歴史遺産コース 長嶋 尚代
2019年に世界遺産となった「古市・百舌鳥古墳群」。その中でも世界最大の大きさを誇る仁徳天皇陵が大阪府堺市にあります。現在の天皇陵はフェンスで回りを囲まれ、立ち入り禁止の制札が建てられています。見学者は拝所から雑木林の山を見るだけです。
でも江戸時代には自由に陵に入ることができました。大坂城代や町奉行、庶民らは弁当持参で物見遊山に訪れていましたし、農民たちは陵山に登り山菜や薪柴を採って生活の足しにしていました。また天皇陵の濠の水は農業用水として活用されていました。
仁徳天皇陵は、今の私達よりもっと身近な存在だったのです。江戸時代と現在とくらべて全く違う「天皇陵」の姿に興味を持ち、このテーマにしました。
堺市図書館に残されている翻刻済みの史料『老圃歴史』と『堺廻り三ヶ村御用留帳』を中心に考察しました。特に『老圃歴史』は、200年間の村の出来事を庄屋が書き留めたもので、関係部分だけコピーしても相当数あるうえ、当然返り点などはなく、「読み下しをして年表を作成する」という指導をいただいた時点で、気が遠くなりそうでした。単語の意味を調べるだけでも数日かかることもありましたが、丁寧にご指導いただき卒論完成に至りました。
江戸時代の仁徳天皇陵(大仙陵)と近隣村落のかかわりについてー堺廻り三ヶ村農民による保全と活用ー
大阪府
長嶋 尚代
歴史遺産コース
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