社会普及系前期のプログラム

2月 01日, 2013年
カテゴリー : プロデューサー目線 

年が明けたと思っていたら、あっという間に2月になってしまいました。

今回は、4月~7月に行われる、社会普及系プログラムの見所をざっとご紹介したいと思います。

まず、4月20日(土)に行われるのが、「寺内タケシとブルージーンズ コンサート」。

寺内さんはエレキ・ギターの神様と言われ、日本のポップス界を語る上で忘れられない人です。日劇ウエスタン・カーニバルでは常にリーダー役を務め、タイガース、ワイルドワンズ、スパイダース、ブルーコメッツなどのG・Sブームを巻き起こしました。

ベンチャーズとの共演も話題を呼び、寺内さんを見て、聴いて育ったエレキ・ギター少年は少なくありません。しかし、彼の母が三味線の名手だったことから、「日本の音」に対する感性も素晴らしいものを持っています。今回の第1部「エレキ・ギターで綴る日本歌謡史」では、寺内さんが演歌の名曲をエレキ・ギターで奏でます。きっと泣かされることでしょう。第2部では、これぞエレキ・ギターという十八番を聴いていただきます。寺内さんのエレキ・サウンドは迫力がありながら美しい音色で知られています。73歳の名人芸をお楽しみください。

続いて、5月18日(土)には世界中で演奏会をしている、和太鼓チーム「鼓童」が登場します。佐渡ヶ島で猛練習をし、身体を鍛えている彼らに、また新しい味方が現れました。

人間国宝である坂東玉三郎さんが芸術監督として参画したのです。卓越したテクニックを如何にショーアップして見せるか?その工夫がさらにステージを盛り上げることに成功しました。日頃のストレスなど吹っ飛んでしまうこと請け合いです。和太鼓と春秋座は相性がいいと言われていますので、最高の舞台を提供できるものと思っています。

7月6日(土)と7日(日)は恒例の春秋座オペラが行われます。『1万円未満で感動するオペラ』をスローガンに「夕鶴」、「ラ・ボエーム」、「月の影‐源治物語より」に続いて今年は「蝶々夫人」です。プッチーニの名作が今回も春秋座独特の舞台空間を生かした演出で登場します。牧村邦彦の指揮、井原広樹の演出に加え、笹岡隆甫のいけばなも注目です。

さらにスーパーバイザーとして飛鳥峯王も参画、アイディアいっぱいの舞台となります。

また、蝶々夫人には、春秋座3度目の川越塔子、初お目見えの江口二美。ピンカートンには今話題の大澤一彰と笛田博昭。そのほかのキャストも、今が旬の名歌手たちが大挙出演してくれます。年々そのクオリティーが認められ、お客様も増えてきている春秋座オペラにぜひご来場ください。 

橘市郎
(舞台芸術研究センター プロデューサー)