文芸コース 北折琢人
推理小説には、刑事や探偵が出向く先々で必ず事件が起こるという王道の展開があります。事件が起きてから刑事や探偵が現れるパターンも多く存在しますが、それ以外は全てこの王道のパターンといっても過言ではないでしょう。事件が起きなければ探偵としてのキャラを維持できないため、そんな展開になってしまうのはやむおえないことですが、そんなに都合よく事件が起きるのだろうかと私は思いました。今作は、そんな展開を根本から覆してしまうような推理小説を目指して執筆しました。つまり、この作品は、名探偵が登場しながら、事件が起きない物語なのです。この作品を楽しんでもらうために、事件が起きそうなシーンや、事件が起きたとしか考えられない状況を極限まで描き、それをいかに何も起きていなかった普遍的な場面だったかを読者に推理してもらう仕様にしました。
愛知県
潔白の宿—京都湯けむり殺人事件祈願—
北折琢人
文芸コース
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