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アートライティングコース 堀井由紀子

 父、花田春兆(本名:政國)は1925年生まれの俳人・作家・障害者研究家である。2017年に91歳で亡くなった。一周忌に、父の友人やお弟子さんたちの「記憶力がすごかった。読んでいる本は全部憶えていたとしか思えない。」という思い出話を聞いて「それって当たり前だと思っていたのに。すごいことなのか。」「自分は紛れもなく父親の子どもなのだ。」と感じた。生物学的な相似とは別に、趣味嗜好は母親の影響を感じていたけれど、父親と仕様が似ていることをあらためて感じた。父親について調べなおすことで自分への影響を明らかにしたいと思った。
 父やお弟子さんの作品を読み直した。自分の記憶を確認した。読み直して活動内容を書くことで、障害者の昭和史を振り返った。東京私立光明学校で俳句に出会い、亡くなる間際まで句作に励んだ。エネルギッシュに「綴る」ことに取り組み、身障同人誌『しののめ』の運営が身体障碍者の繋がりとなり、福祉活動の要「長老」へとなっていった。
 父親、配偶者としては辛い点数になるけれど、行動を伴う表現者としては立派な人物だったと見直した。


東京都

花田春兆 福祉分野の「長老」となった俳人

堀井由紀子

アートライティングコース

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