2017年5月
2017年5月29日 ニュース
こんにちは、大学院からトークイベントのお知らせです。
森美術館チーフ・キュレーターであり 本大学院芸術研究科教授 の 片岡 真実 が企画する GLOBAL ART TALK(昨年度までの ULTRA X HAPS TALK から改名しました)。今回は日本でも話題となった『 人工地獄 』の翻訳者である 本大学院芸術研究科客員教授 の 大森 俊克 が、クレア・ビショップ の多様な視点を紹介します。
入場無料、学外からの申し込みも可能となっておりますので、多くの方にご来場いただければ幸いです。
GLOBAL ART TALK 007 ― 参加型アートの系譜:クレア・ビショップ『人工地獄』を中心に ―
クレア・ビショップは、現在ニューヨーク大学大学院センターの教授を務める美術史家で、近現代美術を専門としています。彼女は「敵対と関係性の美学」(2004)で大きな注目を集め、それ以降美術批評家としてもアートシーンに欠かせない存在となっています。そのビショップが5年の歳月を費やした『人工地獄:現代アートと観客の政治学』(2012年に原著、2016年に邦訳が出版)は、1990年代以降の「参加型アート」の動向を、20世紀の演劇やハプニング、政治運動に結びつけるという、独自の歴史観から書かれています。
GLOBAL ART TALK 007では、日本でも話題となったこの『人工地獄』の翻訳者である大森俊克氏に、クレア・ビショップの多様な視点を紹介してもらいます。
日程 2017年06月06日(火)
時間 19:00 〜 20:30
場所 京都造形芸術大学瓜生山キャンパス 智勇館1階
入場無料、申込必要
申込方法 ①氏名、②人数、③連絡先電話番号あるいはメールアドレス、④ご職業(学生の場合は大学名)を
GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp までお送りください。
主催 京都造形芸術大学大学院、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
お問合せ GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp
2017年5月25日 ニュース
映像・舞台芸術を修了した 和田 ながら さんが演出、デザイン・映像メディアを修了した 林 葵衣 さんが美術を担当する 舞台演劇 のお知らせです。
お2人のプロフィールも少し紹介しています。
「テレサ・ハッキョン・チャの『ディクテ』は、読んでいるだけで、声帯に、肺に、直接はたらきかけてくるようなテクスト。ここ1年と少し、誰かがすでに書いた言葉に向かってさまざまにアプローチしてきたしたためが、いま、持てる限りをふるいたたせて臨むべきテクストだと思っています。 挑戦し続けるしたためを、どうぞお見逃しなく。」
(コメント: したため blog 和田ながら より)
したため#5 『ディクテ』
彼女は、発声の重圧のびっしり混みあった動きのなかで、それらが通り抜けようとする只中、自らを名も知れぬものとしてその場にとらわれたままにしておく。
休止はすでにすみやかに始まっていて、静かに休止したままだ。彼女は休止の内部で待つ。彼女の内部で。さあ、今だ。まさにこの瞬間。今こそ。彼女はすばやく空気を吸い込む、いくつもの裂け目のなか、生起する距離に備えて。休止が終る。声はもう一つ別の層を包み込む。待っていたために、今やいっそう濃密になって。言おうとすることの苦痛から、言わないことの苦痛へ、待機。 さあ。
原作|テレサ・ハッキョン・チャ
「ディクテ 韓国系アメリカ人女性アーティストによる自伝的エクリチュール」(青土社)
翻訳|池内靖子
演出|和田ながら
出演|飯坂美鶴妃 岸本昌也 七井悠 山口惠子(BRDG)
Dictéeとは、言語の学習法のひとつで、声を聞き取り文字に記すこと。 そして、『ディクテ』を手にとったわたしは、 いてもたってもいられなくて息も継げず、 彼女の声を聴くこと、身体にうつすことに、のぞもうとしている。
言語と言語のあいだでざわめく身体の疾走を提示した前作『文字移植』(原作:多和田葉子)の次にしたためが挑むのは、韓国に生まれ、アメリカに逃れ、複数の言語を生きたテレサ・ハッキョン・チャの残した実験的テクスト、『ディクテ』(1982)。
言語、歴史、性 ーさまざまなモチーフを含みこみ、そこに触れるすべてのものの声を刺激してやまないテクストから、いま、したためが導く演劇とは。
日程|2017年6月22日(木)~25日(日)
22日(木)19:00
23日(金)14:00/19:00
24日(土)14:00*1/19:00
25日(日)14:00*2
※受付は開演の30分前より開始いたします。
ポストパフォーマンストーク| 終演後、ゲストをお招きして作品にまつわるトークを実施します。
*1 ゲスト 合田団地(劇作家・演出家/努力クラブ)
*2 ゲスト 池内靖子(「ディクテ」翻訳者)
会場|アトリエ劇研 >>access
〒606-0856 京都府京都市左京区下鴨塚本町1
TEL 075-791-1966 ( 月~土 9:00-17:00)
■料金
一般 前売2,500円 当日2,800円
学生 前売1,000円 当日1,300円
トリオ 6,000円 *トリオは、同一回に3名でご来場の場合、利用可能です。
高校生以下 無料
■チケット取り扱い ※4月15日(土)より受付開始
[ウェブ]専用フォームよりお申込みください。>>チケット予約フォーム
[メール]info.shitatame@gmail.com まで、希望公演日時/お名前/券種/人数/ご連絡先を明記の上メールをお送りください。こちらからの返信を以てご予約完了となります。
[窓口販売] 京都芸術センター(10:00-20:00)
京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 喫茶フィガロ(10:00~18:00、月曜定休)
京都市左京区田中上大久保町13-2 ネオコーポ洛北1階
[演劇パスで(クレジットカード決済)] http://engeki.jp/pass/events/detail/220
■クレジット
美術|林葵衣
照明|吉田一弥〈GEKKEN staffroom〉
音響|甲田徹 衣装|清川敦子(atm)
舞台監督|北方こだち〈GEKKEN staffroom〉
制作|渡邉裕史 京都芸術センター制作支援事業
共催|アトリエ劇研
主催|したため
■お問合せ
mail. info.shitatame@gmail.com
tel. 050-5318-7717(ワタナベ)
したため shitatame
京都を拠点に活動する演出家・和田ながらのユニット。 名前の由来は、手紙を「したためる」。 大学の卒業制作公演(09)のタイトルでもある。
日常的な視力では見逃し続けてしまう厖大な細部を言葉と身体で接写する、 あるいはとらえそこないつまづくさまを連ねるように作品を制作する。俳優の日常生活からパフォーマンスを立ち上げた#1『巣』(2011)より活動を開始。
同世代のユニットとの合同公演も積極的に企画し、また、美術家や写真家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。
2015年よりアトリエ劇研創造サポートカンパニー。2015年、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞受賞(三島由紀夫『葵上』演出による)。
和田ながら wada nagara
学部生時代から、演出助手、舞台監督、制作など、さまざまな立場から舞台芸術の現場に関わる。
2009年10月、初の演出作品として卒業制作公演『したため』を上演。
2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動を始める。
演出家としての活動と並行して、制作スタッフとしてもダンスや演劇などさまざまな企画に関わる。
2013年よりDance Fanfare Kyotoの運営に携わる。
したため blog<http://shitatame.blogspot.jp/p/about.html>より抜粋紹介しています。
facebook www.facebook.com/shitatame.kyoto
Twitter @shitatame
林葵衣 はやし・あおい
京都造形芸術大学情報デザイン学科映像メディアコース卒業、同大学大学院修士課程修了。
京都を拠点に、美術家として身体と思考のズレをテーマとした作品制作を行う。
近年の活動として、声を図像化する試みを作品化した個展「水の発音」(2016)、自身の作品のルールを他人と共有し、演奏に見立てるワークショップを行った個展「Public Score」(2014)などがある。
「ディクテ」フライヤーより
2017年5月15日 ニュース
先月末25日火曜日にあった田名網教授がゲスト講師の伊藤教授との『超域ビジュアルイノベーター養成プログラム レクチャー&ワークショップ Vol.1』の講座の様子を紹介します。
田名網敬一教授は、1960年代からメディアやジャンルの境界を横断して、アニメーション、実験映画、そして絵画、立体作品まで幅広く手掛け、現代の可変的なアーティスト像の先駆者として世界中の若いアーティストたちに大きな影響を与えています。この講座は大学院主催の領域横断型プログラムで、田名網教授が招聘するゲスト講師の講演と、課題制作・講評会を通して参加者が新たなクリエーターとして社会で活躍するためのキャリア創成を目的としています。
2017年度の春から月に1回のペースで開催し、本学の学部生・院生は学年問わず無料で参加できます。
今期は特に「コラージュ」を共通のテーマとして、編集的発想力の向上を目的とした領域横断型プログラムを進めていきます。
写真、右が田名網教授、左の話されているのが伊藤教授。
まず過去に学生が作った「コラージュ映画」を鑑賞し、そのクォリティーの高さに「コラージュ」の人物・静物(素材)が本来ありえない状況のウソを作り出すことの面白さを学びました。
教授お二人から度々学生に投げかけられた、「知ること」から始める、「知らない」とわかれば知ることができるのだから…と「知ること」の大切さを感じる講義になりました。
ワークショップは、与えられた雑誌・各自用意してきたものを使ってケント紙に切り貼りしてコラージュしていきます。教授は制作途中の学生にアドバイスして回ります。
作品は各自完成させ次回講評もします。
次回は、5/23(火)VOL.2 はアーティストの花代さんとの講演です。
2017年5月8日 ニュース
こんにちは、さわやかな風に夏の気配を感じます。さて現在開催中の、修了生の展覧会を2つご紹介します。
守屋友樹さん の ”still untitled & a women S” と 熊谷亜莉沙さん の Portrait part II: です。
ぜひ、ご覧くださいませ。
守屋友樹 ”still untitled & a women S”
<会期> 2017年 4月 23日(日)ー 5 月 28 日(日) 13:00 – 21:00 *不定休Webにて告知予定
入場無料
<会場> KYOTO ART HOSTEL kumagusuku
〒604-8805 京都市中京区壬生馬場町37-3
+81 075-432-8168 / mail@kumagusuku.info
『kumagusukuの中庭&1階奥にて守屋友樹の個展 “still untitled & a women S” を開催いたします。
なお、この展覧会はKYOTO GRAPHIE KG+ Solo Showに参加しています。
守屋友樹は、写真におけるサスペンスをテーマに制作する。 守屋にとってサスペンスとは、未然の状態または未だ無題の状態を意味する。「Still Untitled / A Woman S」は、予報や研究などされつつも未だ噴火には至らない活火山地帯でのフィールドワークの記録と、SNS上で見つけた知人の女性彫刻家のつぶやきを約一年間追いながら、実際の本人とのやりとりを重ね合わせた記録である。それら全てがサスペンスであり、決定し得ない断片は、これからも持続した状態であることを意識させるだろう。』
そして、kumagusukuでは同時に、企画展第3弾として「遠隔同化―二人の耕平」を開催中です。
『本展では、小林耕平と髙橋耕平。二人の耕平が、4 つの部屋から成るクマグスクの構造に沿って、4つの段階を経て「同化」を試みます。差異やズレといった予定調和の出来事には頓着せず、同化することを、そもそも「同化とは何か」 「一致とは何か」との問いと共に、距離を乗り越え、制作を通して希求し、展覧会をつくりあげます。』
高橋耕平さんは本学美術工芸学科の専任講師です。
KYOTO ART HOSTEL kumagusuku のHP展覧会情報より → https://kumagusuku.info/329
なお、kumagusukuは “アート”と “ホステル”を合わせ、展覧会の中に宿泊し、美術を“体験”として深く味わっていただくための宿泊型のアートスペースです。
Portrait part II: マルレーネ・デュマス / 熊谷亜莉沙 / 杉本博司 / ヴォルフガング・ティルマンス
<会期>2017年 4月15日(土)─ 5月31日(水) 11:00 – 19:00
*休廊日:日月祝祭日
*5月10日(水)の営業時間は11時から18時まで
<会場>GALLERY KOYANAGI
〒104-0061 東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9階
TEL : +81-(0)3-3561-1896 FAX : +81-(0)3-3563-3236
MAIL : mail(at)gallerykoyanagi.com
HP: http://www.gallerykoyanagi.com/index.html
画像は、本大学でおこなった「2016年度 京都造形芸術大学 卒業展・大学院 修了展」でピックアップされた作品です。[LeisureClass][サイズ:1630×1630]
熊谷さんが本大学に進学した理由など、インタビューされています。→http://www.kyoto-art.ac.jp/dantotsu/
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京都芸術大学は、今アジアで最もエネルギーを持って動き続ける大学であるという自負があります。
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