芸術学コース 齋藤 義典
「写真の中の何を導き出すことで時間表現が成立するのであろう」という疑問を出発点に、複数の日本写真の抽出、ディスクリプション、技法や方法などの検討から時間表現を考え、加えて副題にある美術と写真の関係を確認するため、世界での美術受容や日本への移入後の流れ、また美術表現の時間を考えたことで時間表現に写真が有効なメディアである点を明確にできた。
最終的には、写真による時間表現について筆者による独自の3分類を提示し、そこには鑑賞者が見て感じ取れるなにかが浮かび上がり、そのなにかが写真がもたらす時間であり、かつ制作によって導き出されたなにかであった。
最後に、写真家である自分が芸術学コースで体験した学びは現場で知ることとはまるで違う様々な領域で、なかでも卒業研究に写真論を選んだのは作品づくりの原点回帰でもありました。写真の検討を2万字で言語化することは、出発点において途方もないものであったことが思い出されます。しかし、論文研究1-1から最終提出までの一年半、上村先生、江本先生お二方の的確なご指摘と丁寧な添削の繰り返しによって、わたしの研究がかたちあるものになったこと、とても感謝しております。
北海道
日本写真の導き出す時間のかたち -近・現代美術としての写真-
齋藤 義典
芸術学コース
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