- 2017年3月1日
- ニュース
【卒業展】受賞者の発表!&3/4イベント告知!
2月27、28日の二日間、卒業論文発表会が開催され、会の最後に今年度の受賞者発表と授与式が執り行われました。
発表会にはアートプロデュース学科の1回生から4回生、そして歴代の卒業生も何名か駆けつけてくれて、
様々な面からの指摘や議論が交わされ、中身の濃い充実した時間となりました。
今年度は学長賞、優秀賞、奨励賞3名、同窓会特別に加え、
発表会の内容に対して観衆の投票で決めるASP学科オーディエンス特別賞から合計6名が受賞しました。
【学長賞】
三重野優希
『〈私〉と〈他者〉が出会う美術館—公的空間の捉えなおしから—』
〈教員のコメント〉
一般大学を卒業後、美術への興味が捨てきれず2年生編入した筆者は、入学後、本学科の特色ある授業、「対話型鑑賞教育」と「美術館調査」を受講し、2つの美術館でインターンを経験した。本論文はこうした学びを基礎に、美術館の公共性とはなにかを論じた意欲作である。
美術館とは作品(モノ)の展示場美術館とは作品(モノ)の展示場にとどまらず、鑑賞者(ヒト)がいればよいというわけでもなく、「モノを介してヒトとヒトが出会う場でなければいけない」ということを、ハンナ・アーレントの公共性論を用い、且つ、学科での学びを分析しながら説得力をもって論じている。
「アートと人、そして社会をつなぐ」ことを目指す本学科で学んだ学生ならではの論文としても、高く評価できる。
【優秀賞】
井上寛太
『反消費的な引き延ばし消費、反消費的な学び—「わからなさ」からの出発—』
〈教員のコメント〉
「消費者として育った子どもは学ばない」という内田樹の理論を端に、筆者は、どれほどまでに消費は私たちを特徴づけるのかと疑問を抱く。
「ものそのものを丹念に味わう充たされた時間を、他者と共に味わう」という独自の消費論を唱えた山崎正和の理論を駆使しながら、消費と学びの関係を見事に分析した、独自性溢れる論文。
【奨励賞】【同窓会特別賞】
穐ヨシ七奈
『衣服の可能性を見つめなおす:抵抗から受容へ変様する性』
〈教員のコメント〉
筆者は自身の性の宿命と対峙し、「現代ファッションと性」
【奨励賞】
野澤美希
『<社会>と対話するオーケストラへ—日本センチュリー交響楽団music project「The Work」にみる、楽団員の変化過程とその構造』
〈教員のコメント〉
オーケストラ団体の変革を、楽団員の内面の変化から提示。
2年間におよぶ参与観察の成果を元に、クラシック音楽にまったく縁のなかった“他者”との関係が楽団員の意識を変えていく構造を明らかにした意欲作。
【奨励賞】
上野綾香
『日本製ディズニーランド/妖精の死をこえて』
〈教員のコメント〉
主観的な「好き」に、
【ASP学科オーディエンス特別賞】
赤津さくら
『現代“実話”怪談考—受動から能動へ—』
受賞者の皆さん、おめでとうございます。
卒業生それぞれ、自分の課題とも向き合いながら挑んだ卒業論文だったと思います。
大学での学びはこの4年で一つの区切りを迎えますが、卒業論文テーマがそのまま進路につながっている人も、そうでない人も、論文の執筆を通して積み重ねてきたものは、何らかの形で自分の人生の一部とこれからもなるだろう思います。
自信も悔しさも今後のバネにして、生かして行ってもらいたいです。
さて、卒業展もあっという間に会期の半分が終わってしまいました。今週の5日が最終日です。
どうしても土日にはたくさんのお客様にお越しいただくので、ゆっくりと落ち着いた空間で作品を鑑賞したい方には、平日のご来場がお勧めですよ〜。
そして、4日(土)には、卒業展会期中のイベントとして、アートプロデュース学科の2、3回生たちがアートをとりまく環境を様々な角度から調査するプロジェクト「わたしたちがみた芸術と文化の現在」の報告会を開催します。
学生ならではの発想と努力で積み上げた調査データの分析・
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日時:3月4日(土) 14時〜17時
会場:京都造形芸術大学 天心館H22教室(大階段をのぼらず、
無料、予約不要
問合せ:075-791-9296(アートプロデュース学科 担当:山下、能勢)
主催:京都造形芸術大学アートプロデュース学科、
== 当日プログラム ==
第一部
<学生からの調査報告>
芸大生からみる小・中・高等学校の美術館・科学館・
アーティストが求める制作環境に関する調査
日本のアーティスト・イン・レジデンスの運営側からみる「目的」
文化政策が行き届くプロセス~京都市の文化事業の目的と実践、
第二部
「豊島つなぐプロジェクト」における調査と実践、その成果
ゲスト報告:豊島の現在(香川大学経済学部地域システム学科 学生)
調査報告:芸術祭で設置されたアート作品と住民の関係~
シンポジウム:登壇者/香川大学経済学部 原直行教授、東京大学大学院学際情報学府博士課程 山本暁美、豊島コーディネター森島丈洋、
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京都造形芸術大学
卒業展/大学院 修了展
日程:2月25日(土)〜3月5日(日)
時間:10:00~18:00(入退場自由)
アートプロデュース学科の会場は
人間館4階 NA413教室!
オープンキャンパス同時開催◇3月4日、5日
詳細はこちら→https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/sotsuten/
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