- 2021年9月10日
- 日常風景
【SD2回生】学科設備でシルクスクリーン!
こんにちは!
空間演出デザイン学科です!!
9月に入ってググッと秋めいてきましたね。
季節の変わり目は、大学でも衣服の移り変わりがあって見ていて楽しいですよ。
現在は夏期集中授業である「瓜生山ねぶた」制作の真っ只中!
大学の各所で身長をゆうに超えるねぶたたちが制作されています。
点灯式には感動が溢れる瞬間ですが、最後までけがなく頑張ってもらいたいですね。
ねぶたの制作風景など、大学公式Facebookでも更新されていますので、興味のある皆さんはチェックしてみてくださいね○
/////////////////////////////////
さてさて、そんな夏休みも中盤。
空間演出デザイン学科では、空間デザインコース2回生の希望者に向けて、【シルクスクリーン】の特別講習を行いました!
前期授業にて、シルクの授業を履修している2回生なんですが、授業内では簡易キットを使用しての”シルクの仕組みを理解する”といった内容でした。
(授業の紹介はコチラに!→ Check!! )
大学共通工房のウルトラファクトリーに立派なシルク工房があるのですが、空間演出デザイン学科にもシルクスクリーンの機材が揃ったシルク室を持っています。
本来は、前期授業の際に、学科設備を使用してシルク授業をするのですが、なんせシルク室が広くなく、コロナの感染対策の観点より使用を控えていました。
授業にて機材を体験してもらうと、自主制作の際にも申請をすることで空間デザインコースの学生は使用が許可されるため、3回生以降の制作物の幅も広がります。
そのため、この夏休みを利用して、八木先生が希望者を募り講習会を開くことに!
密を回避するため、2日程設定し、トータルで9名の学生が参加してくれました。
その講習会の様子をレポート★
希望者の学生へは、印刷したい絵柄やデータ、そして印刷を施したいもの(紙や鞄)を持参するように案内し、講習会当日になりました。
今回の講習会では顔料インクを使用したため、トートバックやTシャツなどの布へも刷れるようにしました。
みんなポーチやカバン、Tシャツなど持参してくれましたよ〜〜
まずは版作りから!
【版】とは、シルクスクリーンを行うための金属の枠に、目の細かいメッシュ生地をピンと張ったものをさします。
その版に感光剤を塗っていくのですが、版の隅に液剤がついてしまわないようにマスキングテープでマスキングしていきます。
マスキングが完了したら感光剤を版に塗り、乾燥機へ入れて乾燥させます。
この際の”乾燥機”は、紫外線や光を遮断する構造のシルクスクリーン専用のものです。
感光剤を塗る際は、なるべく暗がりで作業を進めます
その間に持参してもらったデータをマットフィルムという半透明なペーパーに印刷、または手描きし原稿準備。
(すみません。レクチャーに夢中で写真を残せていません。。。。)
原稿が準備でき、感光剤も乾いたらついに製版!!!
▼”感光機”にセットしていきます
原稿や版の向きに注意しつつ、、
感光機の中では、感光剤と紫外線が反応し、版のメッシュ部分に液剤による膜が形成されます。
それが刷(す)る時にインクの壁になるのですが、原稿の黒い箇所だけは紫外線を通さないので膜が形成されません。
そのため、黒い箇所だけが網目のまま残り、インクを通すという仕組みです。
(すごく簡単に言うとこんな感じですね!)
感光時間は1分30秒。
あっという間に版が完成します。
版が完成したら、余計な液剤を水で洗い流し、また乾燥機に入れて乾燥させます。
乾燥している間に、今度は刷り環境を整えます!
作業は効率よく、次の工程を意識していくことがスムーズな制作のポイントです🌷
▼まずは八木先生よりセッティングのレクチャー
刷り台に版を固定させ、台と版の間に印刷する媒体を挟み込む仕様です。
刷り台と版は、少し隙間を開けるのですが、その具合も細かく説明。
(上の写真は、指で押して少し跳ね返る感覚があるくらい離してね、の途中ですね)
▼学生らもレクチャー通りにセッティングしていきます。
いざ、刷りの工程!!!
まず使いたい色を作ります。。
“バインダー”に”サンカラー”という顔料インクを混ぜて色味を調合していきます。
【バインダー】とは、インクのベースになるものでもあり、ある意味接着剤のようなものです。
みんなイメージ通りの色味を目指して調整〜〜
インクが完成したら、”スキージー”を使って印刷していきます!
の前に、スキージーにもマスキングを!
面倒にも思いますが、細やかな作業が綺麗なものを作る際に重要になってきます。
▼持ち手部分の木製部分とインクを伸ばすゴムの間にインクが入らないように。
さて!ついに印刷工程です〜!
みんな、版の上にインクを乗せていきます。
▲本来は紙コップなどの容器にインクを作るのが一般的ですが、厚手の用紙で代用してもらいました笑
インクを乗せて、スキージーでデザインの上にインクを押し付けるようにして滑らせます。
ゴムの角を意識して、ググッと一気に!
インクの柔らかさやスキージーのゴムの角度によって印刷の綺麗さなども左右するので、みんな初めての本格シルクに緊張!
版のデザインいっぱいまでインクを伸ばし、版を持ち上げて印刷具合をチェック、、、
\ ジャーーーン /
綺麗に刷れてる!!!
一度刷ってみると程よく緊張も解け、さらに何回かやってみると感覚も掴み始めます。
みんな色を変えたりしてどんどん印刷!
個性が出ておもしろいです笑
刷り作業の時間としては30分ほどしかありませんでしたが、みんな思い思いのアイテムが完成していました!
印刷が完了したら、次は改版!
感光剤を落とす専用の液を使い、洗い流して、メッシュだけの版へと戻します。
乾燥機に入れて作業は終了。
改版作業までがシルクスクリーンの一連の流れになりますが、なかなかの手間。
覚えてしまうと慣れた作業になれますが、みんな初めてなのに製版・印刷・改版と短時間でこなしてくれました。
空間デザインコースは、「空間」だけなのかな?という印象を持つ高校生の皆さんも少なくありませんが、
・空間デザイン (専門デザイン)
・ビジュアルデザイン
・ソーシャルデザイン
という3つの領域を横断して学べる唯一のデザイン学科です!
今回のシルクスクリーンなどは2つ目の「ビジュアルデザイン」に該当しますでしょうか。
さらに2回生後期には、一眼レフカメラを基本としたカメラの授業や、手製本技術を学ぶBOOKデザインの授業もあります。
空間デザインや設計の基礎などから始まり、2回生はビジュアルデザインの面でも力を強化させていきます。
まだまだコロナが収束せず、コロナ前のような制限なしの学び環境は難しいのですが、そんな中でも学生の皆さんには積極的に技術の修得をめざしてもらいたいですね。
みんな、お疲れ様でした★
▲1日程目の参加者の完成品
後期授業は9月23日より開始。
夏休みもあとわずかになってきていますが、後期授業開始までの間は、学生らの前期提出課題を紹介していこうと思っています。
ぜひお楽しみに★
▼▼ ぜひフォローしてね★
学科公式Twitter @KUA_sd_fd_jd