真珠とテオドロスの螺旋
文芸コース 小島淑子 (ヨコジシ マコ)
昭和の中期まで色濃く残る、極端な男女差別と偏見の中で、希望する教育を受けられなかった女性として、何が書けるのか入学時から考えていた。
父の長年に渡る愛人の存在や、母のグレーな発達障害による、ヤングケアラーとしての弟への複雑な感情。それらを解決する事なく、結婚と言う新しい環境を選択したが、自分の子供を産まない事は夫に告げていた。様々な呪縛は私の精神を、そして複数の病は身体を蝕んでいた。
両親や親戚から「女の子は要らない」と言われた人生だった。当初はそうした自伝を書く予定だったが、文字数制限により無理だと判断。以前より書きためていた、BL同人向け小説を基本とし、一般読者も読める作品に再構築した。
結果的に自己との対峙に苦しんだ3年間の課題を糧に、どうにか綴る事が出来た卒論となった。作中の「七瀬蓮」は私を正反対に投影させたキャラクターであり、「橘義仁」は推しのバンドのメンバーのイメージで描いている。
これは私の男性たちへの復讐の物語だ。書き終わってようやくそう気づき、元の家族との訣別を決める事が出来た。
小島淑子 ヨコジシ マコ
文芸コース
東京・品川に産まれる→小学時代に栃木に転居→両親の離婚問題にて東京の祖母宅へ→愛人問題は未解決のまま、二年後に和解した栃木の両親の元へ→中学にて同人誌を知る→高校にて同人活動開始→都内のデザイン専門学校へ入学→印刷会社デザイン部勤務→書店バイト兼、漫画家アシスタント→書店コミック正式勤務→夫とライヴハウスで知り合う→弟の大学合格を待ち結婚→書店勤務を続ける。
子宮筋腫の治療にて専業主婦→療養中に同人活等再開→筋腫の処置の為に同人活動停止→父の前立腺癌発覚で、実家での雑事に巻き込まれる→自身の甲状腺癌発覚により、手術と放射線治療開始→小説を書き溜めつつ療養→父の愛人の死亡により、金銭問題に巻き込まれる。
父が転移した肺癌にて死亡→コロナ禍突入→二度目の甲状腺癌手術→療養中に京都芸術大学の通信を知る→2023年度・3年編入学→脊椎湾曲による坐骨神経痛が悪化→2026年・3月卒業予定。
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