・原本の読み直しなどから情報のパーツを集めていきました。様々な方々からの助言やヒントのおかげで、最終的にこれらのパーツを一つの作品に収めることが出来ました。この研究成果が新たな発見を呼び、地元の歴史の掘り起こしに繋がってくれる事を願っています。
近世知多半島における民衆の三禅定についてー愛知県大府市内の歴史資料を中心とした考察ー
愛知県
小野 幸恵
歴史遺産コース
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