2014年1月16日
人間学講座・市民講座
2014年1月8日、東北芸術工科大学にて小出裕章氏(京都大学原子炉実験所・助教)を講師にお迎えし、「なぜ原発が不要なのか」とのテーマで講演会を開催しました。
市民の方々の関心も高く満席での開催となり、講演会では、人間が生み出した原爆、そして、原子力にかけた夢、そして、収束していない事故について、文明的視座から科学的見地に立っての講演となりました。
後半の質問会では、学生から「原発に危険がこれだけあるのに、なぜ社会や政府は撤廃しようとしないのか?」や「放射能の危険性を(関心のない方に)どのように伝えていったらいいのか?」等の質問が寄せられました。また、一般市民の聴講者の方から「温暖化との関わりがあるのか?」や最終処分場の問題についての質問等が寄せられ、小出氏から率直な見解が述べられました。
講演会を聴講した学生からは多くの感想が寄せられ、次のようなコメントを頂きました。
「南相馬出身の私からすると、とてもためになる話しでした。・・・他の県と比べても、活気がなく、風評被害に苦しむ地元に帰るたびに、涙が出ます。・・・地元に活気を取り戻すために、この大学で芸術を学んでいる私ですが、原発が爆発したあの日を忘れることはできません。東電の方に言いたいことはただひとつ、『本当のこと』を話してほしいです。」
また、元小学校教員の方が講演会後日、次のような感想を寄せてくださいました。
「文明哲学研究所が発信する『人間っていったい何なんだ』『文明とは何か』『生命とは何か』について若者といっしょに問い続けていく、まさにこの課題に迫る講演内容であったと思います。」
2014年1月15日
藝術平和学
建学の理念「藝術立国」のもと、平和に関する授業を展開している1年生の必修科目「百科学Ⅰ」(京都造形芸術大学)と、「芸術平和学/芸術文化論」(東北芸術工科大学)が、広島市と長崎市が推進する「広島・長崎講座」(公益財団法人広島平和文化センター発行)に認定されました。
所長の井原甲二教授は「百科学Ⅰ」を担当し、また、井原甲二教授と研究員の田中勝講師は、両科目で講義を行っております。
東北芸術工科大学の「芸術平和学/芸術文化論」は美術教育関係の内容では初の認定となり、引き続き京都造形芸術大学の「百科学Ⅰ」が認定となりました。
この認定は、被爆者の「他の誰にもこんな思いをさせてはいけない」というメッセージの意味を学術的に整理・体系化し、普遍性のある学問として次代を担う若い世代に伝えていく為、国内外の大学に「広島・長崎講座」を開設・普及することに取り組むもので、東京大学、早稲田大学、立命館大学、BHTベルリン・ボイド工科大学、ウクライナ国立キエフ工科大学、アメリカン大学、カリフォルニア州立大学サクラメント校、マサチューセッ工科大学などをはじめ、現在、国内46大学・国外17大学が「広島・長崎講座」開設校として認定されています。
◆「平和首長会議」のサイトから→「広島・長崎講座」へ
http://www.mayorsforpeace.org/
*2014年1月現在
2013年11月22日
平和文明会議
2013年11月19日
人間学講座・市民講座
東北芸術工科大学にて小出裕章氏を講師にお迎えし開催予定(2014/1/8)の第1回市民講座は、定員に達した為、聴講者の募集を締切らせて頂きました。多数のご応募を頂きありがとうございました。
2013年11月19日
ソフィア・サロン活動
橋本公氏 映像作品“1945-1998”の展示を開始しました。
瓜生館1階にて、平日10時~17時の間、橋本公氏 映像作品“1945-1998”の展示を行っています。この作品は、現在、ウィーンにあるCTBTO本部及び本学でのみ、常設展示が行われており、核実験による地球ヒバクの歴史を俯瞰することのできる作品です。ぜひご覧ください。
(※作品展示は2016年に終了いたしました)
【1945-1998】
2053回。 地球上のさまざまな場所で、これまでに実施された核実験の回数である。
この作品では、1ヶ月を1秒に短縮してその歴史を一望する。どの国の人々にも伝わるように、文字はいっさい使用していない。世界地図上の光の点滅と実験回数を示す数字だけで、いつ・どこで・どの国が何回、核実験を行ったかを、目と耳で知る。いま存在する深刻な問題と、それを知らない人たちと繋ぐインターフェース。そういうものを作ろうと考えた。
橋本公
【橋本公 ISAO HASHIMOTO】
1959年生まれ。熊本県出身。
17年間、外資系銀行などのディーラーとして海外勤務も経験したのち、武蔵野美術大学芸術文化学科に入学、造形作家となる。代表作は、核兵器の恐ろしさや愚かしさを映像で表現した「1945-1998」「Overkilled」「実験の名前たち」の3部作。
現在、箱根ラリック美術館の学芸主任を務める。