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芸術研究の世界#21「温泉宿に響く和太鼓:音楽体験を場所から問う」

2023年7月19日

アクティビティ

 2023年7月26日(水)18:00より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#21」をzoomにて開催いたしました。

 

芸術研究の世界#21

「温泉宿に響く和太鼓:音楽体験を場所から問う」

講演者:葛西周(京都芸術大学専任講師)

日 時:2023年7月26日(水)18:00-19:30

参加者:53名(京都芸術大学教職員・学生)

*講演概要ほか詳細:https://www.kyoto-art.ac.jp/iphv/topics/5378/

 

【参加者感想(一部抜粋)】 

*温泉地のエンターテイメントやショーについて、学術的な考察は、大変面白かったです。役者と観客、地域と旅行者、本物とそれらしい出し物の創造、いまのAKBなどの日本各地の流行は、平成、令和の「少女歌劇団」かもしれませんね。ありがとうございました。

 

*古典的な劇場と近代の劇場や散漫な聴衆を動機づける客席、ローカルやツーリストなどの、まさに昭和時代の大きな役割をされていた温泉邸があることを知ることが出来て良かったです。北陸、讃岐、九州、宝塚、雪月花の歌劇団も、全国的に歌劇団があったことも、歴史も今に継続しているスパや温泉ランドなどに通じていて、よく分かりました。

 

*民俗学のような、日本文化論のように感じ、引き込まれました。コンサートホールと観光地シアターの比較は非常にわかりやすかったです。ハワイアンズに代表される異なる地域の芸能の移植とその昇華は、現代のポップス、歌謡曲にも通じるものがあると感じました。温泉地のリラックスした空間で聴いた音楽や芸能に、不意に、偶然に立ち合い、引き込まれ、コンサートホールの場に向かう方もいるのではないかな、とも考えました。日本の温泉文化は奥が深い、と温泉好きのひとりとして感じています。

 

*聴取態度の偏差について、今まで意識していませんでしたが、どれも身に覚えのあるもので、様々な経験が思い起こされました。また、その聴取態度が空間デザインなどによっても規定されるということや、観光地でのパフォーマンスにおいては聴衆の多様性が許容されるというお話など、非常に興味深く拝聴させていただきました。先生のお話を聞いて、自分の音楽体験に対する認識が拡張されたように思います。興味深いお話をありがとうございました。

 

 

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

今後もzoom等を活用しながらセミナーや研究会などを開催する予定です。一般公開セミナー開催の際はこのホームページにてお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

 

文明哲学研究所

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