芸術学コース 大川 博
情報サービス社会では、情報処理能力に対して、自分で情報を選択、処理しきれないケースがままある。そして、ネットワーク上、非本来的なものによって生きていくことが加速されているのが情報サービス社会の課題である。
藝術の役割とは、受容者に本来的な自分とむきあえる世界を提示することで、デジタル化と親和性の高い表現手段こそが今の時代に適合した藝術である。
デジタル化と親和性の高いデジタルペインティングには次の三つの特性がある。
一つ目は、簡易に深い描画表現ができ、色々なメディアを融合化でき、多感覚知覚にアプローチし、作品世界への没入感を深めることができる。
二つ目は、物理的な制約条件を受けないため、作品を身近な環境に近づけて個々の環境に応じて鑑賞することができる。
三つ目は、ネットワーク性を活かし、受容者は作品世界の積極的な価値共有者として、自分の意志をもって、つながりをひろげ、深めることができる。
このように、非本来的なものによって生きていくことが加速されているのが情報サービス社会において、デジタルペインティングは本来的な自己に気づきを与えるきっかけとしての藝術作品として重要な役割を担っていくと考える。
東京都
デジタルペインティングの価値の向上と普及のための課題 ー情報サービス社会における藝術作品の受容変容についてー
大川 博
芸術学コース
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