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(大学院)空間デザイン分野 奥間 大介【領域奨励賞】

フェアトレードを無関心から関心へ
消費者の心を動かすコミュニケーションデザイン施策の提案
シャンティに起きた悲惨な状況を自分ごと化させる没入型空間デザイン

本研究は、「消費者の心を動かすコミュニケーションデザイン」をテーマとし、フェアトレードの認知向上と意識変容を目指した施策を提案するものである。具体的には、児童労働問題を象徴するシャンティさんのストーリーにフォーカスし、彼女の目線で 5 歳から 15 歳までの人生を追体験する没入型空間をデザインした。この空間は、フェアトレードの課題を消費者に「自分ごと化」させることを目的とし、外部空間と内部空間の二部構成で設計している。外部空間では、象徴的なコットン畑や農薬散布をする人形や徐々に黒く浸食されていく看板など、シンボリックな演出を通じて来場者の興味・関心を引き付ける仕組みを設け、内部空間では、没入型空間とストーリーテリングによってシャンティさんの苦悩を追体験する構造を構築した。これにより、消費者が視覚的・感覚的な体験を通じて課題の本質を理解し、消費者自身の行動を見直すプロセスを設計することを目指した。また、本研究は体験型空間を媒体として活用し、単なる啓発ではなく、消費者が主体的に行動を選択する仕組みを研究している。例えば、出口の選択肢において来場者自身に「子どもたちを救う方法に関心があるかどうか」を問いかけ、その後に具体的な行動提案を示す部屋を設けることで、行動変容のきっかけを与える設計としている。このように、感覚的体験とストーリーテリングを融合させる手法により、課題の認識から行動へのプロセスを一貫して促進する成果を得られると考える。

奥間 大介【領域奨励賞】

(大学院)空間デザイン分野

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