大学院

【大学院ミヤジマスクール】菊池 宏子氏レクチャー&プレゼンテーション

今年度第2回「大学院ミヤジマスクール」が6月10日(水)に開催されました。

コミュニティデザイナー/アーティストの菊池宏子さんをゲストでお招きし、

『“Artist,be your own Institution” アートスクールを卒業して社会で生き残るには -組織の中から外から-』

と題したレクチャーをしていただいたので、その様子を紹介します。

 

※「大学院ミヤジマスクール」は京都造形芸術大学大学院の活性化を目的として、宮島達男副学長が国内外で活躍するトップアーティストを招き、特別講義やワークショップ、作品講評などを行う特別企画です。

 

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菊池さんは、マサチューセッツ工科大学やボストン美術館、自治体やNPO法人などで、アートと地域を融合させるプロジェクト、若者育成事業、コミュニティ・オーディエンスエンゲージメント、アウトリーチ、コミュニティづくり戦略・開発など、さまざまな仕事をされてこられました。

そして、東日本大震災を機に日本に帰国され、現在はクリエイティブ・エコロジーという会社を立ち上げ、これまで手がけてきたような「アートをツールとしたコミュニティづくり」をテーマに仕事をされています。

 

コミュニティデザイナー/アーティストとして国内外で活動されてきたご自身の経験から、アートスクール卒業後、アーティストは今何ができるのか、そして何が必要とされているのかを学生たちに語っていただきました。

 

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レクチャー後、院生たちによる英語でのプレゼンテーションを行いました。

<自身の「プロジェクト」をサポートしてくれる架空の相手を想定し、そのに対して、まず「自身がどのようなテーマで何を考え、どのようなヴィジョンをもっているか」をはっきりと述べたうえで、その「プロジェクト」に対し「どのようなサポートを必要としているか」を訴える>というプレゼン内容。

 

菊池さんは、アーティスト、コミュニティデザイナー、エデュケーターとして海外経験も豊富であり、目的に沿った明確なプレゼンテーションを実現するために必要なことは何か、といった問題に対し、適切なアドバイスとヒントを与えてくださいました。

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アート系のみならず、建築やプロダクトデザインの学生も参加して、基本的な英語の文法等は勿論、様々な角度からひとりひとり宮島先生と一緒に丁寧にご指摘いただき、中には悔しくて泣く人も…。

とにかく、大いに盛り上がりました。

 

菊池さん、どうもありがとうございました!!

 

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菊池宏子氏
米国・日本クリエィティブ・エコロジー代表

1972年東京都生まれ。米国・日本クリエィティブ・エコロジー代表。コミュニティデザイナー、アーティスト。1990年渡米。ボストン大学芸術学部彫刻科卒業、米国タフツ大学大学院博士前期課程修了後、マサチューセッツ工科大学・リストビジュアルアーツセンター初年度教育主任、エデュケーション・アウトリーチ・オフィサーやボストン美術館プログラムマネジャーなどを歴任。美術館や文化施設、まちづくりNPOにて、エデュケーション・プログラム、ワークショップ開 発、リーダーシップ育成、コミュニティ・エンゲージメント戦略・開発、アートや文化の役割・機能を生かした地域再生事業や地域密着型の「人中心型・コミュニティづくり」などに多数携わる。2011年以降、東京を拠点に活動。「わわプロジェクト」、「あいちトリエンナーレ2013」ではコミュニティデザイナーを務める。

 

 

(※下記、宮島達男twitterより抜粋)

 

昨日の菊池さんのレクチャー。 MITやボストン美術館勤務のキャリアは、自分から行ったわけではなく、自分の興味を掘り下げ行動していたら向こうから声をかけてくれたと。ここには大きなヒントが隠されている。現代は複雑な社会になり、これまでの職種ではとうてい解決できない問題が山積している。

全く新しい問題解決は、想像/創造力を必要とする。だから、アーティストが必要とされる。新しい社会のニーズにあった、動き方の職種を作っていくことができるからだ。アメリカだけでなく、それは日本も同じだろう。今後、アーティストの需要がますます増えるだろう。

 

https://twitter.com/tatsuomiyajima

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