2016年7月
2016年7月29日 授業風景
前期最終講義日の昨日、ACOP(表現演習1)の恒例イベント「仮装行列」がおこなわれました。
今回の仮装のお題は「作品になる」。
1回生たちが有名な絵画や彫刻作品に扮して、大学内を練り歩きました。
研究室から出てきたこれは、有名なウォーホルの『キャンベルのスープ缶』ですね。
同じくウォーホルの『マリリン・モンロー』や、クリムトの『接吻』に…
鳥獣戯画の兎に、ムンクの『叫び』、マグリットの作品などなど、みんな創意工夫を凝らした仮装をみせてくれました!
みなさんはそれぞれどの作品に変装しているか分かりますか~?
最後にギャルリ・オーヴで記念の集合写真。
前期もあっという間に終わってしまいましたー。
これから始まる長い長い夏休みも、ねぶた制作やプロジェクト、ARTZONEでの展覧会に学園祭とそれぞれ忙しくも充実した毎日になりますように!
後期にはまた元気な姿をみせてくださいね。
2016年7月21日 イベント
20日に行われた前期最終の特別講義は、ゲスト講師に内田樹さん(凱風館館長・神戸女学院大学名誉教授・京都精華大学客員教授)にお越しいただきました。
アートプロデュース学科の学生と学内からの多くの聴講者とで普段にも増して会場はいっぱいになりました。
この日のテーマは「移行期的混乱を生きる」。
大学教育の抱える問題と日本社会の現状という大きな話題から、コミュニケーション力とは、何かを学ぶとはどういうことなのかという身近な話題まで盛りだくさんにお話しいただき、80分という時間がとても短く感じられました。
「物事を”効率的に学ぶ”ことは無理だし、してはいけない。理解に急がず時間をかけて、身体を使って学ぶ。そのための時間が大学生にはある。」
「コミュニケーションスキルとは、流暢に自分の意見を話すことではない。沈黙の時間を大事に。」
「人と話す時に”分かった”や”分からない”は使わない。”もっと話して”と伝えよう」
などのここに書ききれないほどの多くの言葉が、胸に染み混んできました。
内田さん、貴重なご講義をありがとうございました。
学生のレポートから
・アクティブラーニングをはじめ、すごく身近に感じる話題を毒とユーモアを交えてお話し下さり、考えるとっかかりをたくさん与えられた気がします。しっかりぼーっとして、学び休みをとおして内田さんのお話を咀嚼していきたいと思います。そういう小さい理解の積み重ねが、きっとこれから自分自身の層をつくっていくのだろうと思いました。自己完結で終わるのではなく、その理解と社会問題や自分自身の新しい課題とをコネクトしていければ、さらに多面的に物事について考えられるようになるのではないでしょうか。ちゃんと立ち止まって考える時間を意識的に作っていこうと思いました。
・「わかっていない」ことは駄目なことだと思っていたのですが、この話はアートについてもいえることだと感じました。アートの本質を知った、わかったという時点でそれ以上作品を見ようとしない。むしろわからないからこそ興味が湧く。わからないことは自分にとって学べる道が無限にあるのではないかと思いました。
・ルールがあるものは結果が決定してしまっている。この考えが非常に面白いと思った。目標とそこに到達するまでの過程を具体的に細やかに決めることは良いことのような気がしていたが、そうすることによって「楽してしまう」「得るものを少なくしてしまう」ことに意外と多くの人が気が付いていないのではないかと思った。確かに「こうすればこうなれる」とわかっていれば、学ぶ意味自体なくなってしまう。楽な道ばかり選んでしまうことがどんなに危険なことかを認識することができた。
・内田さんが「目標点が定まっていないくらいの曖昧さでいい」とおっしゃっていてとても安心しました。目標が定まっていないからこそ何でも得ようとしていたし、何でも考えたり、とにかく自分なりの努力をしていたし、そしてそれでいいのだと思えました。今は何にでも手を伸ばして点を増やしていき、後に少しずつそれらを繋いで線にしていけたらなと思います。
・過去の自分を見事に掘り起し、今現在の自分の考え方を刺されたようでした。学びを傷つけてきた自分への反省と、反省できた自分への称賛。モヤモヤとした気持にもなれて最高の80分でした。卒業する前に、このタイミングで内田先生の話が聞けて本当に良かったです。肯定できる選択が少ない人生ですが、人生には「yes」と言い続けます。
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2016年7月19日 イベント
祇園祭で街が賑わう7月17日に3回目の高校生アート・サポーター・プロジェクト(ASPer)が開催されました。
4月から続いたASPerもこの日が最終回。『展覧会の裏側ってどうなってるの?』と題し、現在ARTZONEで開催中の佐々瞬個展「うたが聞こえてくる暮し(旅先と指先)」の舞台裏に迫ります。
はじめに林田先生より展覧会を開催するには、どのような準備が必要かという話がありました。
準備には大きく分けて
企画立案→予算設定→宣伝広報→搬入作業
がありますが、中でもどのように作品を見せるか/見てもらいたいかを考えて展示構成を組み立てることは、
展覧会の出来に大きく関わってくる重要な作業です。
逆に言うと、見る側は展示空間がどのようになっているかに注目してみることで、作家やキュレイターの意図が見えてきて、展覧会や作品についてより深く理解することができます。
そのあとこの日のワークについての説明へ。
今回、参加者の皆さんには『うたが聞こえてくる暮し(旅先と指先)』展の取材に来た記者になってもらい、本展の企画者である藤本悠里子さん(ASP学科4回生)に記者会見を行います。
まずは展覧会を鑑賞して、会見で藤本さんに投げかける質問を考えます。
事前にあった林田先生からのアドバイス
①作品を見るだけでなく、それがどのように展示されているかに注目する
②案内文や作品リストも重要な情報源
などを手掛かりにして、二人一組のチームで展覧会を取材します。
この展覧会では2つの映像作品が展示されています。
1Fと2Fで展示のされ方がどのように違うか、作品の内容とも比較しながら見ていきます。
展覧会場での取材を終えたところで、藤本さんが登場し記者会見がスタート。
会場も会見場らしく、椅子の配置やライトの向きを変えて雰囲気を盛りたてます!
開始とともに記者からは次々に手が上がりました。
●1Fと2Fとで壁の色が違うのはなぜですか?
●映像と立体物の配置の関係性は?
●導線が複雑になっているのはどうして?
といった展示構成に迫る質問の他に、
●作品にラップを用いたのはどのような意図が?
などの、作品内容についてのものから、
●作家との出会いのきっかけは?
●この展覧会を誰に一番見てもらいたいですか?
●今後佐々さんとはどのような付き合いを続けていきたいですか?
という、作家と企画者の関係性に触れるものなどなど様々ありました。
なかなか鋭い質問もあったりして、周りで見ていた先生からは度々「おぉ〜!」と感嘆の声が上がっていました。
藤本さんも記者たちに負けじと堂々とした喋りで、一つ一つの質問に丁寧に答えてくれました。
たっぷりの質問で記事執筆のネタを入手した参加者たちには、記者会見終了後、ASPerバッジの「P」が福先生から手渡されました。
「A」「S」「P」の全てのバッジを手に入れたみなさんはこれでASPerの仲間入りです!
このASPerに参加する前と今とでは、アート作品の見方がきっと変わっているはずです。
ものの見方が変わると世界も変わる。ASPerで鍛え力をこれからも伸ばし続けて、素敵なアートサポーターになってくださいね。
★参加者の感想より一部を紹介します★
・展覧会を作る人も、一人のアーティストだと納得した。
・今回のイベントは新たにアートを考えるきっかけになりました。これからはもう一歩進んで展示が見れそうでとても楽しみです。
・企画者の努力が身を結ぶと素晴らしい展覧会になると思いました。裏方は大変そうだけど面白そうです。
・見方によって捉えられ方も変わってくるので、展示をプロデュースすることに工夫は必要不可欠だなと思いました。
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2016年7月13日 イベント
アートプロデュース学科のオリジナル企画「高校生アート・サポータ・プロジェクト(ASPer2016)」は、いよいよ今週日曜の7/17が最終回です。今回のみの参加も大歓迎。ラストチャンスです!!
日本には作品をつくるプロはいても、作品に命を吹き込む「アート」のプロがまだまだ足りません。このプロジェクトをきっかけに、まずは、あなたが「アートを生み出す人」になってみませんか?
これまでのASPer2016を簡単に振り返ると・・・
第一回『「アート」のサポーターって?』の様子 2016.4.29
ASP学科4回生穐吉さんの企画展をみんなで見学し、アート・サポーターとはなんだ?なぜ必要か?考えました。
第二回『アートに会いに行こう!』の様子 2016.6.19
街中のギャラリーめぐりをしました。アートはものではなく、作品と人との間におこる「こと」なんだと”現場検証”しました。
そして、第三回7/17(日)は祇園祭山鉾巡行の日です。会場のARTZONEは、山鉾が通る河原町通りのすぐ傍です。
巡行を見学してから”ASPer”に参加するのもアリですね。アート・サポーターの証「A*S*P」3つのバッチをぜひコンプリートして”ASPer”になろう!
当日はアートプロデュース学科の先生や先輩達が、入試の相談や学生生活の質問なども、どしどし受付けますよ!最終回へのご参加お待ちしています。
ASPer2016最終回! 予告
高校生アート・サポーター・プロジェクト
第3回『展覧会の裏側ってどうなってるの?』
7月17日(日)14:00-16:00
展覧会の会場には、アート作品の魅力を引き出し、お客様に楽しんでもらうためのたくさんの工夫が仕掛けられています。それがどんなものか探してみませんか?
参加申し込み方法
下記に参加者のお名前/高校名(所属)/参加希望日をご連絡ください。
京都造形芸術大学アートプロデュース学科
電話:075-791-9296 FAX:075-791-9429
e-mail:info@artzone.jp
※メールの場合は、件名に「ASPer申込み」を記載の上お送りください。
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2016年7月11日 イベント
いよいよ本格的な夏の暑さが迫ってきた京都で、7月10日に今年二回目の1日体験入学オープンキャンパスを開催しました。アートプロデュース学科では、伊達先生による「見せ方ひとつで傑作に?」という写真を使ったワークショップ型の授業を行いました。
まず、各グループに配布された様々な写真作品の中から1人3枚を選び出し、それらを使ってストーリーを考えます。
完成したら、グループの他のメンバーに、自分の考えたストーリーを想像して読み解いていってもらいます。
同じ写真を同じ順番で見ていても、その写真から読み取るものが人それぞれ違っていたのがとても面白かったです。
例えば、ある写真に写ったものの状況を、地面から「浮かび上がってきた」ところだと自分は思っていても、ある人は反対に「沈んでいっている」ところだと受け取っていると、双方が感じる写真の意味は全然違ってきます。
でも、他の人がどのように感じたか、考えたかを聞くことで、自分一人では見えなかったことに気づくことができ、考えもしなかった他の可能性を知ることができます。
つまり、ものの見方が人によって違うからこそ、多様な意味や価値が生まれるのです。
~参加者の感想~
・自分の想像をアウトプットしたり、他の人とのコミュニケーションを通して視野が広がった。
・グループのみんなに助けてもらえながらとても充実した時間を過ごせました。
・同じ写真も“悲しい写真”にも“楽しい写真”にも成りえる。人と一緒に見ていくことで、作品が全然違うものになることを知りました。
・初対面にも関わらずみんなでワイワイしながら話すことができました。アートのおかげでもあると感じました。
・体験授業を受けて美術作品の見方が変わった。
アートの語源は「生きる術」。
アートで4年間仲間と一緒にサバイバルをして、生きる術を身につけるのがアートプロデュース学科という場所です。
もっと知りたい!興味がある!という人は、今月末に2日間開催するオープンキャンパスに是非遊びに来てください。サバイバルの真っ只中にいる先パイ達の生の声を聞くこともできます!お待ちしています!
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