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アートライティングコース 高井朋子

卒業作品の題材にしたいことがありすぎて一つに絞るのが本当に難しく、長い間悩んだことを思い出します。金継ぎをテーマに選び調べ始めると、正確な資料が少ないことに驚き、口伝えや不確かな情報にも苦労しました。京都や金沢の職人に取材インタビューを試みてみたりもしたのですが、煌びやかで表立った技術文化ではないからか取れ高もいまいちで、私の心も折れかけました。そこで少し視点を変え、「なぜ私は金継ぎに惹かれたのだろう」から「他に金継ぎを学んでいる人が始めたきっかけ」に興味を飛ばして、同じワークショップに通う人たちの話を聞くことで、コミュニティ自体をテーマにしてみることにしたのです。書いている間には、迷いが表面に出てまとまりに欠ける文章がまるで自分を晒しているようで恥ずかしくなりましたし、まだまだ学びが足りない自覚がありました。今も「完走できた」という感覚がありません。ずっと中途半端な私でした。しかし、それで良い気もしています。これからまた世界中の様々な芸術や文化に触れ、学び、よく考えることを楽しみながら、自分が納得するまで補填していくことができるということなのですから。


東京都

現代の茶室ー金継ぎ文化の今を育むー

高井朋子

アートライティングコース

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