大学院

修了生の活躍 舞台演出・美術

映像・舞台芸術を修了した 和田 ながら さんが演出、デザイン・映像メディアを修了した 林 葵衣 さんが美術を担当する 舞台演劇 のお知らせです。

お2人のプロフィールも少し紹介しています。

 

 

「テレサ・ハッキョン・チャ『ディクテ』は、読んでいるだけで、声帯に、肺に、直接はたらきかけてくるようなテクスト。ここ1年と少し、誰かがすでに書いた言葉に向かってさまざまにアプローチしてきたしたためが、いま、持てる限りをふるいたたせて臨むべきテクストだと思っています。 挑戦し続けるしたためを、どうぞお見逃しなく。」

(コメント: したため blog 和田ながら より)

 

 

 

 

したため#5 『ディクテ』

 

彼女は、発声の重圧のびっしり混みあった動きのなかで、それらが通り抜けようとする只中、自らを名も知れぬものとしてその場にとらわれたままにしておく。

 

休止はすでにすみやかに始まっていて、静かに休止したままだ。彼女は休止の内部で待つ。彼女の内部で。さあ、今だ。まさにこの瞬間。今こそ。彼女はすばやく空気を吸い込む、いくつもの裂け目のなか、生起する距離に備えて。休止が終る。声はもう一つ別の層を包み込む。待っていたために、今やいっそう濃密になって。言おうとすることの苦痛から、言わないことの苦痛へ、待機。 さあ。

 

 

原作|テレサ・ハッキョン・チャ    

「ディクテ 韓国系アメリカ人女性アーティストによる自伝的エクリチュール」(青土社)

翻訳|池内靖子

演出|和田ながら

出演|飯坂美鶴妃 岸本昌也 七井悠 山口惠子(BRDG)

 

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Dictéeとは、言語の学習法のひとつで、声を聞き取り文字に記すこと。 そして、『ディクテ』を手にとったわたしは、 いてもたってもいられなくて息も継げず、 彼女の声を聴くこと、身体にうつすことに、のぞもうとしている。

言語と言語のあいだでざわめく身体の疾走を提示した前作『文字移植』(原作:多和田葉子)の次にしたためが挑むのは、韓国に生まれ、アメリカに逃れ、複数の言語を生きたテレサ・ハッキョン・チャの残した実験的テクスト、『ディクテ』(1982)。

言語、歴史、性 ーさまざまなモチーフを含みこみ、そこに触れるすべてのものの声を刺激してやまないテクストから、いま、したためが導く演劇とは。

 

 

日程2017年6月22日(木)~25日(日)

22日(木)19:00

23日(金)14:00/19:00

24日(土)14:00*1/19:00

25日(日)14:00*2

※受付は開演の30分前より開始いたします。

 

ポストパフォーマンストーク| 終演後、ゲストをお招きして作品にまつわるトークを実施します。

*1 ゲスト 合田団地(劇作家・演出家/努力クラブ)

*2 ゲスト 池内靖子(「ディクテ」翻訳者)

 

会場アトリエ劇研 >>access

〒606-0856 京都府京都市左京区下鴨塚本町1

TEL 075-791-1966 ( 月~土 9:00-17:00)

http://gekken.net/atelier/

 

料金

一般 前売2,500円 当日2,800円

学生 前売1,000円 当日1,300円

トリオ 6,000円  *トリオは、同一回に3名でご来場の場合、利用可能です。

高校生以下 無料

 

 

チケット取り扱い 415()より受付開始

[ウェブ]専用フォームよりお申込みください。>>チケット予約フォーム

[メール]info.shitatame@gmail.com まで、希望公演日時/お名前/券種/人数/ご連絡先を明記の上メールをお送りください。こちらからの返信を以てご予約完了となります。

[窓口販売] 京都芸術センター(10:00-20:00) 

京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 喫茶フィガロ(10:00~18:00、月曜定休) 

京都市左京区田中上大久保町13-2 ネオコーポ洛北1階

演劇パスで(クレジットカード決済)] http://engeki.jp/pass/events/detail/220

 

クレジット

美術|林葵衣

照明|吉田一弥〈GEKKEN staffroom〉

音響|甲田徹 衣装|清川敦子(atm) 

舞台監督|北方こだち〈GEKKEN staffroom〉

 

制作|渡邉裕史 京都芸術センター制作支援事業

共催|アトリエ劇研

主催|したため

 

お問合せ

 mail.  info.shitatame@gmail.com  

 tel. 050-5318-7717(ワタナベ) 

 

 

 

 

したため shitatame

京都を拠点に活動する演出家・和田ながらのユニット。 名前の由来は、手紙を「したためる」。 大学の卒業制作公演(09)のタイトルでもある。

日常的な視力では見逃し続けてしまう厖大な細部を言葉と身体で接写する、 あるいはとらえそこないつまづくさまを連ねるように作品を制作する。俳優の日常生活からパフォーマンスを立ち上げた#1『巣』(2011)より活動を開始。

同世代のユニットとの合同公演も積極的に企画し、また、美術家や写真家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。
2015年よりアトリエ劇研創造サポートカンパニー。2015年、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞受賞(三島由紀夫『葵上』演出による)。

 

 

和田ながら wada nagara

学部生時代から、演出助手、舞台監督、制作など、さまざまな立場から舞台芸術の現場に関わる。
2009年10月、初の演出作品として卒業制作公演『したため』を上演。
2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動を始める。
演出家としての活動と並行して、制作スタッフとしてもダンスや演劇などさまざまな企画に関わる。
2013年よりDance Fanfare Kyotoの運営に携わる。

 

したため blog<http://shitatame.blogspot.jp/p/about.html>より抜粋紹介しています。

facebook  www.facebook.com/shitatame.kyoto

Twitter  @shitatame

 

 

 

林葵衣 はやし・あおい

京都造形芸術大学情報デザイン学科映像メディアコース卒業、同大学大学院修士課程修了。

京都を拠点に、美術家として身体と思考のズレをテーマとした作品制作を行う。

近年の活動として、声を図像化する試みを作品化した個展「水の発音」(2016)、自身の作品のルールを他人と共有し、演奏に見立てるワークショップを行った個展「Public Score」(2014)などがある。

 

 

「ディクテ」フライヤーより

 

 

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