歴史遺産コース 前川 博美
播磨浄土寺は、兵庫県小野市浄谷町にあり、
鎌倉時代初期に重源(1121-1206)が建立した寺院である。
・・・と始まるこの私の卒業成果物が私自身にもたらしてくれたもの、
それは生まれ故郷の小野市にある古寺が、「国宝浄土寺」であることの背景に、
奥深い史実へ通じる扉があったことである。
東大寺や興福寺の主な伽藍が焼失した南都焼討につながることはもちろんのこと、
東大寺荘園のひとつであったことすら、今回の研究で知ったことである。
西日を背に受け、またその西日の床からの反射光線により朱に染まり、
輝く阿弥陀三尊立像は美しい来迎の場面を表現している。
俊乗房重源がどうしてこの地を選んだのか、これが今回の研究の出発点である。
まだまだわたくしの力量が及ばず充分であるとは言えない成果物であるが、
これを完成するために多くの史料に出会い、
また、浄土に関連する寺院へも足を運んだ。
仕事を抱えている身には、時間の配分に苦労したこともあった。
もちろん、まだ完成とは言えない卒業成果物であるが、
これをきっかけに新たな好奇心を満たす道程が続いているという喜びを得ることができた。
根気強く導いてくださった先生方に感謝申し上げる。
俊乗坊重源の活動と播磨浄土寺浄土堂
-重源の浄土信仰とその展開―
兵庫県
前川 博美
歴史遺産コース
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