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FACT CHECK THEATER

(大学院)映像デザイン分野 谷口 康輔 (Koh Taniguchi)

実験記録ドキュメンタリー・5分尺(Short Version)

「FACT CHECK THEATER」は、偽・誤情報の受容→確信→再構築のプロセスを、動画と討議を組み合わせた経験を媒体として思考変容させるために設計された、コミュニケーションデザイン装置である。

本制作・研究の主題は、SNS時代における誤信・盲信がどのように形成され、どのように揺らぐのかを、映像・対話・空間配置を含む一連の体験として可視化し、思考変容させる点にある。

方法としては、①誤情報テーマの提示、②討議1回目、③短い思考変容動画(3種)の視聴、④討議2回目、⑤TRUE/FAKE
を挙手で多数決する、という体験サイクルを5テーマにわたり繰り返す形とした。

また短尺映像(三本)、対面討議、円卓空間、事前および事後アンケート(量的・質的データ)を組み合わせた、統合デザインとした。

制作研究の背景には、偽・誤情報が社会の分断を招いている社会課題がある。誤信や盲信は「正しい知識の不足」によって生じるのではなく、「信じたいかどうか、どう感じたか」といった情動によって主に形成されることが先行研究からも明らかである。

そしてSNSでは、怒りや不安などの情動を伴う情報が拡散しや
すく、ユーザーは編集された断片的な動画や証言により、十分な根拠がないにもかかわらず確信を形作ってしまう。つまり課題は、誤情報を「正す」だけでは届かず、人が「なぜその確信に至ったのか」という経験構造に介入する方法が欠落していることである。

既存のファクトチェック教育は、主に情報リテラシー講義やワークシート形式に留まり、誤信の解除を情動や経験の視点からアプローチした研究はいまだ途上にあると言える。

そのため「FACT CHECK THEATER」における制作研究の意義は、先行研究が提示してきた「情動→判断の偏り」を、体験型のデザインのなかで操作し、かつ討議によって“確信の揺らぎ”を誘発できることを実証した点にある。

(各イラスト:Canvaより使用ライセンス購入)

(各イラスト:Canvaより使用ライセンス購入)

(各イラスト:Canvaより使用ライセンス購入) (各写真:2025年11月8日 著者撮影)

(各イラスト:Canvaより使用ライセンス購入)

(各イラスト:Canvaより使用ライセンス購入)

FACT CHECK THEATER 実験記録ドキュメンタリー (Short Version))

谷口 康輔 Koh Taniguchi

(大学院)映像デザイン分野

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アジアのドキュメンタリーを作るビデオグラファー、フォトグラファーです。

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