本文へ移動

歴史遺産コース 永尾 文子

 扇谷上杉氏の家宰である太田道灌は、江戸城築城・文武両道を兼ね備えた武将として、各地に銅像や顕彰碑が建てられている。道灌は家宰という立場でありながら、なぜこのような功績を遺すことができたのか、その経済的基盤について疑問に思い考察した。
 道灌の経済的基盤として、①道灌の所領②戦費確保の方法③品川湊の有徳人鈴木道胤父子からの支援の三点から考察した。調査にあたっては、先行研究の書籍・論文、関係自治体史により、年表・地図・家系図を作成し、地名・人物が複雑に絡み合う中世東国の戦乱の動向を理解した。また、東国の物流、有徳人の存在、在地農民・寺社・代官の関係、各地を旅する連歌師について調査することにより、室町から戦国時代への社会の変化を感じとることができた。
 道灌の所領については研究途上で、自治体史とその原典などから関東各地の国人領主の動向を深く調べ、整理する必要がある。また、連歌師を介した京都の幕府との関係や、古河公方の支配体制などから東国の社会情勢を理解するなど、経済的基盤については多方面からの考察が求められると感じた。


江戸城を築城した太田道灌の経済的基盤
ー品川湊との関係についてー

永尾 文子

歴史遺産コース

このコースのその他作品