2015年5月
2015年5月22日 授業風景
今日は「創作基礎ⅠA」辻井先生の授業をレポートします!
この授業は1年生の必修授業で、掌編小説からショートショート、
短編小説、長編小説など小説のありようについて学びます。
様々な小説に触れ、そこから学んだことを自分の創作活動に活かしていく
ということを目的とした授業です。
先日の授業では「小説共作」というものを行いました。
グループを組み、用意された音楽や写真から小説のストーリーの素材を選び、
グループのみんなでストーリーの土台を考えていきます。
グループで円になり、素材から生まれてくるアイディアを
模造紙いっぱいに、どんどん書き込んでいきます。
よく学生からも「小説のストーリーが思いつかず、いき詰まる時があります…」と聞きます。
しかし、一人では思いつかない面白いアイディアが、みんなで考えることで沢山でてきて
ストーリーが出来上がっていくのです。
どのグループもこんなに模造紙いっぱいにアイディアを書いていました!
また今回はストーリーだけではなく、このストーリーの作者のペンネームや年齢、性別など架空の設定も決めました。
「柊結月」や「日向夏みかん」や「歯茎先生」など…。
ペンネームにもグループの個性が出ていますね(笑)。
作者の設定も決まったところで
いよいよグループごとに考えたストーリーを発表します。
どのグループも時間が限られていたのにも関わらず、展開やオチまでしっかり考えていました。
そして、ストーリーを考えて終わりではなく、
発表を聞いて一番「書きたい!」と思ったストーリーを
実際、小説として書くことが今回の一番の課題です。
(しかも決めた作者の設定になりきり書きます!)
どのストーリーを書くか、それぞれ決めて今回の授業は終わりました。
みんなで考えたストーリーを、一人一人の言葉で「小説」として書くと
どんな表現で出来上がるのでしょうか…?
どの様な小説ができるのか、今からとても楽しみです。
(スタッフ・鈴木真美)
2015年5月16日 インタビュー
ゴールデンウィークの休暇も兼ねて、
スタッフの竹内と鈴木(とASP学科スタッフの加藤さん)とで、
海士町(あまちょう)で働く卒業生の谷本健太くんを訪ねました。
谷本くんは、今年の春にクリエイティブ・ライティングコースを卒業し、
4月から、海士町役場で集落支援員として働きはじめたばかりです。
離島での暮しぶり、はじめての仕事など、
海士町観光のあい間に尋ねてみました。
集落支援員としての仕事
いまは海士町の役場で集落支援員として働いています。
ただ、実際のところは公民館の仕事が中心で、ほかの支援員のように外に出ることはあまりなくって、事務のようなことをしてます。
「子供ダッシュ村」っていう役場の企画の募集チラシをつくったり、地域の子どもたちや保護者の方とイチゴ狩りに出かけたり、畑体験をしたりしてます。当日も一緒に行きますが、その準備として畑を持っている人に連絡して、日時を決めたりだとか、そういうことをやってますね。
あと、「チャレンジデー」という企画で、夏になったら、隣の松島という島にキャンプに行きます。無人島なんですけど、自給自足で、トイレも自分たちでつくったりするそうです。小学生の高学年の子たちが参加するんですが、スタッフとして僕とかも行って、基本的に子どもたちだけでチャレンジするのを見守るといったことをやります。
むこうに見えるのが松島
海士町の玄関となる菱浦港。観光協会やきんにゃもにゃセンターなどが集まる。
隠岐の海
金光寺から見た海士町
隠岐牛の牧場もある
充実したラインナップの図書館
図書館の窓のむこうには里山の風景がひろがる
谷本くんは、ドライブしながら島のことを紹介してくれました。
泊まってくださいと言われた家も訪れましたが、とても立派な家なのに、
ぜんぜん掃除や片付けをしていないので、今度来るときまでに片付けるように言っておきました(笑)。
私たちは民宿に宿泊しましたが、島の人たちとバーベキューをしたり、
釣りやスナックに連れて行ってもらったり、
そこで出会った隠岐國学習センターの人たちのご好意で、
海士町の教育取り組みをご紹介いただいたり、
海士町の皆さんにたいへんお世話になりました。
皆さん、ありがとうございました。
帰りのフェリーは、たまたま盛大な見送りと重なりました
2015年5月14日 授業風景
先日、林家竹丸先生の授業(文芸論Ⅳ)で
京都・南座の「歌舞伎鑑賞教室」に行ってきました。
歌舞伎発祥の地・京都にあり、沢山の名舞台が上演されてきた南座で
歌舞伎のイロハを落語家・桂九雀さんが解説してくださるということもあり
今年も昨年同様、多くの人が来ていました。
学生もほとんどが南座に初めて来たとのことで、わくわくしながら上演を待ちます。
恒例の桂九雀さんの解説の後に、今回は『色彩間苅豆』(いろもようちょっとかりまめ)が上演されました。
この作品は『東海道四谷怪談』の作者で有名な4代目 鶴屋南北の作品で、文政6年(1823年)に初演された
『法懸松成田利剣』(けさかけまつなりたのりけん)の舞踊劇の部分が独立したものだそうです。
あらすじは、心中を決めた「与右衛門」と「かさね」という男女が主人公です。
しかし心中間際、過去の与右衛門の悪事がばれてしまいます。
それをきっかけに怨霊と化したかさねと与右衛門を描く、恐ろしくも美しく、迫力ある舞台です。
今回の作品は、舞台につながる「花道」での与右衛門の動きがとても見所でした。
この揚幕(あげまく)より与右衛門が登場します。花道での与右衛門の演技に観客も大注目でした。
上演後は南座のすぐ近くにある歌舞伎の元祖と言われる、
出雲の阿国の銅像を全員で見に行きました。
竹丸先生が阿国のことや、南座のことなど色々と説明してくださいました。
最後は銅像の前で記念撮影!
たっぷり伝統芸能に触れた、有意義な一日でした。
(スタッフ・鈴木真美)
2015年5月1日 授業風景
4月の終り頃、3・4回生が各自の小説制作に取り組んでいる辻井ゼミの授業に、
ゲスト講師として由利耕一さんをお招きしました。
由利さんは元・講談社の編集者として、長年「AKIRA」や「攻殻機動隊」などのマンガを担当して来られた方です。
由利さんには、事前に学生たちが考えた小説の企画書をお渡ししています。
マンガ編集者として、
「新作漫画として大手誌に掲載するとしたら、
学生が考えるストーリーコンテンツは、どのくらい通用するのか?」
という観点から講評をしていただきました。
由利さんの講評は、優しくありません。
プロとして厳しい意見がビシバシ飛びます。
ですが、それぞれの企画について丁寧に意見をくださり、
学生からの質問にも、真剣に答えてくださっていました。
小説とマンガでは、表現方法は異なりますが、
広い意味でストーリーコンテンツを生み出すことに変わりはありません。
学生たちも、真剣に耳を傾け、
由利さんの講評を吸収しようとしていました。
学生たちは、由利さんのアドバイスを糧に、
これから7月末までに100枚以上の作品制作に取り組みます。
期末の合評で良い作品が出てくることが、楽しみですね。
(スタッフ・鈴木真美)
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