- 2025年9月23日
- ニュース
小坂美鈴さん、中嶋純花さん 二人展『ひょっとして庭』開催のお知らせ
こんにちは、大学院オフィスです🍅
本学修了生の小坂 美鈴さん @kosa.misu (2024年度修了)、
中嶋純花さん @sumi__ka_87 (2024年度修了)による二人展が同時代ギャラリーにて開催されます!
また、キュレーターとして本学修了生の谷口雄基さん @minimum.taniguchi_yuki (2024年度修了)も参加されています。
是非ご高覧ください!
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ひょっとして庭
小坂美鈴・中嶋純花
キュレーター 谷口雄基
場所: ギャラリービス
会期: 2025-09-30(火) ~ 2025-10-05(日)
時間: 12:00-19:00
最終日17:00まで
展覧会内容
家のすぐ近くに家庭菜園をしているおじさんがいる。そのおじさんは毎朝育てているミニトマトの前に出てきてはまだ実になっていない新緑を眼差して嬉しそうに微笑んでいる。その表情を見ると誰かからの承認を受けるために育てているのではなくて、ただ目の前にある事物と触れ合う孤独の時間を楽しんでいるように見える。私はその前を通りかかったときに生まれる刹那的な会話がちょっとだけ好きだ。辺りをフラつく名もなき蝶と蜂と私が並ぶように偶然の出会いが生まれては流れていく。家庭にはそんな私的な領域と公的な領域を繋ぐ「庭」がある。
本展覧会は、事物の制作を通じて私的な領域の延長にある公的な領域(=「庭」)を二人のアーティストと共に立ち上げる試みである。小坂美鈴は、家の中にある私生活の写真を裁断することで自身の身体の形に編み上げる。それらは会社員として労働に従事することで後ろに追いやられた私生活と身体性を自らの手の内に取り戻す行為である。生み出された新しい身体は、家や会社でもない豊かな事物に満ちた展示空間に出かける。中嶋純花は、「無名の風景」を描く日本画家である。富士山や天橋立などの有名な風景ではない日常にありふれた風景を描く。それらは特定の共同体や経験を共有していない人に対しても同様に開かれた提示可能性を持つ。岩絵具による色鮮やかな筆致は偶然訪れた身体を遊ばせる余白がある。
異なるアプローチからなる作庭のあり方には、ずれをはらみながらもそれゆえに思いがけない包摂の場を開く。フランスの庭師であるジル・クレマンは語る。「創出は生じるままにしておくこと。ある創出に、また別の創出が続いていくから。」会場で付着した何かを外に運び出してくれたなら、それは誰でもよいあなたの制作へと続いていくことになるだろう。
キュレーター・谷口雄基( @minimum.taniguchi_yuki )
同時代ギャラリー
〒604-8082
京都市中京区三条通御幸町東入弁慶石町56 1928ビル2F
TEL/FAX: 075-256-6155
開廊時間:12:00-19:00(最終日は最長17:00迄)
休廊日:月曜日(祭日の場合は開廊)
※年末年始など臨時休廊は、お知らせをご確認ください