聖彼得堡の王子様
カテゴリー : 過去の公演
大嶋です。
残暑厳しいですが、いかがお過ごしでしょうか。
円高な昨今、夏休みに海外に行かれた方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
世界の地名、いまは大体カタカナ表記ですが、かつての日本人は漢字表記でも読んでいたわけで、納得のものや何のことやらさっぱり分からないものもあります。
欧州=ヨーロッパ、巴里=パリ、羅馬=ローマなどは有名ですし、納得ですが、紐育=ニューヨーク、雅典=アテネ、馬耳塞=マルセイユ…もうトリビアの世界ですね。馬が耳を塞いだら「マルセイユ」なのか…なぜなんだろう…。
話は変わって、今週末、大学内は学園祭が行なわれます。
芸術大学なので、ある意味年中作品の展示や制作、ものの移動があって、毎日学園祭が行なわれているような雰囲気ではありますが(笑)、学園祭にはまた別の趣があります。
劇場ホワイエでも幾つか催し物が行われますので良かったらぜひ。詳細はこちらをご覧下さい。
学園祭が終わると秋本番!10月を迎えます。劇場も公演目白押しですが、私が担当しております、バレエ「ロミオとジュリエット」のご紹介をさせていただきます。
一昨年に引き続き公演するロシア国立サンクトペテルブルク・アカデミーバレエ。率いますは、新芸術監督のアンドリアン・ファジェーエフさん。
世界でも3本の指に入るバレエ団“マリンスキー・バレエ”で15年間プリンシパル(トップダンサー)として活躍し、この春、電撃的に新芸術監督に就任。まだ若い彼の今後に、益々注目が集まっています。
ダンサーとして何度も来日している彼には、日本にもたくさんのファンがいます。マリンスキー・バレエの特徴でもある洗練された踊りに、まさに『王子様』ともいえる彼の容姿!
残念ながらダンサーとしての出演はありませんが、上演前にプレトークが行われますので、ぜひ生の姿をご覧下さい。
大嶋
ひと足お先に…
カテゴリー : 過去の公演
未曾有の大震災から半年、あの悲しいテロからは10年が過ぎました。
毎日在って居て当たり前と思えるものを、突然失うことは相当な苦しみ悲しみを生みます。
そんなときも宮城に住む私の友人やそのご家族は前を向き「私たちよりもっと辛い思いをしている人が居るから…」と話していた強さに、私も負けてはいられないと思い復興再生を祈った11日でした。
さて先日、ニュースレターやHPの編集担当・佐藤さんと千葉県船橋に行ってまいりました。
(撮影:佐藤さん)
船橋の千葉街道を歩いていると巻貝らしきものを抱えたこの像が橋に…
歩きながらいろんな面白いものに出会える町でした。
いえいえ!!遊びに行ったのではありませんよ!
に出演されるお二人、加藤健一さん、畠中洋さんに会いに伺ったのです!
皆様よりちょっとお先に音楽劇『詩人の恋』も拝見し、感動し、
その後、次の開演までお二人に時間をいただき、インタビューさせていただきました。
お疲れの素振りも見せず、嫌な顔ひとつせず色んな質問にお答えくださいました。
さすがプロ!ありがとうございました。
その模様は、10月1日に開催します“友の会感謝DAY”で映像にてご紹介する予定です。
さらに、感謝DAY恒例のお楽しみ抽選会用のプレゼントもいただきましたので、そちらもお楽しみに~
(もちろん、これから友の会にご入会いただいても感謝DAYにご参加いただけますよ!)
また、インタビューの模様はHPインタビューページにもアップする予定です。
(こちらは動画ではありませんが…)
ツチヤ
『ADISHATZ / ADIEU こんにちは や さようなら』
カテゴリー : 過去の公演
おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
はじめまして。
西村と申します。
本日発売したばかりの『アディシャッツ/アデュー』について少しお話したく参上いたしました。
果たしてどんな内容の公演なのか??
9月1日の渡邊守章先生の記事にもある通り、トランスジェンダー、クィア、セクシャルマイノリティ…様々に呼ばれる
作者の内面を、作者自身が表現者となり暴きだす(さらけだす)センセーショナルなパフォーマンスとなっています。
実は私、このチラシのグラフィックデザインを担当いたしました。
公演の内容を観て、打ち合せをして、デザインする際に、私が最も気をつけたことは、
ビビッドで妖艶に。だけどどこか『切ない』デザインにすることでした。
作者、役者、腹話術師、歌手、と、マルチな才能を発揮するジョナタン・カプドゥヴィエル、初の単独プログラム。
果たしてこのデザインが公演内容をしっかり体現しているのか!?
ぜひぜひ確かめにいらしてください。
西村
優雅な生活?
カテゴリー : 過去の公演
ついに秋がやってまいりました、秋女のツチヤです。
9月に生まれたからでしょうか、この時期、私は大変過ごしやすく思います。
さて、皆さんは夏休みいかがお過ごしになられましたか?
KPACは、公演時にいつもおいしいお弁当を提供してくださる草庵さんが入っているホテルの屋上で、毎年恒例(?)ビアガーデンに今年もみんなで行ってきました~
おいしいビールや食事と会話、夜景やたまたまあがった花火が日頃の疲れを吹き飛ばしてくれました!
こうしてみんなでワイワイと過ごす日々も大事だなと思った夏の日でした。
みなさんもお忙しい日常の中かと思いますが、喧騒から離れた時間を大事にお過ごしくださいね。劇場もみなさんにそんな時間を提供できればなと思っております。
さて、いよいよ発売となりますこちらの公演。
原作 山口 瞳<エッセイ・ミュージカル>監修 山口正介
「江分利満氏の優雅な生活」―昭和の日本人―
≪9月7日友の会先行発売/9月8日一般発売≫
舞台は高度経済成長期の昭和30年代の日本。登場するのはごく普通のサラリーマンの江分利満(エブリマン)氏。そして演じますのは、米米CLUBのジェームス小野田さん。
原作は言わずとしれた山口瞳さんの直木賞受賞作「江分利満氏の優雅な生活」。
今回は山口瞳さんのご子息・山口正介さんが監修としてご参加くださり、上演前には本作の構成演出をされる竹邑類さんとの対談もございます!!
さらに、皆さんはもう公演チラシをお手にとられましたか?
おや、このおじ様の雰囲気、誰かに似ています。
このチラシのイラストは、山口瞳さんと共に時代を歩まれ、小説のイラストも手がけられてきた柳原良平さんによるもの。アンクルトリスの生みの親でもあります。
山口瞳さんの描いた昭和という時代。こんな姿の男性が毎夜お酒を片手にどこかのバーでユーモアのある毒舌を呟いている姿が目に浮かびます。
どうぞご期待ください。
ツチヤ
舞台裏からコンニチハ!vol.36
こんにちは。舞台・管理のくらはしです。
未だかつて、こんなに台風情報を観たかってくらいニュースやインターネットを観ていました。そして明らかになるあらゆるところの被害状況に驚きました。どうぞまだ地盤が緩んでいる地域もあるかと思いますので、もうしばらく皆様ご用心ください。
そんな中楽しみにしてくださっていましたお客様からのご心配もありましたが、
歌劇「ラ・ボエーム」は無事に幕を下ろしました。大変な中、皆様お越しくださり誠にありがとうございました。
今回は濃厚な公演だったような気がします。
それは、ブログを読まれている方はご存知の通り、春秋座で毎日のように稽古が行われていたことや、オーケストラピットと花道がある前代未聞な舞台づくり、そして、熱く熱くひたすら熱い演出家・岩田達宗さんの演出と牧村さんの熱血オーケストラ合わせ・・・その他いろんなことが日々続いていたからだと思います。はい。そして最後にまさかの台風。
濃厚といっても、それは楽しいばかりでもなく、正直段々笑顔を忘れてきたりした時もありました。でも、今回心がいつも前向きにいられたのは、演出家の岩田さんの言葉があったからなんです。
一番初めの稽古の時に出演者の皆さんへ「この作品は、君たち一人ひとりの物語なんだ!」と言われたのです。この言葉にぐさっと来ました。みんなで、作り上げるんだという意気込みに心が熱くなりました。
そして、さらに公演初日には岩田さんより出演者初め、劇場にも、素敵なプレゼントを持って来てくださいました。何と一輪のバラ!しかも毛筆で書かれた自筆のメッセージ。そして、「よろしく」と固く握手をしてくださいました。本当に熱い方でした。
くらはし
本日の京都芸術劇場は…
春秋座にて
G. プッチーニ 作曲
歌劇「ラ・ボエーム」全4幕(原語上演・字幕付)
がございます。
開演は14時、開場は13時30分です。
上演時間は、途中1回の休憩を挟みまして、2時間20分を予定しております。
開演後は演出の都合上、指定のお席へのご案内が出来ませんので、
お時間に余裕を持っておでかけくださいませ。
当日券もご用意しております。
劇場でお待ちしております。
舞台芸術研究センター
本日の京都芸術劇場は…
春秋座にて
G. プッチーニ 作曲
歌劇「ラ・ボエーム」全4幕(原語上演・字幕付)
がございます。
開演は17時、開場は16時30分です。
上演時間は、途中1回の休憩を挟みまして、2時間20分を予定しております。
開演後は演出の都合上、指定のお席へのご案内が出来ませんので、
お時間に余裕を持っておでかけくださいませ。
当日券もご用意しております。
劇場でお待ちしております。
舞台芸術研究センター
いよいよ…
カテゴリー : 過去の公演
皆様こんにちは。上田でございます。
ここ数日、台風の情報ばかり気にしてしまっています…((´д`;))
事故がないように祈るばかりです。
今日は歌劇『ラ・ボエーム』の公演を更にお楽しみ頂ける様、春秋座のオーケストラピットとオーケストラの様子をご紹介いたします。
※上田はオケピを観るのは初めてで、テンションが上りました♪
二階席から見たオーケストラピット。(※組み立て中)
舞台上から。
いよいよピアノをオーケストラピットへ降ろす作業に…
一体どの様に降ろすのか!? (*´▽`*)ワクワク
厳重に梱包されたピアノが花道を通過し、客席からオケピ前へ到着。
待っていたのは天井から降ろされたバトン。(※バトン:舞台吊物機構設備のひとつで、背景や大道具などを仮設するための吊物バトンの略称。)
ピアノが吊るされ…
ピアノが浮いた!!!∑(゜□゜;)
立った!ピアノが立った~!!(ハ○ジ風に)
ピアノをどうやってオケピに下ろすのか不思議でしたが、このように作業していたのですね~。
貴重な体験をさせて頂きました。
さて、オケピ作りと同じ日。ソリスト、コーラスの皆さんとオーケストラの合わせ稽古を行いました。
そちらの様子もご紹介いたします(^o^)
全員が揃うと圧巻です…!
張り詰めた空気に緊張…。
昼過ぎから夜の9時まで稽古が続き、皆様少々お疲れのご様子…。
しかし、帰られる際に、「景色がいい場所で稽古が出来てよかった」と素敵な笑顔で労いのお言葉を頂きました。こちらが凄く励まされました。
いよいよ『ラ・ボエーム』公演当日を迎えました!!
少しでも裏側を見て頂いて、公演を更に楽しんでいただけると幸いでございます。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
上田
あらたな日本文化探求の冒険へ!
カテゴリー : 過去の公演
皆様コンニチハ!制作助手ツチヤです。
最近東京で「第9回 亀治郎の会」の売り子を手伝ってまいりました。そのときにお会いした方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。千秋楽には公演パンフレットも完売という大盛況でしたね。来年はいよいよ「第10回」ということで最後の「亀治郎の会」…第1回からお手伝いさせていただいた身としては少し切なく、しかし、亀治郎さんが公言どおり続けられてきたということに、はて自分にもそのように公言して続けていることはあるだろうか、見習いたい!と気が引き締まる今日この頃です。
さて、学生の時分、私に歌舞伎の魅力を教えてくださいました恩師・田口章子先生。
皆様ご存知の田口先生の人気講座・日本芸能史は今年で10年目を迎えられ、毎回ご好評いただいております!
そしてそして、10月2日に行われますのが、田口先生を中心に2009年に発足されました“京都のくるわと芸能研究会”の第二回目となるシンポジウム『日本文化と〈性〉』。
さて、今回のシンポジウムがどのようなものか、私の拙い文章で少しご紹介させていただきます。
私たちのこれまでふれてきた学問は歴史的事実や誰かの研究によって見出されてきたものによって成り立っています。当たり前のことですが、皆さんは今まで教えられ、そうなのだと信じてきたことを疑ったことはありますか?実はそこに新しい事実が見えてくることもあるのです。
そして、それが田口先生の目指す研究のカタチなのです。
日本文化と〈性〉というと、これまでの研究は〈セックス〉論と〈ジェンダー〉論としてしか展開されてきませんでした。
本当にそれだけで日本文化をとらえることができるのか?
触れられないものに触れずして研究と言えるのか?
従来の研究者が触れてこなかった部分にも迫らなくては真実を確かめることが出来ない!
そうして今回お集まりいただく「芸能・芸道」「渡来人」「絵画」「宗教・信仰」の4つのキーワードの研究をされている皆さん。この4名の研究者は熱い研究心をお持ちの新進気鋭のパネリストたちです。
その皆さんの持つ鍵で知られざる真の日本文化の秘密を解く糸口を見出すことができるかもしれないですし、驚くようなものが飛び出てくるかもしれません。しかし、鍵穴が全く合わないかもしれません。
田口先生が大学で出会った学生でこんな学生がいたそうです。
授業のなかで間違った江戸時代理解を先生が正したとき、「間違ったままでいいじゃないか」とその学生は言ったのです。それは本当に学ぶ者の姿勢でしょうか。研究者によって真実の探求がなされ、新しい事実が明らかになる。「生きた学問」と田口先生が言うように現代と向き合わなければ学問の存在価値はありません。
そのことを知ってほしい、いまの若者に欠けてしまった探究心をもってほしい…
そんな思いも込められた田口先生のこのシンポジウムは、何に出会うか分からない未踏の地へも踏み出すインディアナ・ジョーンズのように危険と隣合わせの冒険なのです!
是非、たくさんの冒険者のみなさんのご参加を期待しています。
劇場でお会いしましょう!
次回は研究者の皆様をご紹介してまいります。
お楽しみに~
ツチヤ
秋学期の企画のこと
カテゴリー : プロデューサー目線
上半期の後半は、センター企画としては、8月14日に上演された「マラルメ・プロジェクト2――『イジチュール』の夜」に全力投球した感じである。難解を以てなるマラルメの『イジチュール』を、舞台で朗読し、坂本龍一氏の音楽と高谷史郎氏の映像が絡み、更に、白井剛・寺田みさこ両氏のダンスが、その空間と戯れるというのであるから、まさにトータルな舞台パフォーマンスと言ってよく、ネットやブログなどから推し量れる評判は上々のようであった。この分だと、来年も、同じメンバーで、『エロディアード――舞台』と『半獣神の午後』を柱に、「マラルメ・プロジェクト3」を作る可能性は、大いに高まったと言える。
そこで、下半期のセンター企画であるが、当初予定されていたジャン=クロード・ドレフュスという、往年の女装ショーのスターが、後に、クローデルの『交換』やウェデキントの『ルル』という作品の、極めて難しい役をこなし、独自の演劇的世界を手に入れていたのが、『火曜日はスーパーで』で、一種の先祖返り的に、性転換した男性と、彼の性生活を狂わせた張本人らしき父親との会話だけで成り立つ「独り芝居」に挑戦したのだったが、体調が優れず、ドクター・ストップがかかってしまっては仕方がない。その代わりとして招くのが、若手の「女装独り芝居」とでも言ったらよいような『アディシャッツ/アデュー』である。
仕掛けとしては、「物真似芸人」を志しているゲイの若い役者が、自分の欲望の対象でもあり、それ以上に、そのようなものとして男に愛されたいという「エロス的イコン」を核とした「女性同一化のファンタスム」の展開である。しかしこの作品の「味噌」ともいうべきは、そうした性的幻想を歴然と踏まえた「女性像」が、世界的なポップス歌手マドンナやレディー・ガガであることで、彼女らのヒット・ナンバーを次々と「アカペラで[伴奏ナシで]」メドレーしつつ、彼自身のエロス的ファンタスムを舞台空間にちりばめていく。
まだ少年のような面影を残す前半部から、後半部は、「お定まりの」と呼んでもよい「女装ショー」に変わるわけで、「性差の揺らぎ」を、役作りのレベルで顕在化させるのである。
男女の自然的性差しか認めようとしない十九世紀型ブルジョワ社会は、フランスでも消え去ったわけではないから――社会党のパリ市長が、カム・アウトしたゲイであるというような表象は、日本ではそもそも受け入れら得ないだろうし、PACという配偶者法は、ゲイのカップルにも適用されているわけだから、日本とは事情は大いに異なる。しかしそれでも、ゲイに対する偏見や憎悪は、隠然として社会の深層に生き続けていて、傷害事件も絶えることはないようだから、この『アディシャッツ/アデュー』のような舞台の挑発性が減少しているわけではない。
前学期から始めた公開レクチャーシリーズ「劇場の記憶―舞台芸術の半世紀―」も、秋学期に続ける予定である。
1回目(通算で言えば4回目、11月8日)は渡邊の担当で、『創作能の地平』と題して、近年の新作能・新作狂言ブームについて、渡邊自身の経験から、そう安易に作れるものではないことを、1970年代の「冥の会」の経験(観世寿夫主演のセネカ作『メーデーア』)、1987年の「パルコ能ジャンクション――『葵上』」における故榮夫氏と、現萬斎君の作業を振り返りつつ、2001年に作った創作能『内濠十二景、あるいは《二重の影》』の2004年パリ公演版(榮夫、晋矢、萬斎)ならびに『薔薇の名――長谷寺の牡丹』を、榮夫氏追善の形で、春秋座において上演した映像を見る。大学院博士課程の在籍者でもあり、「木ノ下歌舞伎」の主催者でもある木ノ下裕一君に、聞き手に回ってもらう。
2回目(12月13日)は、「語り」という「言葉の姿」は、日本の伝統芸能の独占物ではないし、ギリシア悲劇には、外で生起したことの「報告」という形での「語り」は不可欠であった。それを受け継いだ17世紀フランス古典悲劇は、ギリシア悲劇とは異なる形で、「韻文悲劇」の言語態の一つとして、「語り」を劇作術の中に取り込んで行った。その典型として、ラシーヌ悲劇の内でも、「語り」の部分が「ラシーヌ詩句」の見事さに支えられて肥大した作品があり、その最も成功した例は、『フェードル』である。二度もパリで、日本語でフェードルを演じた、他に類例の無い経歴の後藤加代を招いて、『フェードル』の「さわり」の部分を、渡邊と共に読む。
3回目(1月17日)は、一年間の総括として、「演出家の世紀」とも呼ばれた二十世紀のその後半で、単に「言葉の演劇」だけではなく、「オペラ」と「ダンス」の領域で、最も目覚しい変化が体験された。大学院長である浅田彰先生にお越しいただいて、森山教授の司会で、渡邊と対談をしていただく。いずれの回も春秋座における「公開レクチャー」であり、18時開始である。
[入場無料だが、予約制]
渡邊守章
(舞台芸術研究センター プロデューサー・演出家)