過去を見なおし、現代を知る時代!?
カテゴリー : 過去の情報(~2016.3)
制作助手のツカモトです。
遅くなりましたが新年のご挨拶を申しあげます。
劇場ではさまざまな企画準備がちゃくちゃくと
進んでおります!どうぞお楽しみ。
さて、本年最初の企画は1/17(火)開催の『劇場の記憶』最終回です!
テーマは「舞台芸術の50年――オペラとバレエを中心とした」。
さっそくどのような内容の話をされるのか
難しいことをいつもわかりやすく説明してくれる
司会の森山先生にお話をうかがってきました!!
今回テーマにあげている時代20世紀、特に1960-70年代は
それまでオペラはオペラ、バレエはバレエと
ジャンルによってわかれていた舞台芸術が、
その枠を超えて観られる作品が(ヨーロッパで)増えてきた時代。
例えば、演劇の演出家であったパトリス・シェローが若干32歳で
ワーグナーのオペラ『ニーベルングの指環』の演出に抜擢されたり、
ピナ・バウシュがタンツシアター(ダンスシアター)という
演劇とダンスを融合させたものを立ち上げたり、
ロバート・ウィルソンがマルチメディア技術の発達に伴い、
スペクタクルな舞台を演出したりしたのがこの時代です。
またこの時代は「演出家の時代」ともよばれ、
古典をいかに読みなおすか、ということがなされました。
先ほどあげた、オペラなどもそれにあてはまりますし、
バレエでは白鳥の湖を読みなおし、
それに描かれている精神論が再考されました。
以上のような事柄を取り上げお話していく予定です。
文面はツカモトの解釈でまとめたものなので、
いたらないところがあるかもしれませんがあしからず、、、。
盛りだくさんの内容になりそうな予感ですね!
60年代以降ヨーロッパで現場を見てきた、
京都造形芸術大学教授、舞台芸術研究センター所長の渡邊守章先生と
と同大学大学院長の浅田彰先生が
当時の代表的な振付家や演出家を取り上げ縦横無尽に語ります!
このテーマについて、お二人が語るのは放送大学で
ともに教鞭をとって以来十数年ぶりのこと!
そちらもご注目ください。
劇場でお待ちしております。
ツカモト
本日の京都芸術劇場は…
カテゴリー : KPACへようこそ
春秋座にて
公開レクチャー・シリーズ
劇場の記憶 ―舞台芸術の半世紀 後期
第二回 「《語り》の普遍性について――フランス古典主義悲劇の場合」
がございます。
開演は18時、開場・受付開始は17時30分からです。
終演は20時頃を予定しております。
当日お越しいただいてもお入りいただけます。
皆様のご来場お待ちしております。
舞台芸術研究センター
成長の記憶
カテゴリー : 過去の公演
大嶋です。本年もよろしくお願い申し上げます。
新年は実家でほとんどじっとしておりました。唯一29日に国立競技場で京都サンガの試合を観にいきまして、やはり目の前でプレイしているのを見るのは最高ですね。試合展開・試合内容ともに最高に面白いゲームだったので、良い年の瀬を過ごさせていただきました。
さて、私が担当しております「演じる高校生」。もうみなさんは公演ページのインタビューはご覧になりましたか?
法隆寺国際高校と大谷高校と伺わせていただき、またかつての高校生たちにお会いしてお話してまいりました。
今回このようなことをした意図は、演劇を通じて人はどのように変わっていったか、成長していったか、ということです。
お話した皆さんには必ず、「演劇を始めたことで自分自身変わっていったこと」という質問を入れました。
さすが近畿大会で優秀校に選ばれる方々だけあって、皆さん素晴らしい答えをお持ちでした。
こうやって、変わろうとする力こそ人間の輝きであり、それがぎゅっと詰まっているのが高校生の年代を中心とした、いわゆる「青春時代」なのではないかと思います。
今回お話をお伺いしたOB・OGの方は、たまたま舞台・映像の活動を続けている方でしたが、ある人は社会人として演劇とは関係ない仕事を頑張っている人もたくさんいらっしゃると思いますし、あるいは結婚して子育て奮闘中の方もいらっしゃるのではないかと思います。
そういった方々もひっくるめて、演劇を通じて得た「青春時代」の輝きをお伝えできたらと思っています。
そして、そうした彼らの輝きを、春秋座でぜひとも感じて欲しいと思うわけです。普段あまり舞台を見たことない大人の方々も、かつての自分を思い出しながら見ていただければ、きっと何かしらの発見があるのではないかと思います。
大嶋
やってきた2012年!
あけましておめでとうございます。
今年も、京都芸術劇場と舞台芸術研究センターを宜しくお願いいたします。
みなさん2011年はどんな年でしたか??
そして、2012年はどんな年にしたいですか??
私ツチヤの2011年は「出会い」の年だったように思います。
なので、2012年その「出会い」から何かが広がる年になればいいなと思っています。
皆さんも何か「出会い」はありましたか。
2012年。
今年も京都芸術劇場で新たな舞台芸術との出会いをしていただけるよう、
私たちスタッフも心新たに頑張りたいと思っております。
さて、今月22日には「演じる高校生」が開催されます。昨年、第10回目のメモリアルを迎え、今回は第11回目。前回に引き続き、上演後にはMONOの土田英生さんをお向かえし高校生と語らいます。
そして2月18日には「春秋座―能と狂言―」。今回で三回目を迎え、この時期欠かせない公演となっております。能楽堂では見ることの出来ない春秋座ならではの演出でお楽しみいただきます。
さらに新年度も充実したラインナップで皆様のお越しをお待ちしております。
詳しくは劇場ホームページをごらんください。
休み明けで事務所のお菓子棚もお土産で充実中…
では今年も劇場でたくさんお会いしましょう!
ツチヤ
年の初めに-恒例の能・狂言公演と「劇場の記憶」-
カテゴリー : プロデューサー目線
明けましておめでとうございます。余りにも壊滅的な出来事が、しかも多方面で起きた2011年の教訓をしっかりと反芻しながら、今年も舞台芸術研究センターとしては、劇場芸術が危機の最中で何が出来るのかを常に反省しつつ、独りよがりではなく、現代の世界に向かい合うことのできるような作品を世に問うていく覚悟です。過日の金梅子先生の韓国舞踊の、ワークショップも舞台もパネル・ディスカッションも、大変素晴らしく刺激的であり、多くの発見があったことは、今後の企画にもよい刺激となるはずです。
2011年度の最後の三カ月は、学生の授業発表や卒業制作が犇めいていますので、春秋座を使った公演は減りますが、しかしその中でも、恒例の能・狂言【2月18日(土)14:00開演】が最も魅力的でしょう。能の中でも上演頻度の高い『葵上』と、狂言は野村万作・萬斎師の『末広がり』です。中でも、観世銕之丞師をシテの六条御息所の怨霊とする『葵上』は、春秋座の歌舞伎舞台を活かして、通常の能舞台では見られないスケールの大きい作品となるはずです。日本ほど、過去の出来事や経験を忘れるのに優れている国民は居ないなどと、《外からの視座》は、常に批判しますが、舞台芸術のような、それが実現した具体的な時間と場所から切り離して論じるのが難しい《芸術表象》の場合には、だからこそ《記憶》が重要なのだと言うことは、当事者としては常に言い続けなくてはならないことだと思います。
その意味で、2011年度には、公開講座として『舞台芸術の半世紀』を分析しつつ、その現在を問い直す企画を立てました。その最終回は、1月17日(火)18時から、内外のオペラやダンスに詳しい浅田彰大学院長と、1956年に最初にフランスに留学した時から、パリを中心としたヨーロッパの《劇場文化の変容》を目の当たりにしてきた渡邊とで、焦点をオペラとダンスに当てつつ、過去半世紀に劇場で生じた変革とその現在における成果とを論じて見ようと思います。司会は、この企画の策定に当たった森山直人教授です。
DVDのような媒体だけではなく、クラシック音楽番組に特化したTVチャンネルもある時代ですから、ある意味では、前代未聞の情報の氾濫だとも言えますが、そうしたネットワークにどう対応するのかも、「舞台芸術の記憶」を論じる際に、避けては通れない《問題形成の場》なのだと思います。
渡邊守章
(舞台芸術研究センター所長・演出家)