(大学院)グラフィックデザイン分野 後藤 匡啓
One History Album
大切な話をするために、家族で完成させる還暦に贈る両親のアルバム
本研究は、家族間における老後に関する重要な話し合いを促進するきっかけとして、「One History Album」というコミュニケーションツールの開発を行ったものである。本ツールは還暦を迎える両親に向けて、子どもたちが贈呈する思い出のアルバムという形態を取る。その特徴として、従来の写真中心のアルバムとは異なり、両親の人生における重要な出来事をカード形式で記録し、親子での共同制作を重視している点が挙げられる。アルバムの構成要素として、「History Card」と呼ばれる人生の節目を記録するカードと、老後への思いを記すメッセージカードを実装した。History Cardは、「生まれた時」「小学校の頃」「中学校の頃」「高校・大学」「就職」「結婚」などの人生の重要なイベントを記録できる形式となっており、写真の有無に関わらず記録が可能な設計となっている。また、記入は子どもが本人から聞き出して代わりに書くことで、スムーズなコミュニケーションを促すことを意図している。制作にあたっては、株式会社ミクシィの「みてね」との連携を想定し、毎年スマートフォンなどから簡便に追加できるページ構成を採用することで、継続的な対話の場の創出を企図した。これにより、アルバムは年々拡張され、過去のエピソードや老後への関心、対話で生じた不安や期待などを反映し続けることが可能となることが期待される。
後藤 匡啓
(大学院)グラフィックデザイン分野
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