本文へ移動

芸術学コース 緒方 由美子

 藤田嗣治は1920年代にパリにおいて「乳白色の下地」と細い線描という独自の画風を確立し、一躍パリ画壇の寵児となった画家です。藤田の作品の一つに、《秋田の行事》という縦3.65メートル、横20.5メートルの横長大画面の壁画があります。藤田と言えば「乳白色の裸婦」が代名詞になっていますが、この《秋田の行事》の印象はまったく異なるもので、秋田の祭りと人々の日常が鮮やかな色彩で躍動的に描かれています。静と動、ヨーロッパの裸婦と日本の市井の人々、乳白色に対して鮮やかな色彩という正反対とも言える画風です。なぜこのような対照的な作品を描くに至ったのか、なぜ壁画という大画面にこだわったのか、なぜ作品の舞台が秋田なのか。 これらの問いの解明を目的として、画家が残した作品や言動、先行研究を検討し、画家が《秋田の行事》の制作にあたり何に関心を持ち何を描き出そうとしたのか、そして作品に込めた意味を考察しました。


千葉県

藤田嗣治の壁画《秋田の行事》が語りかけること

緒方 由美子

芸術学コース

このコースのその他作品