- 2025年8月4日
- ニュース
ヴィオラ・ニコラスさん個展『どちらからもきた』開催のお知らせ
こんにちは、大学院オフィスです📷
本学在学院生のヴィオラ・ニコラスさん( @niklasviola )が、
京都の同時代ギャラリーにて個展を開催します!
また、座談会では本学大学院教授の
竹内万里子先生( @marikotakeuchi_)もご参加予定です!
是非ご高覧ください!
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Viola Niklas 個展『どちらからもきた』
会期:2025-08-11(月) ~ 2025-08-17(日)
時間:12:00-19:00(最終日17:00まで)
場所:同時代ギャラリー( @dohjidai_gallery )
京都市中京区三条通御幸町東入弁慶石町56 1928ビル2F
トークイベント・座談会
17日(日)14:00-
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ヴィオラ・ニコラスは、写真映像メディアにおける見ることと見られること、現代社会に氾濫するイメージとそれに付随する意味など、視覚とメディアの構造に対して批評性を持ち合わせた作品をこれまで発表してきた。それらの関心は、視覚とメディアの構造を暴くことではなく、ただそこに実存の震えを宿すことにある。
本展覧会は、ドイツから留学するヴィオラが、日本で出会った友人たちのポートレートを中心に構成する。日本という土地に一時的に身を置く者たちを眼差す写真は、「無常」や「間」の概念と結びつきながら被写体の不確かな位置を肯定する。「写真で来たのか。列車で来たのか」。移民労働者の実存に迫ったジョン・バージャーは、夢の中で遠くから会いに来た友人にそう問いかけたという。写真に映るそれは不在の表現でありながら、実存を連れて来る交通手段でもある。
外から来る者とそこに暮らす者が複雑に交差する京都という都市で、ヴィオラの写真はその交差点に立ち止まり、去りゆくもの、留まれないもの、その風景に光をあてる。写真を見ることは他者の像を読むことであると同時に、自らの存在の位置を問い直す行為でもある。ヴィオラの写真は、その問いを、まるで呼吸のように、私たちの内部に静かに滑り込ませる。
文・谷口雄基
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Viola Niklas
ヴィオラ・ニコラスは現在、文化・教育・科学技術省の助成を受け、京都芸術大学で研究と制作を行っている。近年の展示歴には、東京・国立新美術館や大阪アート&デザインウィークなどが含まれる。彼の作品は、社会的な枠組みの中で私たちの視線がいかに現実とされるものの経験を変容させるかという問いを中心に展開されている。