2013年10月
2013年10月28日 イベント
2013年10月30日(水)から11月18日(月)まで、
京都市北山にあるサンドイッチとコーヒーのお店Eins(アインス)さんで、
本→展(ホンカラ展)が開催されます。
読書の秋にちなんで、本から想像すること「本→?」をカタチにした展覧会です。
出展しているのは、主に京都工芸繊維大学の学生たちですが、
文芸表現学科の中西一貴くん(2回生)も作品を出品しています。
音読のための練習用原稿/黙読のための物語(中西一貴)
2013年10月27日 イベント
現在、奈良で開催されているアートイベント、
奈良・町家の芸術祭
HANARART 2013
で、君野隆久先生による詩のワークショップが開催されます。
「自分の名前をつかった詩」
「好き嫌いの詩」
「曜日の詩」など、
形やテーマを共有して、その場で短い詩を書いてみるものです。
文芸表現学科の学生たちもお手伝いとして参加します。
週末は奈良まで出かけてみてください。
「ことばと詩のワークショップ」
日時:11月2日(土)11:30~/14:00~
※11:00~16:00のあいだ、上記の時間にこだわらず、随時実施します。
定員:10名
料金:無料
主催:山猫(君野隆久)
場所:散華美術館(HP)
詳細は、HANARART 2013のHPをご覧ください。
(文・たけうち)
2013年10月25日 学生紹介
入学した当初から、編集に興味を持っていた佐賀遥菜(さが・はるな)さん。1回生のときはあまり編集の授業はありませんでしたが、2回生からは雑誌づくりなど実践的な授業も増え、意欲的に取り組んでいる様子です。最近の大学生活や興味のあることについて話をきいてみました。
分かってないんやろうな、っていうことはすごく分かった
――大学に入学して1年ちょっと経ちましたが、考えていることに変化などありましたか。
卒業したあとどういう風に働くんだろうか、ということを最近よく考えています。というのも、いまやっているアルバイトがちょっとキツいんですよ。派遣社員という立場で働いているんですけど、コンビニのアルバイトより求められるものも高いし、もちろん社員さんと比べたらぜんぜんなんですが、それでもきついな、と。だから、社会に出て、社員として働くというのは、これ以上にきついんやろうなって思ったんです。
もともとこの大学に来たのは、好きなことを仕事にしたいと思ったからで、誰に言われたかは忘れましたが、仕事っていうのはどれもぜんぶきついから、好きなことを仕事にしたほうがその辛さは軽減されると聞いて、ああそうだなと思ったから。だから、最初は単純に本とか、芸術に関係した仕事に就きたいと思ってたんですけど、1年経ったいまでも、編集の仕事ってどういうことか分かっていないし、それで仕事をしたいと言って良いのかなと思うようになりました。仕事選びってそんなに簡単じゃないと思うし。
それでも、ここで勉強していることは楽しくって、やっぱりこの大学に来て良かったと思っています。1年経って、自分が分かってないんやろうなっていうことはすごく分かったけど、編集の仕事はいまでも興味があるし、自分に向いてるかもしれないなと感じています。
SHAKE ART! との出会い
――佐賀さんは1回生のときからフリーペーパーの編集に参加してましたよね。あれはどういうものだったんでしょうか。
入学してしばらくたった頃、たまたま大学の図書館で『SHAKE ART!』というフリーペーパーを見つけたんです。すごく綺麗な雑誌やなって思ったんですけど、図書館のハンコが押してあったし、1冊しか置いてなかったから持って帰れず・・・。それで、家に帰って調べてみて、Facebookのページに辿りつきました。そのときは「いいね!」って押しただけで終わったんですけどね。
それからしばらくして、後藤あゆみさんという方のブログに辿りついたんです。私、ブログを見るのが好きなので、そのときは美大生のブログランキングで上位にいた人のページを見てました。後藤さんは、四条烏丸のLAQUEとか、COCON烏丸で展覧会をしたり、パーティーを開いたり、フリーペーパーを出したりしていて、私のやりたいことをやっている人だ! と感激しました。プロフィールを見たら、京都精華大学の学生で、SHAKE ART! 代表とも書いてあって、ふーん代表かあ、と一回は流したんですけど、すぐにあっ! って気づいて。
ちょうどその頃、大学のインタビュープロジェクトというものに参加していたんですが、自分ならデザインをこうしたいとか、インタビュー以外の内容も盛り込みたいだとか、いろいろ欲求不満を抱えていたんです。大学のプロジェクトなので、仕方がないのかもしれないけど、もうちょっと自由にやってみたいなって思っていて。そこで再び出会ったSHAKE ART! のFacebookに「メンバー募集してませんか?」というメールを送りました。すぐ返事がきたんですが、いまはライターが多いのでデザイナーしか募集していませんって断られました。
自分は1回生だし、まだ時間があるからいいやって思ったので、「では空きが出るまで待ってます」って返信したら、それならぜひ参加してくださいと返事がきました。あとになって代表の方(後藤さんではなく、そのときは北牧さんという方が代表でした)から聞いたところによると、この子めっちゃガッツあると思われたそうです。「佐賀ちゃんみたいなやる気のある子欲しかってん」と言われて、自分ではそんなにハングリーだったとは思ってなかったけど、まあ一応嬉しかったです。ただ、やる気だけしかないのは恥ずかしいので、もっと頑張らなきゃと思いますけどね(笑)。
――ライターで参加したということですが、実際どのようなことを担当したの?
次号の見開き2ページをぽんと任されて、デザイン担当のポンちゃん(京都精華大学の水澤さん)と二人で、企画を考えるところからスタートしました。芸大生を紹介するページだったんですが、あまり芸大、美大っぽいおしゃれな人を選ぶのはつまらないと思ったので、ちょっとヘンな人、というと怒られそうですが(笑)、先輩の笛田千賀さんに取材をお願いしました。笛田さんが『Nee?』(※)で掲載されていた「プラナリア日記」が好きだったので、そのことも含めて記事にしました。
※ 文芸表現学科の授業で企画編集している雑誌。1年かけて企画・取材・執筆・編集・制作をおこなう。
――SHAKE ART! に参加しているのは、芸大生ばかりでしょうか?
基本は関西圏の美大ですね。いまメンバーにいるのは京都造形芸術大学と、京都精華大学、京都市立芸術大学などが中心ですが、京都女子大学や同志社大学、京都産業大学、立命館大学など、専攻や領域が芸術に関わるような人たちもいます。
――佐賀さんは文芸表現学科の学生だけれど、もともと絵や美術に興味があったのでしょうか?
そういうわけではなかったです。ちょっとはあったけど、自分でお金を出して展覧会を見に行くほどではなかったです。この大学に入るまでは、美術館やギャラリーがどこにあるか、どんな展示をやっているか、ということも分かりませんでした。だから、知りたいと思って、芸大を選んだのかもしれません。
なので、今はすごく楽しいですよ。しばらくはSHAKE ART! の活動も続けたいです。「継続は力なり」という言葉もあるじゃないですか(笑)。それに、せっかく先輩にガッツのある子だという評価もいただいたので、簡単にやめるのは格好悪いし(笑)。
SHAKE ART! からつながる縁
――「ONSA(おんさ)」という展覧会の案内をもらいましたが、あれはどういう活動ですか?
あれもSHAKE ART! から繋がるんです。SHAKE ART! では、ライターだけじゃなくて、広告営業も担当しているんです。いろんなお店を訪ねて、自分たちの活動を説明して、広告を出してもらうんですけど、私けっこう営業好きなんですよ(笑)。
それで、京都造形芸術大学の近くにあるblackbird whitebird(※)さんというちいさなギャラリー&カフェに営業に出かけたときに、オーナーのご主人と奥さんがいらっしゃったんですけど、その奥さんが安藤先生(※)とお知り合いで、むかし『ぴあ』で編集をされていた方だったんです。
初対面だったんですが、けっこう仲良くお話させてもらって、はじめて担当する企画はどうすればいいかとか、編集者の仕事ってどういうものなのかとか、『SHAKE ART!』っていうフリーペーパーはどう思うかなんて、まるで私の相談みたいになっちゃって。けっこうあつかましかったと思います(笑)。
展示も頻繁に更新されるし、雑貨なんかも売っているお店なので、フリーペーパーの補充のためなどで、ちょくちょく訪れるようになったんです。フライヤーもたくさん置いてあって、あ、私気になるフライヤーとかがあると集めて家に帰ってからじーっと見て、行く展覧会と行かない展覧会に分けるんですけど、そのなかにONSAのハガキがあったんですね。センスのいい感じのハガキで、いいなーいつやるんだろう、と裏を見たら、展示の情報はなくて展示作品の募集締切だけが書いてあったんです。この展覧会はいつやるんだと思ってHPを調べても、やっぱり募集の情報しか出ていない。でも募集部門に「言葉」ってあったんですよ。言葉ってどう展示するねん、ともやもやして見てたら、昨年のアーカイブページがあったんですね。なんかよく分からないけれど、最終的に本にまとめてくれるらしいということは分かりました。
気がつけば私も作品を出すことになって(笑)、大阪のブックロールというところで言葉の展示をやることになりました。簡単なエッセイをアレンジして、響きをテーマにしたんです。原稿だけを送って、本はあちらで作ってくれるそうなので、どういうものになるかは私も分かりません。だから楽しみなんですけど。
blackbird whitebird
左京区一乗寺にあるギャラリー&カフェ、アートショップ。
http://blackbird-whitebird.com/index.html
安藤善隆さん
元『ぴあ関西版』の編集長、現在はクリエテ関西で『あまから手帖』を担当。
2011年より文芸表現学科で編集論の講義を受け持つ。
やっぱり編集の仕事がしたい
――最後に、将来の抱負などありますか
最初に働くことについて悩んでるって言ったんですけど、あらためて編集の仕事をしたいなあと思ってます。せっかく芸大に入ったし、SHAKE ART! での経験も活かして、できれば美術系の編集の仕事に就ければいいな、と。
――そうですね。ここは文芸表現学科だけど、外の人から見たら、芸術大学卒業というひとくくりになっちゃうわけです。当然美術についてはひと通り知っていると思われるから、いま持っている興味を大切に、頑張ってくださいね。
(2013年7月4日取材 聞き手・たけうち)
2013年10月22日 イベント
文芸表現学科と通信教育部とで共同開講する、特別講義のお知らせです。
地元・新潟に根ざし、”製造以外で、商品が流通するまでに必要なことすべて”を手がける、
五十嵐恵美、星野若菜のふたり。
大学を卒業するとともに、ふたりは「エフスタイル」として活動を始めました。
心ある生産者、心ある小売店をつなぐべく、誠実な仕事を積みかさねています。
「私たちの仕事は、ゼロからものをつくることでも、斬新なものをデザインすることでもありません。
ただ今あるものを生かし、循環させること」(エフスタイル)
エフスタイルの「ものづくり」と「仕事」
これまでと、これからと
日時:2013年11月22日(金)18:00〜19:30
場所:京都造形芸術大学 人間館NA401教室
申込み:不要、どなたでも聴講いただけます
主催:文芸表現学科+通信教育部
問合せ:文芸表現学科(075.791.8039)
写真・石川奈都子
2013年10月19日 学生紹介
無事に社史を納品して、
今回のプロジェクトを通して感じたこと、
などをさいごに振り返ってもらいました。
(前回の座談会はこちらよりご覧いただけます)
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- 終わってみての感想はいかがですか |
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このゼミにはいって、このプロジェクトに関われたことは良かったです。 新元ゼミを選んだのも、やることが具体的だったし、 本ができるって決まっているのが魅力的でした。 ゼミに入って、何をしていいか分からなくなるよりは、気持ち的にも楽だったし。 それに、企業の人と関われるっていうのが大きかったです。 ふつうの企業の人がどんな人か知りたかった、というのもありました。 実践的なことをやりたいという気持ちはずっとあって、 1~2回生で『瓜生通信』編集部に入って編集やライターの仕事をしてきましたが、 あくまでも大学の人たちを対象としているので、 つぎに何かやるんだったら広い範囲の人を対象に読んでもらいたいという思いがあったので。 それと、浪花さんも言っていたけれど、 続木家の皆さんと関われたことは、とても面白かったです。 キリスト教ということが。 「パンと人に奉仕する」という言葉が社史のタイトルに入っているというのが、 他の社史では見られないことだと思います。 ぴっと締まる。 |
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- 他の二人はどうしてこのゼミ(進々堂プロジェクト)を選んだの? |
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僕も同じで、自分で何も考えなくて良いから(笑)。 小説は書こうと思わないから、それ以外のゼミで、 と思って選びました。 |
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私はなんとなく相性で選ぼうと思っていて、 新元先生だったら、いちばんかわいがってもらえそうかなって(笑)。 あと、私はたぶん卒業制作で研究をやろうと思っていたので、 それはべつに3回生でやらなくても良いかと思ったのと、 やっぱりなんかカタチにならないとしっくりこない、 というのが3年間通してずっとある。 1回生の頃は、小説や百讀の課題をデータでやりとりしていただけだけど、 2回生になって『瓜生通信』を始めて、 書いたものが本とかカタチになるんだなということが分かって、 じゃあそっちのほうが良いなあと。 あとの2年間カタチのないものを追いかけるよりは、 やっぱりつくりたいなあって。 |
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浪花さんとも話してたんですけど、 書いたものをワードの状態で置いておくって良くないなあって。 つまり、いつでも編集できる状態。 そうじゃなくて、印刷して出して、 それをもう直せない状態にしないと、 結局次に行けないって思う。 |
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- 社史が無事カタチになって、周囲の人の反応はどうですか? |
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やっぱり社長の奥さんに言われたことがいちばん嬉しかったです。 100周年のパーティーの会場で、涙ぐみながら、 ありがとう〜ってハグしてもらいました。 そのあと「単なる資料として終わらずに、 この社史は読み物として読めるって評判です」 ってメールもくださいました。 嬉しかったです。 |
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(2013年6月末収録)
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京都造形芸術大学は、今アジアで最もエネルギーを持って動き続ける大学であるという自負があります。
通学部13学科21コース、通信教育部4学科14コース、大学院、こども芸術大学。
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とどまることなく動き続ける京都造形芸術大学の“プロダクション”の数々。
そこに充満するエネルギーを日々このサイトで感じてください。