イラストレーションコース 佐藤 真理子 【コース奨励賞】
■タイトル
幻想と浪漫の日本文学12選
■説明
本を読んでいると頭の中に抽象的で観念的なイメージが浮かんできます。それを絵で表現したい。卒業制作ではこの根源的な動機に立ち返り、物語から受ける抽象的なイメージを絵にした12の連作を制作しました。
主題は日本文学作品とし、青空文庫に収録されている作品の中から、中短編の娯楽的なものを12作品選定して描きました。私が好きでおすすめしたい作品や、誰もが知る著名作品、またあまり知られていない良作品などを中心に選定した結果、幻想的で浪漫的な作品群になったため、連作のタイトルを『幻想と浪漫の日本文学12選』としました。各イラストは、作品の象徴的なシーンや雰囲気を視覚的に表現しており、その物語のイメージを感じ取れるよう描画しました。例えば、夢のような幻想的な情景、感情に響く詩的な構図、または物語の核心を象徴するシンボルなど、視覚だけでも作品への興味を引き出す工夫を凝らしています。
昨今、書店の減少や読書離れが進む社会の現状が憂慮されています。ひとりの読書好きとしてとても寂しい。本は、絵を描く際の良いインスピレーションにもなってくれるので、もっと本を読む機会・場所・友人が欲しい。そんな思いもあり、当制作が読書市場活性化の一助となるべく、タイトルやあらすじだけでは伝わりにくい作品の雰囲気を、イラストで視覚的にうったえることにより、見る人に「ちょっと読んでみようかな」という気持ちを喚起させ、文学の魅力に触れる機会を創出します。また、絵はがきやしおりなどの読書界隈グッズとしての展開も想定しています。書店の雑貨コーナーに置いたり、読書会の案内として使用したり、部屋に飾ったり、本の栞にしたり、様々な展開を想定しています。イラストという表現方法でもっと文学を身近に感じてもらい、日々の生活の中で文学や読書について語り合える機会や場、そして読書好きの友人が増えることを願っています。
佐藤 真理子 【コース奨励賞】
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