芸術学コース 長山 和子
「岡倉天心晩年の魂の告白と浄化」インドの女流詩人・プリヤムバダへの手紙の考察がテーマである。幼い頃から東京藝術大学に憧れを持つ。天心がその創立に関与してたこと初めて知り驚きと心躍る喜びがあった。我が地域五浦に天心記念美術館がある事。余りにも偉大煌めきが万華鏡のようで私如きが近付いたら火傷すると、遠巻きに見ていたが晩年の手紙に触れて深く読みその想いに近づきたいと思った。
幸い自粛の長い時間、英文の手紙にも自分なりに格闘して天心の宇宙からの声、仏教詩的表現に迷子になったりした。天心は本来詩人である。この書簡は優れた叙情詩である、と考えに至った。読み進んで行く中で、夢は生涯天心の心の闇としての憂愁、母性思慕を手紙の相手に訴えていて、晩年の魂の告白と浄化があったこと。ボストン美術館勤務在任中に、オペラ「白狐」(天心の英文著作の中で純粋に文学作品)を5年間もの間温めていたこと。
この間、インドの夫人との運命の出会いがあり図らずも、お互い信頼と深い愛情の手紙の交流の中で、夫人からの愛の言葉を借用して完成された劇的な物語がある。素晴らしい物語と体験であった。
茨城県
岡倉天心 晩年の魂の告白と浄化
-インドの女流詩人プリヤムバダ・デーヴィー・バネルジーへの英文による19通の手紙の考察-
長山 和子
芸術学コース
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