雨のち晴れ
絵師100人展模擬参加 2025年テーマ「晴れ」
イラストレーションコース 丸谷悠斗 (湊はる)
日本では、アニメ・漫画・ゲームといったポップカルチャーが世界中から注目されており、その中でイラストは欠かせない表現のひとつになっている。イラストの需要が高まるにつれて、作品のクオリティもより高いものが求められるようになった。そうした中、現在のイラスト業界では多くの実力あるイラストレーターが国内外で活躍している。そのような作家の描くイラストは、世界中の多くの人を魅了し続けている。
イラストを用いたイベントは現在各地で開催されており、どのイベントも盛況であるが、代表的なイベントの一つに『絵師100人展』がある。第一線で活動するイラストレーターの作品が集まるこの展示は、完成度の高い作品が並ぶ圧倒的な空間を生み出している。私は以前からこの展示に強い憧れを抱いていたが、現在の実力や知名度では参加は難しい。
そこで本卒業制作では、「もし自分が絵師100人展に参加するとしたら」という仮定をテーマにし、「展示に出しても恥じない一枚を制作すること」を目標に取り組んだ。
本制作では、2025年度の開催テーマであった「晴れ」を主題としている。単に天気が良い様子を描くだけでなく、雨上がりの澄んだ空気感や、水面の反射、光の透過などを通して、空気や天気の雰囲気を感じ取れる表現を目指した。見る人が絵の中の空気を想像できるよう、構図や色使い、光の表現に工夫を重ねている。
制作にあたって参考にしたイラストレーターは、絵師100人展にも参加されている荻pote氏である。荻pote氏はアニメ調の作風を得意としており、キャラクターの魅力と画面全体の完成度を両立させた表現が特徴的だと感じている。現在のイラスト業界では、厚塗りやグラデーション、ぼかしを多用した表現が主流になりつつあり、純粋なアニメ塗りの作家は比較的少ない。その中で私は、アニメ塗りならではの魅力に強く惹かれ、イラストを描き始めた頃からその表現を目指して練習を重ねてきた。
本制作では、アニメ塗りの良さを活かした一枚を完成させることを目標とした。また、自分の好きな表現を大切にしながら、アニメ塗りの良さを次の世代に伝えたいと考えている。ほんの一人でもアニメ塗りの魅力に気づき、憧れを持ってもらえたら嬉しいと思い、今回の制作に至った。
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