歴史遺産コース 松田 一枝
長い時間を経て伝わるモノに、心を動かされてきました。
その魅力に迫りたいと思う中で出会ったのが、
静岡県函南町にある「かんなみ仏の里美術館」の仏像群です。
桑原という静かな山里と、そこに伝わる24体の仏像に一目惚れをしたのが、
卒業研究への第一歩でした。
「どんな歴史を経て今に至るのか」という視点で、
フィールドワークを中心に資料収集をしてきました。
しかし、コロナ禍の行動制限がある中、会いたくても会えないという
苦しい遠距離恋愛(一方的な)のような時間も長く、
今年度の完成は断念しようと思ったことも度々です。
その中を美術館スタッフの方々に支えられながら、
なんとかまとめることができました。
私一人の力では、成しえなかった研究です。
仏像の伝世にも、多くの人々の力が関わっていました。
仏像の修復に関する近世の古文書を写したり、
保存会の方のインタビューを文字に起こしたりしていると、
人々の協働する姿に何度も胸を打たれ、前へ進もうとする気持ちになりました。
「長い時間を経て伝わるものには、人々の生き方が写し出されている。
それは今を生きる私たちへの応援メッセージだ。」
というのが、卒業研究を通した私の結論です。
「かんなみ仏の里美術館」にみる仏像伝世についての考察
東京都
松田 一枝
歴史遺産コース
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