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芸術学コース 菊本 信治

 論研Iで先生から頂いたコメント、「グスタフ・クリムトは難しい」が卒業研究の始まりでした。世紀末ウィーンを代表する画家であるクリムトは、多くの先行研究はあるものの矛盾に満ちた人生、性格の二面性、個人資料の少なさから謎に満ちた画家とされています。
 代表作の《接吻》等、主要なモチーフは女性であり、作品には女性のモデルが存在しますが、興味を持ったのは「肖像画」のモデルとの関係性、その作品への影響でした。モデルという視点からクリムトの謎に触れることができればと考えました。
 モデルの中でも特異な存在であるエミーリエ・フレーゲに焦点を当て論じることにしましたが、問題点はモデルとなった作品がある時期から存在しないことでした。肖像画の様式変遷におけるエミーリエ作品の位置付けを明らかにする一方で、どのようにして論じるか。
 先生に助言をいただきながら辿り着いたのが、ファッションデザイナーであったエミーリエの活動と作品との関係性に注目することでした。お互いのドレスへの関心と、肖像画のドレス表現とエミーリエのドレスの図柄との共通性について考察したことが研究のポイントです。
 先生方のご指導に心より感謝申し上げます。


千葉県

グスタフ・クリムトの創作活動におけるエミーリエ・フレーゲの意義
―女性肖像画の造形表現とエミーリエ・フレーゲのドレスー

菊本 信治

芸術学コース

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