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芸術研究の世界#14 「精神科患者の自己表現としての絵画」

2022年9月26日

アクティビティ

日程終了しました

 10月4日(火)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#14」を開催いたします。

 

 このセミナーは、一か月に一度実施します。セミナーの講師は、昨年度から引き続き、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である8名の本学教員です。科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。

 オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。

 

 

芸術研究の世界#14

「精神科患者の自己表現としての絵画」

講演者:藤澤三佳(京都芸術大学・芸術教養センター教授)

日 時:2022年10月4日(火)18:30-20:00

対 象:京都芸術大学教職員、学生

 

【講演概要】

 私は本学で、授業及び学生と共に展覧会をしながら、アート、心理、社会が交わる領域で、生きづらさを抱えた人々が自己表現によってどのように生きる意欲をよみがえらせているか、ということを考えてきました。また、展覧会等で、表現したものを共感してもらうことによって、「症状や弱さ」と感じられていたことも、つらいことではあるが、否定するのではなく肯定する気持ちに変化していることをみてきました。

 本講演では、八王子市近郊の平川病院外来作業療法科におけるメンバーの絵画表現について報告し、どのように生きる意欲を取り戻しているかを具体的に示したいと思います。

 

【講師略歴】

藤澤三佳(ふじさわ・みか)

1988 年京都大学文学研究科博士後期課程単位取得修了( 社会人間学)。1992年京都芸術短期大学、2000年から京都造形芸術大学(現京都芸術大学)。主著『生きづらさの自己表現 ~アート によってよみがえる「生」』晃洋書房(2014年)。また本学では、学生と共に、精神病院における造形活動等に関する展覧会をおこなう。主な企画展に「平川病院展」、「臨床のアート展」、「無心の画家たち:知的障害者更生施設みずのきアトリエの絵画」、「臨”生”のアート展」(ギャルリ・オーブ)。芸術推進研究機構理事。親の会そよかぜステーション世話人。

 

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【芸術研究の世界】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)

11月2日 戸坂明日香 「不気味の谷」を超える復顔法の研究

12月7日 前川志織 戦間期日本の嗜好品広告における間メディア性

1月11日 宇佐美智之 中央アジア・オアシス地帯における都市の成立と展開:ザラフシャン川流域を中心として

2月1日 大西宏志 オーラル・ヒストリー 芸術運動としての広島国際アニメーションフェスティバル研究

3月1日 牛田あや美 日本統治下の漫画家・北宏二/金龍煥の懸隔

※日程は講師の都合等で変更の可能性があります

日程2022年10月4日
時間18:30 - 20:00
費用無料
対象京都芸術大学教職員、学生
申込方法学内掲示板・学生専用サイト(通学・通信)をご確認ください
主催文明哲学研究所
文明哲学研究所

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