舞台裏からコンニチハ!vol.52

5月 28日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

あっという間にもうすぐ6月!蛍の季節がやって参りますね。劇場管理の井川です。

本日は、すでに定番となりました春秋座オペラ「月の影―源氏物語―」が行われました。

源氏物語という、子供の頃から親しんでいる物語がオペラに!

実際に目にするまでは、なかなか想像がつきませんでしたが、いざ拝見してみると・・・

なんの違和感もなく和と洋の世界が一体となり、尾上先生が書き下ろされた珠玉の音色が、歌い手の皆さんの魅力を最大限引き出され、1階客席前に開いたオーケストラピットからの音楽と相俟って、まるで絵巻を見ているような美しい舞台でした。

男性と女性の感情のもつれ合い、運命の糸に翻弄される人々・・・時代を超えて、人は普遍的な定めを背負っているように思います。それが苦しみでもあり、喜びでもある。

ううーん、考えれば考えるほど、とても深い世界です。

また、今回の舞台では本学教員の大野木啓人先生・中山和子先生の2名が、それぞれのご専門を発揮して、舞台美術・衣装を手がけて下さいました。教鞭を執りながら、バリバリと現場の仕事もこなされている。そんな先生方が、隣の建物で後進の学生さん達を指導されています!!春秋座は、そんな刺激的な場所に建っております。

次回は「組踊」公演です。琉球の風が春秋座に吹くのを、どうぞお楽しみになさって下さい♪

井川

舞台裏からコンニチハ!vol.51

5月 21日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

こんにちは。管理のくらはしです。
今朝は日本中が同じ時、空を見上げて熱狂した日になりました。
皆様は金環日食をご覧になられましたでしょうか。
センターでも各々がいろんな風に見ていたようで、朝から報告会をしていました。
メガネを用意した人もいれば、
売り切れで買えず木漏れ日を見て楽しんだ人、
お味噌こしを通して試みてみたり、
団扇を丸くくり貫いてその穴を通してみてみたり
とみんなのエピソードに朝から大盛り上がりでした。

大盛り上がりと言えば!そうです!
昨日と一昨日は毎年大盛況の『立川志の輔独演会』でした!
今年もたくさんのお客様にお越しいただき、誠にありがとうございました。
チケット発売直後に売り切れになってしまうほどの相変わらずの人気ぶりで、来られるお客様の笑顔がピカピカでこちらまで楽しい気持ちにさせていただきました。
ご案内した方の中には、
「おととし来られたんだけど、去年はチケット取れなくて、来られなかったんですよ。今年は取れてよかった!」と話してくださる方もいたり、
本当に大人気の志の輔師匠です。
でも、お一人で2時間休憩もなくずっとお客様を飽きさせないという志の輔師匠のパワーはすごいです。
枕から皆さんの笑い声がすごかったです。春秋座の満席のたくさんのお客様が一斉に笑うとすごい迫力があるんだなという発見がありました。
たくさんのアンケートをいただきました中に「もっと聞きたかった!」「2時間あっという間だった!」などとのお声が多数ありました。

今月は毎週末、公演が続いておりますがいよいよ今月ラインナップ最後の公演です。
特殊な舞台のダンス、みんなが一緒に笑える落語、そして、これまたいつの世も誰もが一度は読む「源氏物語」のオペラ『月の影』となります。
是非こちらもたくさんの方に観ていただけたらと思います。

本日もありがとうございます!

くらはし

舞台裏からコンニチハ!vol.50

5月 15日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

劇場は、沢山の出会いの場です。
通学部の学生さんに限らず、通信教育部・専門学校・大学院の学生さんなど、
約200名が「フロントスタッフ」「ステージスタッフ」として登録しています。
スタッフになると、通常は覗くことの難しい舞台裏を見られたり、アルバイトをしながらプロの技術を間近で経験することが出来、そして何より、沢山の仲間を得られます。
春秋座は、そんな宝箱のような場所なんです。全国に星の数ほど劇場はありますが、大学に併設されていて「学びの場」としての顔も持っている。ここは特別な場所だと感じています。
私自身、在学中は4年間フロントスタッフをしていました。それがきっかけで、舞台に関わる仕事をしています。「場」を提供する立場になり思うことは、学生さんには「こうしたい!」っていう思いをどんどんぶつけてきて欲しい。こちらが、あたふたするぐらい柔軟な発想で、春秋座を盛り上げて行きたいですね。

井川

舞台裏からコンニチハ!vol.49

4月 29日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

こんにちは!くらはしです。
いよいよGWに突入ですが、皆様いかが過ごされますでしょうか。
最近は晴れると初夏の陽気ですが、GWもお天気だといいですね。

さて、本日は『騙り。』公演でした。
昼夜2回公演で、特に1回目はお天気いい昼間に暗いところにこもって観るという、何だかもったいないような・・・。でもここへ集まる方は本当に演劇が好きなんだなと思いました。
でもそんなどっぷり演劇に浸るにはもってこいの濃厚な作品でした!
詩的な世界は、日常のふとした時に思い起こさせられます。ご覧になった方も、きっとこの先に、何かの折に。

今回のような密なお芝居はやはり、客席がきゅっとなっていて、ちょっと動くと隣の人に少し気を遣うような距離感で観る空間がふさわしいといいましょうか。ゆったりと心地よく観るより、いろんな緊張感をはらんでいる中観るのがふさわしいように思います。
そんな意図という訳ではないですが、客席は舞台上に舞台と一緒に仮設客席を作りました。
春秋座はまれにこう言った客席を作ります。
ただ、慣れていない方にとっては、少し心配もあるかもしれません。
「え?!舞台上には照明がつられているやん!地震で何か落ちてきたらどうするの?」
っということも考え、今回よりお席に座布団をご用意するようになりました。

「もしもの時はこれを頭にかぶせてください。」ということです。

そして、もちろん当劇場ではこう言った特殊な公演の際はもちろん普段から必ず非常口や経路の確認を徹底しております!

いつ何が起こるかわからないですが、常日頃より、劇場スタッフ皆で、お客様の安全をお守りするように工夫させていただいております。

次回も実は舞台上へ客席を作らせていただき、そこから作品を観ていただく予定ですが、なにやらこちらはさらに新しい形での客席になるようです。来られます方はお楽しみに!そして、ご興味が沸かれた方は是非お越しくださいませ!
次回春秋座公演は、『伊藤キムダンスプロジェクト「go on~からだの森をゆく~」』でございます!

くらはし

舞台裏からコンニチハ!vol.48

4月 15日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

京都の春も、淡い夢のようにピンクから新緑へ。着実に夏へ移り変わってきております。

土曜の夜は、そんな季節にぴったりの甘い夢のようなひと時が春秋座で行われました。

そう「島田歌穂&島健DUOコンサート」です!

あらゆる役柄・ジャンルを歌いこなす島田歌穂さんと、作曲からアレンジまでを幅広くこなされ、ピアニストとしても超一流の島健さんのDUOコンサート。

公演は、皆さんが知っている名曲。例えば「On My Own」から地元ファンを喜ばせる「京都慕情」も織り交ぜる以外な選曲をたっぷりと。お馴染みのミュージカル「CATS」の「Memory」は、舞台に満天の星空が浮かび上がっているような最高の歌声とピアノの共演でした。

終演後、物販コーナーでCDをお買い上げ下さった皆さまに、お2人がその場でサイン!という嬉しいサプライズも。渾身のステージ後で疲れているはずのお2人ですが、満面の笑顔でお客様お一人づつとお話しを弾ませられていました。

未婚女子としては、お2人の織り成す音楽の世界も勿論ながら、人生においても最高のパートナーであるということに、うっとりと羨望の眼差しを向けずにはいられません。

ぜひ、また「いい夫婦の日(11月22日)」に因んだお2人の企画など、制作職員の皆さん如何でしょう?

次回は、昨年からお待ちかねの方も多い京都造形芸術大学・舞台芸術学科が誇る奇才の演出家・川村毅先生によりますP.P.Pasolini’s AFFABULAZIONE『騙り。(かたり)』」
公演が控えております。お座席にも嗜好をこらしており、通常より販売席数が少なくなっておりますので、ご来場を予定の皆さまはチケットご購入を早めにお済ませになることをおススメ致します!!

井川

舞台裏からコンニチハ!vol.47

2月 20日, 2012年
カテゴリー : KPACへようこそ, 舞台裏レポート 

こんにちは。管理の倉橋です!
土曜日は、吹雪の中の『春秋座―能と狂言』公演でした!そんな中、たくさんのお客様にお越しいただき、厚く御礼申し上げます。

唐突ですが、春秋座は、ロビー、客席ともにご飲食が禁止となっております。
もしご希望の際は劇場出てすぐにカフェのラウンジがありますので、そちらのスペースをご案内させていただいております。
少しご不便をお掛けしてしまうのですが、ご理解いただき、皆様にはいつもご協力いただいております。ありがとうございます。
その甲斐もあり春秋座は11年目もまだまだきれいでいられます。

実は劇場の客席清掃は、業者さんにはお願いしていません。
舞台芸術研究センターのスタッフで清掃を自ら行っております。


※先週『春秋座ー能と狂言』公演の為に、前々日に行っている模様です。

公演後に、学生アルバイトのフロントスタッフが清掃してくださり、私たちが公演の前に行っております。夏や年末はじっくりと大掃除を行ったりもしています。

専門的なことはできないですが、自分たちの劇場を自分でお掃除するのは、とても大切なことだと思います。

たくさんの人が出入りする場所はなかなかきれいな状態をキープし続けることは難しいですが、飲食をご遠慮いただく約束を守っていただき、お客様にもお力をお借りしています。
そう考えると、春秋座は本当に愛されている劇場だなと思います。

皆様、ありがとうございます。

梅の開花が遅れているようですね。まだまだ寒い日々が続きます。
皆様どうぞお体大切になさってください。

倉橋

舞台裏からコンニチハ!vol.46

1月 23日, 2012年
カテゴリー : 舞台裏レポート 

楽しいお正月休みも終わり、春秋座では2012年1回目の公演を迎えました。

そう!すでに恒例となりました第11回 「演じる高校生」です。

高校演劇コンクール近畿大会で優秀校となった2校が公演をするわけですが、劇場スタッフは早くから「今年はどこの高校が来てくれるのかな・・・」と、ワクワクしています。

そして今年は、大谷高等学校さん・法隆寺国高等学校さんの2校が、この舞台を踏まれました!どちらも、本当に“熱演”という言葉がしっくりくる舞台で、日頃どれだけ演劇に情熱を傾けているのかが伝わってきて、思わずジーンとしてしまいます。

お客様との一体感も抜群で、上演中もがっちりハート鷲摑みしていました!

仲間達とあれこれ相談して一つのものを作りあげていく喜び、誰もが思い出の片隅で共感出来る、なりふり構わず夢中になれる感覚。

いつも公演終了後は、あのキラキラした心を私達はどこに置き忘れてきたんだろう!負けていられない!という思いに駆られます。

新年早々、本当にとっても素晴らしい「気」を頂きました。出演された皆さん、有難うございました!!

次回公演は、お待ちかねの方も多い「能と狂言」です。なかなか関西では見ることの出来ない関東の豪華古典芸能出演者が一同に会します。是非、お越し下さい!

井川

舞台裏からコンニチハ!vol.45

12月 19日, 2011年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

『江分利満氏の優雅な生活』にご来場いただいた皆様ありがとうございました!
毎度おなじみ舞台裏レポですが、今回は井川さんからペンを奪い取り、
私ツチヤが担当させていただきます。

この公演は、作家・山口瞳さんのエッセイがミュージカルになり、
米米CLUBのジェームス小野田さんが主演したもの。
その山口瞳さんと昭和の広告をともに手がけられてきた柳原良平さんに、
公演のチラシのイラストも描いていただきました。
そのため、劇場ホワイエでは公演に先がけ、両氏の活躍と昭和の雰囲気を味わっていただくため、
「EVERYMAN氏の時代~山口瞳・柳原良平展~」を開催いたしました。
沢山の方々にご協力いただき、またご来場いただき、ありがとうございました!
またこんな機会があれば良いなと、イデさんと思いにふけっております。

さらに、今回はジェームス小野田さん率いる「おのちゃん一座」の皆さんが、
公演本番前日に当学にあるこども芸術大学で読み聞かせを披露!
小野田さんの独特な存在感と生で入る効果音が、
私の知っている“読み聞かせ”とはまた違い、新しいかたちの“読み聞かせ”でありました。

そして本番はというと、沢山のお客様にご来場いただきまして無事に終了。
エッセイが素敵なミュージカルに仕上がっていたことに本当に驚きました。
そして、それをお一人で演じきったジェームス小野田さんにも…

終演後は、山口瞳さん行きつけのあのお店で女将さんのマティーニをいただきましたよ。

さて、そんななかでミカチェンコ・カレースキーこと、ピアノ演奏の松浦美佳さんがお話ししてくださったのが、今回山口瞳さんが劇場に遊びに来ていたのではないかということ。
松浦さんの楽屋の椅子が、話しかける度に「ガタッ」と答えてくれたんだそう…
おおっ。

山口瞳さん、今度こっそり感想をお聞かせくださいませ。

ガタッ…

あら。

ツチヤ

舞台裏からコンニチハ!vol.44

12月 12日, 2011年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

こんにちは。

急に冷え込み、急いで引っ張り出したコートに、やってしまった!クリーニングのタグ!!
で、まさかの逆ギレなくらはしです。

皆様もご注意下さいませ!フードにも、クリーニングタグは付いているのです!!

さて、この週末はどっぷり韓国な、『金梅子(キム・メジャ)の仕事』でした。

公演前のワークショップも、今回の公演を盛り上げてくれました。

グローバルな世の中で、
日本中いろんな劇場で、
様々な国の公演や展覧会が行われている昨今ですが、
ここ春秋座でもフランスやロシア、中国、タイやバリ、そして今回の韓国など、その昔はチェコから少年合唱団が来られたこともあります。

いつもどきどきするのは言葉の壁なのですが、そこはふたを開けてみれば結構どうって事なかったりします。
それは、通訳に入ってくださる留学生の学生さんのおかげだろうと思います。

造形大には、韓国や台湾、お隣アジアの国からの留学生が多いのです。今回も学生さんが入ってくださったことによりスムーズに作業が整いました。

以前に私が初めて韓国の方をお迎えした時に通訳に入ってくださった学生さんに書いてもらった劇場各所の表示があり、今回もこのように貼らせていただきました。

果たして、未知の会場で、手がかりになったのでしょうか??

それにしても、いつも異文化を楽しんでいるのは、ツカモトさん!
今回も、通訳の学生さんに韓国語を習っていたそうです。

覚えた言葉を話すツカモトさんに、川原さんは「ねえ!何でそんなに覚えられるの??」と、目をまん丸にして驚いてました。いや、でも本当にすごいです!!

私もひとつ教えてもらったのに、もう忘れちゃいました。

ツカモトさ~ん!「お疲れ様」ってなんていうんでしたっけ~??

くらはし

舞台裏からコンニチハ!vol.43

11月 13日, 2011年
カテゴリー : 舞台裏レポート, 過去の公演 

うっすらと、山々の頬が秋色に染まり、散策に素晴らしい季節となりました。

皆さま、如何お過ごしですか?

 本日の春秋座では、そんな芸術の秋にぴったりの「剣幸kohibumi concert」が行われました。心温まる優しい文と、聞いているだけで楽しくなるような音楽の数々。ピアノの吉森信さんが奏でる優しい音色と共に、文章の一つひとつに剣さんの「一人の人間として伝えたいこと。」がひしひしと伝わってくる愛情溢れるコンサートでした。

 そして、すでに過去の公演でも活躍しております本学大学院の堀健君による彫刻作品も舞台美術として、彩りを添えました!ご覧になった皆さま、如何でしたでしょうか?彼は、普段「フロントスタッフ」としてお客様をお迎えすることもありますので、もし見かけられた時は、是非感想などお聞かせ下さい。

劇場管理チームは、2011年最後の大仕事である年末大掃除のことを考え始めました。
年内残りの公演も、僅かになって参りました。
忙しい毎日に「心の潤いが欲しい!!」そんな時は是非、京都芸術劇場・春秋座へご来場下さい。

井川

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