芸術学コース 青木 一浩
唐木田又三は、一度途絶えた松代焼を再興した陶芸家である。彼は、松代焼の古文書を探して写したり、かつて松代焼を焼いた陶工たちを訪ねて土や釉薬について聞き、松代焼の再現に成功した。彼は、江戸時代の松代焼と同じ土や釉薬、白化粧土を使い登り窯で焼成した。あくまで、昔の松代焼の作り方にこだわって制作した。そのおかげで現在も松代焼の作品が出来ている。
彼は長野市篠ノ井に自宅を建てて登り窯も築いた。その登り窯を築く様子や窯づめ、焚く様子などの写真を図版に載せた。又三の生涯は、地元の新聞に載っていたので、それを参考にした。彼は、松代焼を再興したばかりでなく、青磁の研究も行い青磁作品も制作した。それを日本伝統工芸展に出品して入選した。その後、寂釉(さびゆう)という独自の釉薬を作り、寂焼の作品も制作した。松代焼の落ち着いた作品、青磁の美しい作品、寂焼きの白地にピンク色がある作品などを写真に撮ったので図版に載せた。
また、講演会で松代焼のことばかりでなく、老荘思想についても話している。又三は、陶芸ばかりでなく、哲学的な事も言っている。その講演会の内容は資料として載せたが、私はそれについてもコメントした。
長野県
松代焼を再興した唐木田又三の生涯と作品
青木 一浩
芸術学コース
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