2017年6月
2017年6月23日 授業風景
今回は3回生「歴史遺産学演習Ⅰ」の授業の様子をお届けいたします。
この授業ではそれぞれがゼミに分かれ、各先生のもとでより専門的な技術について学びます。
今回は現在、岡田ゼミで伎楽面の復元模造をしている3回生の三戸さんに授業の様子をレポートしていただきます!
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こんにちは!歴史遺産学科三回生の三戸です。
私の所属する岡田ゼミでは現在、お面作りをしています!
写真下部のズラリと並んだお面は、卒業生の先輩方の作品です。
仏像技法研究家で本学客員教授 山崎隆之先生のご指導のもと、私たちは伎楽面、雅楽面、能面といったお面を「脱活乾漆」という技法を使って作っています。
「脱活乾漆」とは漆や麻布を使った伝統的な仏像の制作技法のこと。
奈良県は興福寺、有名な阿修羅像もこの脱活乾漆技法で作られた仏像なんですよ!
まずは粘土でお面の大まかな形を作って……
その上に漆を接着剤にして、麻布を貼り重ねます。
ここからさらに、漆と木粉を混ぜた「コクソ」というペースト状の漆を使って、細かい皺や豊かな表情を作っていきます。
授業はいつも和気あいあい!
「ここはどうしたらいいでしょうか?」と積極的に先生に指導をお願いしたり、「ここ変じゃないかな?」とゼミ生同士で相談したりと、にぎやかです!
岡田先生曰く、「お面は作った人の顔に似てくるよ」とのこと。似ているかな?
こうして実際に手を動かし、物に触れることで、新しい発見が生まれます。
そしてそこから、当時の人が考えていたことや苦労、そして新たな疑問も見えてきます。
「昔の人はどうしてこの技法を使ったんだろう?」
「このお面にはどんな意味が込められているんだろう?」
この「どうしてだろう?」という疑問が私たちの研究の第一歩です。
疑問を明らかにし、新しい発見をする。それが私たち、岡田ゼミです。
完成まではまだまだ時間がかかりそうですが、楽しく真面目に、毎週お面作りに励んでいます!
機会があったら是非、私たちの作るお面を見に来てくださいね!
また、7月22日、23日のオープンキャンパスでは実物も展示するので、どんなものか見てみたい!気になる!という方は是非、歴史遺産学科のブースまで見に来てくださいね!
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【ご案内】
7月22日、23日のオープンキャンパスの前に、、
-7月9日(日) 1日体験入学オープンキャンパス-
【歴史を次世代に「伝える」―古文書修復体験―】
古文書は歴史を解き明かすために不可欠なもの。しかし虫や光が原因で紙は損傷してしまいます。歴史を伝えるため、古くから人々はあらゆる方法を駆使して修復を行ってきました。体験授業では、午前は奈良時代からの技術「手繕い」、午後はヨーロッパの技法をヒントにした新技術「漉嵌」(すきばめ)での和紙の修復を体験してみます。
実際に手を動かして修復の技術を体験してみませんか?
詳しい情報&お申し込みはこちらから!→★
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2017年6月20日 授業風景
こんにちは、歴史遺産学科の副手です。
梅雨に入り、曇り空が多い今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?
さて、今回は先日行われた3回生進級論文テーマ発表会の様子をお届けいたします。
この日は「歴史遺産学総合演習Ⅰ」のゼミの時間を使い約半年後に提出する進級論文のテーマ発表会が行われました。
3回生から各先生のゼミに所属し、自分の興味のあること、研究したいことをこの1年間で突き詰め、4回生の卒業論文へとつなげていきます。
初めて自分のしたいことを発表する機会なので皆ドキドキ、、!かと思いきや、学生たちは堂々とした発表で活き活きとしていました!
仏教美術や建築町並み、月の文化、万博と茶室など
内容は皆それぞれで、発表後にはディスカッションを行い、先生方や先輩・同級生からアドバイスをいただきました。
また質問や意見交換をし、とても有意義な時間となりました。
自分にはなかった考えに気付いたり、新しい知識を得たり、とても良い機会になったのではないでしょうか。
ここで新たな課題を発見する学生もおり、やる気に満ち溢れていました。
皆さん、まだまだこれからやりたいこと・新たな課題に突き進んでいきましょう!!
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-7月9日(日) 1日体験入学オープンキャンパスのご案内-
【歴史を次世代に「伝える」―古文書修復体験―】
古文書は歴史を解き明かすために不可欠なもの。しかし虫や光が原因で紙は損傷してしまいます。歴史を伝えるため、古くから人々はあらゆる方法を駆使して修復を行ってきました。体験授業では、午前は奈良時代からの技術「手繕い」、午後はヨーロッパの技法をヒントにした新技術「漉嵌」(すきばめ)での和紙の修復を体験してみます。
実際に手を動かして修復の技術を体験してみませんか?
詳しい情報&お申し込みはこちら!→★
2017年6月16日 イベント
こんにちは。すっかり夏の日差しが強くなってきましたね。
さて、今回は6月11日に行われた「一日体験入学オープンキャンパス」の様子をお届けしようと思います。午前は曼殊院へ、午後は永観堂禅林寺へフィールドワークに向かいました。
担当は歴史遺産学科2回生の木下さんと平山さんです。
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午前の部、曼殊院を担当する木下です!
6月11日は心配された雨も降らずフィールドワーク日和でした!今回は時間が限られていることもありタクシーで現地まで移動しました。(授業ではタクシー無しですよ!笑)
最初に集合したのは曼殊院の勅使門前です。
先生方の説明を聞きながら、勅使門がどのような用途で使用される門なのかを考えました。
また、歴史遺産学科フィールドワークでは恒例の「北はどっちだ!」というゲームも行い皆さんの緊張した面持ちもほぐれてきた様子でした。
フィールドワークでは、①~③の3つの絵をもとに、その絵が曼殊院内のどこにあるかを探しました。その結果、①はある戦国大名からの手紙にしたためられた花押(サイン)、②は大書院の欄間の図柄、③は小書院の縁先に据えられた手水鉢のスケッチでした。
これらをキーワードとして、曼殊院の歴史や建築、庭について先生からの解説があり、参加した皆さんは一生懸命にメモをとりフィールドワークを楽しんでいました。
また、それぞれで発見がありフィールドワークの醍醐味である「現地に行って発見をする」を体験できました。私たち学生も勉強になることが多かったです!
次は午後の部、永観堂禅林寺を担当する平山です!
永観堂といえば、みかえり阿弥陀さまが有名ですね。紅葉でも有名ですが、この時期の青紅葉もとても美しいです。
まず永観堂の外で先生方から簡単な説明を受け、午前の部でも行った「北はどっちだ!」ゲームを行いました!
そのあと境内へ。みかえり阿弥陀さまがある阿弥陀堂へ向かい、拝観しました。
そこでは、みかえり阿弥陀さまの特徴や説話に加え、阿弥陀堂内の「彩色修復箇所」「保存箇所」について先生方からの解説がありました。
解説を聞きながら熱心にメモを取る姿は、すでに歴史遺産学科の学生のようでした!
暑い中ありがとうございました!
今回の一日体験入学オープンキャンパスでは、普段学生がどのように勉強しているのかを体験していただきました。皆さんとフィールドワークができて、木下・平山も大変楽しかったです!ありがとうございました!
最後に大切なおしらせ
7月9日(日)にも1日体験入学オープンキャンパスが開催されます。今回のフィールドワークでは実際に現地に赴き、本物を見て学ぶことを体験していただきましたが、次回は実際に手を動かす修復の技術を体験するプログラムです。
フィールドワークとはまた違った体験ができるのでぜひ参加してください!
学生スタッフも受験の不安や大学生活の不安を少しでも解消できるようにお手伝いします!
また7月に皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
それでは皆さん、夏の日差しに気を付けてお過ごしください。
7月9日(日) 1日体験入学オープンキャンパスの詳しい情報・予約はこちら→★
2017年6月8日 イベント
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
先日、歴史遺産学科2回生主催の新入生歓迎会が開催されました!
今回はその様子を2回生 木下さんにレポートしていただきます!
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こんにちは。歴史遺産学科2回生の木下 舞です。
5月31日、少し遅めの新入生歓迎会を行いました!
この日のために代議員を中心に二回生が協力し、歴史遺産らしいワークショップなどを用意しました!
ひとつ目は『くずし字解読』を行いました。江戸時代の「諸職人番付け」のくずし字を読み取るワークショップです。
1回生は2回生とともに奮闘しながら問題を解いていました。一回生はくずし字に興味を持ったようで、熱心に問題を解いてくれて出題者もウキウキしながら一緒に取り組みました。
次は『利き茶』です。あらかじめ、市販のお茶を数種類用意しておき指定したお茶を当ててもらうというものです。こちらはチームの中から代表を選び利き茶してもらいました。
みんな真剣な面持ちで飲み比べますがなかなか難しいようですね。
一回生のみんなは歴史遺産らしいワークショップを楽しんでくれたようです。
その他、京都大学のインカレサークル「彩京前線」にお越しいただきパワフルでかっこいい舞を披露していただきました。その力強さに圧倒されながらも彩京前線の魅力にみんな興奮気味でした。美しいです!彩京前線のみなさんありがとうございました!
新入生歓迎会、さまざまな方が協力してくれたおかげで1回生のみんなも楽しんでくれたようでした。これからもどんどん仲良くなれたらいいですね!
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【ご案内】
6/11(日) 1日体験入学オープンキャンパス!
普段のオープンキャンパスとは異なり、本格的な授業をこの1日体験入学で受講していただけます。
歴史遺産学科ではフィールドワークで曼殊院、永観堂を訪れます。
実際に訪れ、京都の歴史や文化財の保存修復について学びましょう!
詳しい情報&お申し込みはこちら!!
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2017年6月2日 イベント
こんにちは、歴史遺産学科の副手です。
先日の研修旅行1日目レポートに続き、今回は2日目をお届けいたします!
1日目レポートはこちら→◆
2日目まず向かったのは、「関鍛冶伝承館」です。
関鍛冶伝承館では鎌倉時代から受け継がれる関鍛冶の技を学びます。
関を代表する兼元・兼定をはじめとする日本刀や、その製造工程・歴史に関する展示がされており、また作家さんのコレクションや近現代の刃物製品も展示されています。
展示を見て周りながら、学芸員さんからお話をうかがいました。
繊細なつくりの刀剣や刃物に学生たちは食い入るように見ていました。
このように刀剣の重さを実感できる展示もあります。
重さは野球選手のバットと等しいそうです…!
なかなかの重さに体験した学生は驚いていました!
そして次は「美濃和紙の里会館」です!
まず館長の清山 健さんの講義をお聞きしました。
世界無形文化遺産となった日本の「和紙」。なかでも美濃紙が高い技術と検品によって最高品質が保たれていることがよく分かりました。
また、伝統を伝える取り組みについて、特に材料であるこうぞの栽培や紙漉きのための道具の製作に尽力されていることをうかがい、学生も真剣にノートをとっていました。
そして紙漉き体験です!
エプロンをつけ、講師の方に教えていただきます。
美濃紙は「流し漉き」という方法でつくられています。「化粧水」とよばれる紙の表面部分を形成する行程にはじまり、「調子」という縦揺りと横揺りの動きによって紙を漉いていきます。最後に「払い水」とよばれる行程の後、乾燥させます。
一通りやり方を教えていただき、いざ体験!
細かい動きに学生たちは苦戦しながらも、なかなかできない体験にとても楽しそうな様子でした。
漉いた紙に模様を施し、自分オリジナルの紙をつくります。
このように乾燥させ、完成を待ちます。
出来上がりが楽しみですね!
紙漉き体験の一方で、展示見学もさせていただきました。
様々な手漉き和紙
和紙を使用した空間演出・インテリア
美濃紙の歴史・製作工程の展示から、美濃紙を使用した作家さんの作品展示など、幅広く学ぶことができました。
そして最後に完成した手漉き紙をいただき、
次に向かった先は「岐阜県博物館」です!
まずは現在開催されている企画展「関ヶ原~天下分け目の合戦と美濃~」を見学しました。
担当学芸員の方が解説してくださり、その後常設展示を見学させていただきました。
また、今回特別にバックヤードの見学もさせていただきました。
実際にその空間にいながらお話をお聞きすることで、学芸員の仕事を肌で感じることが出来ました。
そして、展示見学からお世話になった学芸員の南本 有紀さんから博物館の仕事についての講義をお聞きしました。
現場のお話を聞くことで、1回生たちは学芸員とはどのような仕事なのかをより知ることができたと思います。
貴重なお話をありがとうございました!
以上で2日間の研修旅行は終了です!
今回の研修旅行では実際に足を運んで自分の目でみること、また体を動かして実際に体験することの大切さを実感しました。
見学先では多くの方に大変お世話になりました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。
そして学生のみなさん、2日間お疲れ様でした!
7月28日(金)に研修旅行についての発表会が開かれる予定です。
この研修旅行で学んだことをどのようにまとめ、どこを掘り下げるのか研修旅行発表会が楽しみですね!
しっかり休んで、これからの授業・発表会に向けて、皆さん頑張りましょう!!
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