- 2021年5月25日
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総合造形2年生、技法体験(ガラス)に学ぶ‼
総合造形2年生の初回授業は、「技法体験」による複数の技法の授業を選択し、様々な技術技法を体験し今後の自分の表現の幅を展開していきます。昨年の1年生で学習した素材体験の授業から更に素材に特化した技術技法を学んで行きます。今年の技法体験メニューはガラスによる「パート・ド・ヴェール法&モザイクガラス法」、陶芸技法のひとつ「泥漿鋳込み技法」、紙造形、3Dデジタル造形、特殊塗装、メイクアップの6種類を用意。今後自分に必要であろうと思う技法を選択して学習していきます。今年の2年生は昨年度、オンラインの授業をせざるを得なかった学生であっただけに制作ができることに関しては、ことの他どん欲に学ぼうと積極的な学生が多い様子です。今回は、井川彩子先生によるガラス技法の授業のご紹介をいたします。総合造形では、陶芸+彫刻+現代アートと三つにまたがった表現スタイルが合わさったコースです。まず最初に学ぶのが可塑性(平たく言えば自由度が高いこと)
のある陶芸を学びますが、焼き物の成分が違うだけで表現している内容は陶芸でもあるガラス技法を体験いたします。パート・ド・ヴェール法はガラスの粉末もしくはかけらを石膏型の中に充填し、型のまま炉の中に入れ型の中でガラスが溶けて型どおりのガラス作品ができる技法です。最初に見せている画像はそのサンプルの紹介です。温度変化でガラスの姿も変わり、その感触も往々にして表情を変えていく面白さを説明しています。2枚目の画像は色ガラスの裁断です。見慣れないペンチ(ヤットコ)やガラスカッターを使用して理想のサイズで切ります。上部の市松模様で配置したものがモザイクガラス技法の制作です。これを炉に入れ焼成します。
ヤットコでガラス板を挟み適度に砕いていきます。
更に自分が描いた絵柄に合わせて細かく砕きます。
上畑柾弥君(京都すばる高等学校出身)の作品です。鮮やかな色合いの作品になりました。オレンジのガラスは敢えて人に飲ませない自己主張するグラスなのか(こちらの深読み?)、手前の2点はフルーツ感たっぷりな灰皿が出来上がりました。右側は扱いを間違ったのか欠けてしまいました。そして左は友達の作品とが炉の中で重なってしまったという曰くつき‼ほんとガラス作品は手順を間違えると思いもよらぬ作品に変化するものになりますね。そして下の画像は、上原由梨乃さん(京都国際高等学校出身)の合評時の様子です。近くで作品が見れませんでしたが、かわいい赤いハート模様のガラス作品が生まれました。ここでも作っている自分の気持ちを言葉に変えて伝えるという作業があります。他者の目と自分の制作意図の違いを知ることはとても大切ですね。さらに上原さんのかわいらしさを追求した表現を今後とも模索していってください。