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歴史遺産コース 橋本 磨酉子

 あるきっかけで鹿踊という伝統芸能を見る機会があった。
 何か懐かしく思ったのだが、それは鹿踊が宮城県仙台市と愛媛県宇和島市で踊られていたからであった。仙台は仙台伊達藩の領有地であり、宇和島は宇和島伊達藩の領有地である。   
仙台は母の出身地であり、宇和島は父の出身地であったことから、幼少の頃、現地で見たことがあったのかもしれない。
 このつながりは、私の中では、ただの偶然とは捉えられなかった。それを想い、この卒論を機会に、両親の出生地と鹿踊の繋がりを調べることにしたのである。
 現地でのフィールドワークを含めた取材から、狩猟による殺生に対する鎮魂の儀式と軍事訓練を融合させたところに、まずこの祭りの原点があると考えた。それは現実的な狩猟と言うケガレの行為に対して、鎮魂の祭りによるハレの提供ではなかっただろうか。
 こうした祭りは、日本各地で見られるものであるが、この鹿踊については、伊達藩のアイデンティティー的な概念を含めた伝承だったのかもしれない。
 これが、最も重要な部分だと思える。


東京都

仙台藩と宇和島藩に伝承される「鹿踊」の伝播と変容

橋本 磨酉子

歴史遺産コース

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